市では、平成15年度に「中心市街地活性化基本計画」を策定するに当たり、市民の意見を十分に聞き、市全体の商業の将来像を見定めるため、平成13年度・14年度の2か年で「商業振興ビジョン」の策定に取り組んでいます。
商業振興ビジョンとは?
モータリゼーション(※1)の進展などに伴う市民生活の変化や市民ニーズの多様化、大型店の進出などにより、富士市の商業を取り巻く環境は大きく変化しています。この影響を受け、中心市街地をはじめとする既存の商店街は厳しい状況に置かれています。
商業振興ビジョンでは、計画の策定を市民と一体になって進めることにより、市民の協力の中から、商店街や商店の具体的な目標を引き出していくことを目指しています。また、都市計画サイドとの連携を図り、市全体のまちづくりの方向性を踏まえた商業振興のあり方を検討していきます。
このビジョンをもとに「中心市街地活性化基本計画」を策定し、「TMO※2(Town Management Organaization)の設置を目指します。
※1 日常生活での自動車の普及一般化
※2 商工会議所・商店街・行政・市民などにより公正され、中心市街地活性化基本計画を具体的に推進する機関
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地元購買率は高いが、買い物先は多極分散化の傾向
富士市の地元購買率は県下第3位
富士市の地元購買率(消費者が居住する地域で買い物をする割合)は、近隣市町村の中でも高い傾向にあり、県下第3位の位置にあります。
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( 図表説明 ) 地元購買率
( 図表説明 ) 資料:平成12年度静岡県の消費動向
富士市の人はどこで買い物をするの?
よく利用する買い物の場所を尋ねたところ、ロゼシアター周辺、JR富士駅周辺、次いで吉原商店街周辺がよく利用されています。最寄り品は分散化の傾向にありますが、買回り品は、ロゼシアター周辺、JR富士駅周辺がともに20%を超え、吉原商店街が約14%となっています。
また、買い物などに利用する交通手段を尋ねたところ、70%近くの人が「自家用車」を利用していることがわかりました。その一方で、安心して利用できる公共交通機関への希望も五五%近くありました。
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( 図表説明 ) 最寄り品…食料品・雑誌・タバコなど頻繁に購買される商品
( 図表説明 ) 買回り品…家具・衣料品・大型家電など、時間を費やして比較した上で購買される商品
( 図表説明 ) 資料:市民意識調査(平成13年9〜10月実施)
商業まちづくり懇談会を開催しています
商業振興ビジョンでは、計画の段階から市民の皆さんに参加していただき、将来のまちづくりの担い手になっていただくため、「商業まちづくり懇談会」を開催しています。
12月19日に行われた第一回目の懇談会では、富士常葉大学教授の竹内文則さんによる講演のほか、「富士市ってどんなとこ?」をテーマにワークショップを行い、富士市の商業の現状やまちづくりについて、参加者が活発に意見を出し合いました 多くの意見や知恵を出し合うことで、富士市の特性を生かした計画ができると考えています。皆さんの積極的な参加をお待ちしています。
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( 写真説明 ) 竹内さんによる講演
( 写真説明 ) ワークショップ
大勢の人と、富士市の商業を盛り上げていきたい
第1回懇談会に参加 清 宏子さん(本市場町)
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一市民として発言し、まちづくりについて話し合いができる場はここだと思い、期待してこの懇談会に参加しました。
参加された皆さんはとても熱心な人が多く、ワークショップでは、時間が足りなくなるほど盛り上がり、とても楽しかったですね。
商業まちづくりに関する問題はいろいろありますが、大勢の人が参加し、発言し、盛り上げていかなければならないと感じました。この懇談会が、より多くの人が集まる会になれば、大きな力となり、富士市の商業は変わると思います。
ぜひ、大勢の人に懇談会に参加していただき、一緒に考えていきたいと思いました。
富士市にふさわしい商業を
商業振興ビジョン策定委員会 委員長 柳澤 勝教授(富士常葉大学流通経済学部長)
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大型店の出店や車社会の進行により、昔からある商店街は、全国的に見ても低迷を続けています。
そこで、商店街の活性化を図るとともに、市全体のまちづくりの中で富士市にふさわしい商業のあり方を考えていこうということから、商業振興ビジョン策定委員会ができました。
市内には、何か所かに商店街がありますが、各地に点在しているせいか、核となるものがありません。富士市のシンボルとなるような核を育てていくことが、商業の発展につながっていきます。そのため、いろいろな立場にある人々から、多くの意見を聞き、議論をしていく必要があります。
商業の活性化には、個々の商店の努力だけでなく、住環境や交通機関などを含めた街全体の魅力をどうつくり出すかが重要になります。富士市も「産業のまち」としてだけでなく、これからは「住みやすいまち」になるようなまちづくりを進めていくことが求められます。そのためにも、商業まちづくり懇談会など、市民の皆さんが何でも話し合える機会を多くつくり、まずは日常的な生活の中で感じていることについて意見を出し合っていけるといいですね。
第2回商業まちづくり懇談会の参加者を募集します
とき 2月9日 13時30分〜16時
ところ ラ・ホール富士5階研修室
内容 ワークショップ形式での意見交換など
対象 市内在住・在勤でまちづくりに興味のある人(高校生以上)
申し込み 2月8日(金曜日)までに、直接または電話で商工労政課、または当日直接会場へ
※託児を行いますので、小さなお子さんをお持ちの人も、気軽にご参加ください。
問い合わせ 商工労政課 商業観光担当 電話 55-2777