第六天太鼓(だいろくてんだいこ)
毎年、秋が深まる10月中旬の秋祭り(お日待)の日になると、東比奈3丁目にある第六天神社のかいわいでは、「第六天太鼓」の音が響き渡ります。
この第六天太鼓は、古くから第六天神社に伝えられている太鼓で、町内の祭りには欠かせないものでした。しかし、戦後数十年が経過し、太鼓をたたける人がだんだん少なくなってしまいました。「このままでは、伝統ある第六天太鼓が途切れてしまう」と危機感を抱いた地元有志の呼びかけにより、地域の活性化、住民同士のふれあい、青少年健全育成を目標として、昭和62年7月に『第六天太鼓保存会』が発足しました。
古くから伝わる、かけ声もろとも響き渡る勇ましい太鼓の曲のほかに、かぐや姫をイメージした創作太鼓を新たに加え、かぐや姫伝説のロマンを伝えています。主な活動として、天王さんや秋祭りなど町内の祭りはもちろん、富士まつり、姫名(ひめな)の里まつり、吉永地区文化祭など多くの行事に積極的に参加し、その勇壮なばちさばきを披露しています。
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( 図表説明 ) 吉永地区文化祭 10月28日(日曜日)
第六天太鼓保存会会長 清水 怜(さとし)さん(比奈)
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第六天太鼓保存会では、発足当時から、地元文化を若い世代にも理解してもらおうと、吉原東中学校の生徒に太鼓を教えています。現在では、太鼓を習った卒業生たちが、『錬成(れんせい)太鼓』という保存会の弟分に当たる会をつくり、活動するようになりました。
また、昨年から女性だけの太鼓グループで保存会の妹分に当たる『姫名(ひな)太鼓』も発足し、活動を開始しました。
これで、年代、性別を超えた交流を図ることができるようになり、本当にうれしく思います。
第六天太鼓を通じて生まれたこの太鼓の輪が、いつまでも続くよう、保存会の25人の仲間たちと一緒に、これからも頑張っていきたいですね。