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【広報ふじ平成13年】富士の民俗芸能 第4回

鮫島纏太鼓(さめじままといだいこ)
 昭和63年、鮫島に住む人たちで「地区の連帯感を持てるような何かを」との声が高まり、創作太鼓の練習を始めました。それからしばらくたって、鮫島にある鮫島山林正寺(こうとうざんりんしょうじ)(日蓮宗)のお上人さんが、「総本山身延山久遠寺(くおんじ)の御会式(おえしき)で行われている纏太鼓を、鮫島でもやったらどうか」と、地区の人たちに話をしました。
 その話を聞いた人たちが、「どうせやるなら、鮫島に住む子どもたちが誇りの持てるものにしよう」とそれから約2年間、身延山まで纏さばきを習いに何回も通いました。こうして、平成3年に創作太鼓に纏を加えた鮫島纏太鼓ができました。これをきっかけに、同年4月鮫島纏太鼓保存会が結成され、現在は31人の会員で、20代から50代まで幅広い年代の人が活動するほどになりました。
 毎年10月下旬の土曜日に行われる、林正寺の御会式では、保存会の人たちが、勇壮な纏さばきを披露してます。

※御会式(おえしき)…日蓮聖人の命日(10月13日)を中心に日蓮宗関係の寺院で行われる儀式。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 林正寺御会式 10月20日(土曜日)

鮫島纏太鼓保存会会長 米山 猶幸(なおゆき)さん(鮫島)
- 写真あり -
 鮫島纏太鼓保存会のできた当時、仲間の中で1番年上だったということで会長を引き受けました。昨年、発足10周年を迎え、頑張ってきて本当によかったと思いました。
 主な活動は、田子の浦みなと祭り、鮫島区浜路(はまじ)まつり(8月第一土曜日)、林正寺御会式、ふるさと芸能祭での発表などです。ほかにも福祉施設などへも呼ばれて披露することもあります。お年寄りが手をたたいて喜ぶ姿を見るとうれしくなりますね。
 纏の重さは約9キログラムあり、なれないと重くて大変です。現在は、纏をさばく20代の若手も育ってきました。
 私の夢は、鮫島纏太鼓が地区の子どもたちに受け継がれ、数百年も続く伝統芸能になることです。欲張りでしょうか(笑)。
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