富士市 FUJI CITY Official Site

富士市
広報ふじ > 平成13年 > 平成13年7月20日 783号 > 【広報ふじ平成13年】富士市ごみ処理基本計画 フジスマートプラン21

【広報ふじ平成13年】富士市ごみ処理基本計画 フジスマートプラン21

 ごみは、人間が生活していく上で必ず排出されるものです。年々増え続けるごみを減らしていくために、私たちは一体何をすればよいのでしょうか。
 今回は、3月に策定された、これからの富士市のごみ処理活動の基本となる「富士市ごみ処理基本計画 フジスマートプラン21」を紹介します。

◆循環型社会の実現を目指して
 富士市のごみの量は、毎年増加を続けており、現在では、1年間に約10万トンものごみが排出されています。
 そこで、ごみの減量化、資源化を進め、これまでのごみ処理体系を循環型システムに転換させていくことを目的に、市では「フジスマートプラン21(富士市ごみ処理基本計画)」を策定しました。
 この計画は、『富士山が映えるきれいなまち ふじ』を目指し、廃棄物処理にかかわる
1.市民、事業者、行政の協働の推進(共生=協働)
2.廃棄物の発生抑制と循環利用(自立=抑制・循環)
3.循環利用できない廃棄物の適正処理、安全化(安全=適正処理)
の達成を図り、共生、自立、安全を基本理念としています。
 また、5つの基本方針と、5分野・21の施策を定め、15年後の平成26年度を目標に、市民・事業者・行政が一体となってごみの減量化、循環型社会の実現を目指していきます。

◆計画の基本方針
 フジスマートプラン21には、次の5つの基本方針があります。21の施策は、この基本方針に基づいています。
1.21世紀を展望した、長期的でグローバルな視野から計画する
 ・広域的な地域間連携のもとで、望ましいごみ処理の姿を明確にしていく
2.循環型社会に向けてパラダイム(基本的な考え方)の転換を図る
 ・「大量生産・大量消費・大量廃棄」から「最適生産・最適消費・最小廃棄」へ
 ・「市町村責任」から「市民・事業者を含めたパートナーシップ」へ
 ・「事後的対策」から「予防原則」へ
3.リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再利用)の優先順位による3Rの推進
4.「適正処理」と「埋め立て処分量ゼロ」を目指すミニマムエミッションの実現
5.5分野21の施策を計画づける
※ミニマムエミッション…廃棄物の排出を最小にすること

◆4つの目標
 富士市のごみの量は、このまま推移し続けると、平成26年度までには約11万2,000トンに増加すると予想されています。
 そこで、環境への負担をできる限り減らすために、この計画では、次の4つの目標を設定しました。

平成26年度までの4つの目標
・1人1日当たりのごみの排出量※1を920グラムに(平成11年度の15%減)
・資源化率※2を30%に(平成11年度は13.8%)
・1人1日当たりのごみ焼却量※3を640グラムに(平成11年度の31%減)
・埋め立て量を、極力ゼロに
※1 収集ごみ、直接搬入ごみ、事業系ごみを含めた総排出量
※2 行政資源化量÷(家庭系ごみ量+事業系ごみ量)×100
※3 家庭系可燃ごみ焼却量+事業系可燃ごみ焼却量

フジスマートプラン21 施策の体系

- 図表あり -
スマート(SMART)とは?
※SMART…賢い、手際のよい など

S:Specific(具体的な)&Strategic(戦略的な) 具体的でわかりやすく、戦略的視点を持って

M:Measurable(測定できる)&Manageable(管理できる) 計測可能な達成目標を目指して、適正な管理を行い

A:Action-Oriented(行動を促す)&Achievable(なし遂げる) 計画を実行することを促して成就達成を目指し

R:Realistic(現実的な)&Responsibility(責任) 無理のない現実的な対応を責任を持って行い

T:Timely(適時の)&Trustworthy(信頼できる) 市民・事業者の信頼を得て、タイムリーに実践していく

フジスマートプラン21 5分野21の施策の柱

1. 発生・排出抑制計画
市民・事業者が、自主的にごみ減量・再資源化に取り組むための基礎的な情報を徹底的に提供します。また、不法投棄やポイ捨てなどに対する美化対策を進め、市民などの意識の向上を促します。
(1)市民の関心を高めるきっかけをつくります
(2)環境とごみの学びの機会と場をつくります
(3)自主的な活動ができる拠点をつくります
(4)充実したエコ情報網をつくります
(5)不法投棄やポイ捨てを減らし美しいまちをつくります

市民が自主的にごみ減量・再資源化に取り組めるよう、受け皿としての環境整備を進めます。
(6)生ごみの家庭内処理を支援します
(7)ウエスの集団回収を継続支援します
(8)ごみの流れを変える経済施策を検討します
・ごみ処理の有料化に向けての課題の解消や、研究・検討など

事業者による自主的な減量化・資源化を推進するために、ネットワーク構築支援など、行政が積極的にかかわっていきます。
(9)エコ事業所認定制度を導入します
(10)事業者同士のリサイクルを支援します
(11)市が事業者に期待する取り組みを示します
(12)事業系ごみの搬入抑制対策を継続・強化します
(13)収集運搬許可業への市の姿勢を示します
- 写真あり -
( 写真説明 ) 山林に捨てられた洗濯機

2. 収集運搬計画
将来の分別区分の変更にも対応できる、柔軟で効果的な家庭ごみの収集運搬システムを構築します。
(14)新たな分別収集開始により再資源化を進めます
(15)収集運搬・処理体系を見直します
(16)粗大ごみの収集方式を見直します
- 写真あり -
( 写真説明 ) 粗大ごみの回収

3. 再資源化計画
現在の民間委託方式による資源化を継続し、効率的・効果的な再資源化をより一層推進します。
(17)再資源化を民間委託により効率的に進めます
- 写真あり -

4. 中間処理・最終処分計画
環境負荷や財政負担を十分考えて、循環型社会を構築するための基盤となる施設整備を計画的に進めます。
(18)安全で効率的な処理処分方針を定めます
(19)施設整備を計画的に進めます
- 写真あり -
( 写真説明 ) 一般・産業廃棄物最終処分場の建設予定地(桑崎地先)

5. 計画推進・進行管理計画
計画を着実に実行するため、計画の普及、市民参加による進捗(しんちょく)状況のチェック、結果を受けての見直し、結果の公表などを、制度・体制を整備して進めます。
(20)計画を進めるための条例・制度を整えます
(21)市民参加を呼びかけ、継続的な改善を図ります


平成12年度 世論調査結果より
 市では、平成12年度の世論調査で富士市のごみ問題について皆さんの意見や要望を伺いました。これらの結果は、フジスマートプラン21にも反映されています。

Q. ごみ処理の有料化についてあなたはどう思いますか。
※6割以上の人が「反対」と回答しています。中でも「有料化すると、ごみの不法投棄がふえるなど弊害が生じるので反対」が最も多い意見でした。
- 図表あり -
Q. 粗大ごみの戸別有料回収について、あなたはどのように考えますか。
- 図表あり -
Q. 「富士市ごみ処理基本計画(フジスマートプラン21)」の中で、今後市が重点的に進める施策として、あなたはどのようなことが重要だと思いますか。
〈回答が多かった項目〉
・リサイクルできるものは極力リサイクルして資源化を図る
・生ごみ処理機の購入費補助制度を導入し、生ごみの資源化を促進する
・資源物集団回収を促進させるため、助成制度を充実させる
・近隣の市町村と連携を図りながら広域的なごみ処理を目指す
・市民、グループなどが自発的にごみ減量化に取り組める土壌づくり


生ごみ処理機モニター 大浜 いつ子さん(鈴川中町)
- 写真あり -
ごみは大切な「資源」です
生ごみをたい肥に再利用
 以前から、生ごみをたい肥などに再利用したいと思っていたので、四月から生ごみ処理機の購入費補助制度が始まったのを機に、処理機を購入しました。
 私が使っている乾燥式の処理機は、扱いがとても簡単で、処理した後に出るくずはたい肥として利用できます。また、庭木の葉っぱや処理機に入り切らない大きな生ごみは、ボカシを使ってたい肥化し、庭木などの肥料として利用しています。
 しかし、大量にできるたい肥の使い道に悩むこともあります。できたたい肥を集めて、農家に使ってもらうようなシステムなどがあるといいですね。生ごみのたい肥化を促進するだけでなく、その先のことまで考えたシステムが整っていれば、生ごみ処理機やボカシは、もっと多くの人に浸透していくと思います。

ごみは「生かすもの」
 生ごみに限らず、私は、ごみは「捨てるもの」ではなく「生かすもの」であると思っています。行政にも、これからはもっと積極的に、ごみを「資源化」することに力を入れていってもらいたいですね。

 市では、ボカシをつくるグループ・団体に資材を提供しています。
 また、生ごみ処理機の購入費補助制度も行っていますので、ご利用ください。
●補助金額 2万円を限度額とする、購入価格の二分の一に相当する額(1,000円未満の端数は切り捨て)
 ※購入後の補助申請はできません。必ず事前に環境衛生課まで申請してください。

フジスマートプラン21 計画の実現に向けて

環境衛生課廃棄物対策室 山田 充彦 主幹
- 写真あり -
市民と行政が一体となった計画の進行を目指します
市民・事業者・行政の役割を明確に
 フジスマートプラン21では、各家庭から出る一般廃棄物だけでなく、事業系一般廃棄物についても重点を置いています。これは、富士市は事業所の多い街であり、事業系のごみの減量化をいかに進めていくかが大変重要になってきているためです。
 計画の初年である今年度は、まず市民・事業者・行政がやるべきことを明確にし、年度ごとの具体的な実施計画を作成していきます。

市民と事業者の行動計画を作成します
 市民と事業者を対象に、日常の生活や事業活動の中で、ごみ問題に対し具体的に何をすればよいかを示した行動計画を作成します。これをパンフレットとしてまとめ、スマートプランのPRとともに、学習会などを通して配布していくことも考えています。
 また、ごみ減量化などに自主的に取り組んでいる人や事業所を「スマートファミリー」「優良事業所」「エコショップ」などに認定する制度を設け、環境に関する人材の育成や、活動の支援をしていきたいと思います。

市民の積極的な参加を
 スマートプランの進行に関しては、市の組織を充実・強化させるとともに、市民グループなど、市民の皆さんにも積極的に参加していただきながら進めていきます。また、ごみ処理の有料化などの問題についても、市民と行政が同じ立場で、慎重に検討していきたいと思います。
 一人でも多くの人に参加していただき、皆さんのごみに対する意識や関心を高めていただきたいですね。
 行政からの一方的な計画進行にならないよう、市民の皆さんとの双方向の関係を大切にしていきたいと思います。

お知らせ
 4月から家電リサイクル法が始まりました。市では、集積所や山間部などへの不法投棄の防止のため、6月から夜間パトロールを行っています。
 テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の4品目の収集方法は次のとおりです。不法投棄は、犯罪として処罰されます。ごみは正しい方法で出しましょう。

小売店に依頼する場合
 処分する製品を購入した小売店に持っていき、リサイクル料金と運搬料金を支払います。

指定引き取り場所まで運ぶ場合
 郵便局でリサイクル料金を支払い、リサイクル券を製品に張りつけ、直接指定引き取り場所まで運びます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) ※このほかのメーカーについては、各小売店にお問い合わせください。

問い合わせ 環境衛生課(廃棄物対策室) 電話55-2769
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
Get Adobe Reader
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
E-mail kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp