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【広報ふじ平成13年】男と女から人と人へ

「男」・「女」ではなく、一人一人が大切にされる「男女共同参画社会」を目指して

市は、性別よりもその人の個性と能力が大切にされる「男女共同参画社会」の実現を目指して、「富士市男女共同参画プラン」を策定しました。このプランを通して、日常生活の中に潜む「男はこう」「女はこう」といった性別役割分担意識などについて、一緒に考えてみませんか。
- 図表あり -
( 図表説明 ) このポスター、おかしくない?
( 図表説明 ) これならおかしくないね
私たちが住む街には、さまざまな人がいます。年齢、職業、性別、国籍、障害の有無など全く関係ありません。だれもが、この街で生き生き暮らしたいと願っています。


男女共同参画プランがスタート
 私たちの周りには、「男の役割」、「女の役割」といった考え方や、「男らしさ」、「女らしさ」のイメージがあって、それが長い間の価値観を支えてきました。「男は外、女は内」。たくましさ、強さ、勇気、積極的は、「男らしさ」。かわいい、従順、優しさ、細やかさは、「女らしさ」などです。
 しかし、今までの価値観にとらわれない意識の変化や、多様な生き方と多様な選択、そして、お互いを対等なパートナーとして尊重する時代になってきました。
 これからは差別につながる区別や、どちらか一方が社会的に不利益をこうむる区別を改め、男性にとっても、女性にとっても生活しやすい、バランスのとれた新しい社会の創造が求められています。「富土市男女共同参画プラン」は、こうした社会に向けての行動指針となるものです。


個性と能力が発揮できる街に
 富士市男女共同参画プランは、20年後の2020年には、私たちの街・富士市が、性別にとらわれず自分らしい生き方ができ、それぞれの個性と能力を発揮できる街(=男女共同参画社会)になることを目指しています。
 新しいプランは、「人権尊重」、「男女平等」を基本理念に掲げ、4月からスタートしました。まず、2010年までの10年間に取り組む目標と課題を「基本計画」に示し、さらに当面の5年間、時代の要請に即応し、早急に取り組む施策や事業を「実施計画」に示しました。
 プランに掲げた施策や事業を確実に積み重ねていくことで、性別ではなく、個性と能力で活躍できる男女共同参画社会の実現を目指します。


富士市男女共同参画プランの体系

2020年 男女共同参画社会の実現
目標1 男女平等のための意識づくり
 男女平等を目指した教育・学習を推進するとともに、人権としての性を尊重し、“男らしく、女らしく”ではなく、“自分らしく”豊かに生きるための意識づくりを目指します。
課題1.男女平等を目指した教育・学習の推進
課題2.人権としての性の尊重
- 写真あり -
( 写真説明 ) 女(ひと)と男(ひと)のフォーラムの開催

目標2 男女が共(とも)に生きる環境づくり
 男女がともに自立した人格と人権を保障される社会の実現に向け、多様な生き方に対応した社会的条件の整備とともに、男女平等の視点に立った行政運営を目指します。
課題3.多様な生き方に対応した社会的条件の整備
課題4.男女平等の視点に立った行政運営
- 写真あり -
( 写真説明 ) 男性の家事の自立

目標3.あらゆる分野への男女共同参画の推進
 政策決定の場への男女の対等な参画を進めるための条件整備を目指すとともに、就労の場や地域社会において男女共同参画を進めるための条件整備や活動支援を目指します。
課題5.政策決定の場での男女共同参画の推進と条件の整備
課題6.就労の場における男女共同参画の推進と条件の整備
課題7.地域社会における男女共同参画の推進と活動の支援


市民の皆さんの声を取り入れて策定
 男女共同参画プランは、公募で集まった市民12人で構成された「市民サポーター」や、さまざまな分野で活動している市民10人で構成された「男女共同参画プラン策定推進会議」からの要望・提言などを取り入れながら策定しました。

市民サポーター 市民の視点でプランをチェック
 市民サポーターは、まず国の政策である男女共同参画社会とはどういう社会なのか、今、なぜ必要とされているのかを、ビデオやワークショップで学習しました。
 その後は、市民がどのように考え、どう行動したら、「男だから、女だから」よりも、その人の持っている個性や能力で活躍できる、「男女共同参画社会」が実現するのかを、何回も会合を重ねながら、皆で考え意見を出し合いました。
 また、男女共同参画社会の実現に向けて策定されたプランが、市民の実行可能な行動計画になっているのか、内容がわかりやすいものかどうかも、チェックしました。
 そして、「プランのダイジェスト版を発行してほしいこと」、「市民啓発を強化してほしいこと」、「男女共同参画社会について、楽しく学習できる場を提供してほしいこと」など、行政へいくつかのお願いをしました。今年度はサポーターも行動しようと、自作の啓発チラシをつくりました。地区の公民館などで講座を開き、今まで学習してきたことを大勢の皆さんにお話ししたいと、ただ今計画中です。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 意見を出し合う市民サポーターの皆さん


重点的に取り組む主要事業
 男女共同参画プランでは、重点的に取り組む主要事業を設定しました。
 市民ニーズが強く、緊急性の高い課題を主要事業として位置づけることで、取り組む内容とその効果を具体的に示しています。

女性の積極的な登用の推進
 まちづくりにかかわる各種審議会・委員会などへの女性委員の登用に向け、「女性人材リスト」の充実や担当部署への積極的な働きかけを行います。具体的な数値目標として、平成15年までに25%(600人中150人程度)の女性委員登用率の達成を目指します。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 富士市の各種審議会・委員会などにおける女性委員の占める割合

ユニバーサルデザインの推進
 多くの市民が「高齢者や障害者、子ども連れでも利用しやすい施設の整備」を求めています。性別による隔たりのない街、子育てしやすい街、だれもが活動しやすい街を目指し、男女差を考慮した公共施設トイレの見直しや多目的トイレの整備など、すべての人に優しいユニバーサルデザイン*の考え方を推進します。
※性別、年齢、国籍など、人々が持つさまぎまな特性や違いを超えてだれもが分け隔てなく使えるよう、街、公園などの設計、デザインを行う考え方。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 消防防災庁舎トイレ

女性に対するあらゆる暴力の根絶
 夫や恋人からの暴力、セクハラ、ストーカー行為などが社会問題として取り上げられ、あらゆる暴力は人権侵害であるとの意識が高まっています。
 暴力を受けた被害者に対する相談機能を強化するとともに、迅速に対応できる緊急支援システムの確立に向け、関係機関のネットワーク化を推進します。


富士市男女共同参画プラン策定推進会議委員長
松本玲子さん (今泉9)
- 写真あり -
行政と一緒になってプランを推進
 男女共同参画プラン策定推進会議は、昨年7月、「人権尊重」、「男女平等」という基本理念と、三つの目標を定め、プランの中に盛り込んでほしいと市長に提言しました。
 男女共同参画といっても、まだまだ一般的に受け入れられておらず、その大切さに気づいていない人が多いのではないでしょうか。ですから、私たち市民レベルの意識を変えていく必要がありますね。それには、各地区にある公民館を活用しながら、地域の中で男女共同参画の視点を育てていってほしいと思います。「さあ、あなたもきょうから気づいて」という感じでしょうか。
 今後、推進会議としては、条例づくりやプランの進捗(しんちょく)状況などに対する評価システムの導入について検討をしていくとともに、行政と一緒になってプランを推進していきたいと思っています。そして、だれもが豊かな人生を送れるよう、男とか女とかという性別の枠組みでとらえる社会ではなく、あらゆる人が一人一人まちづくりにかかわっていけるような社会になったらすばらしいですね。

問い合わせ 男女共同参画室 電話 55-2724
添付ファイル
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