今回は、広見荘を拠点に活動を繰り広げている高齢者の陶芸グループ「富士偕楽窯(かいらくよう)会」を紹介します。
富士偕楽窯会
昭和55年に発足した偕楽窯会は、60歳以上の高齢者を対象に、広見荘で開かれている陶芸教室で、陶芸の基礎を学んだ皆さんによりつくられたグループです。名前は、『詩経(しきょう)』の中の文王を詠んだ詩にある「偕(とも)に楽しむ」という一節に由来。約80人の会員の皆さんは、毎月第1・3週目に3つのグループに分かれ、作陶活動に励んでいます。会では、作陶展の開催のほか、市展や福祉展への出品、消防まつりでの即売など活発な活動を行っています。
会長の水原義倫(よしみち)さんと指導員の山岡義雄さんは、「皿などの食器、花瓶、つぼから置物まで、講師の指導を受け、自由につくりたい物をつくっています。作品は必要なだけちぎった粘土を、ひものようにひねりながら積んでいく『紐(ひも)づくり』という方法でつくっています。また、会員の中には、ろくろを使っての作品づくりに取り組んでいる人もいますよ。
陶芸の楽しさは、窯(かま)から作品を出したときの一瞬にあります。窯の温度や、窯に入れた作品の置きぐあいによる熱や空気の流れといった『窯の雰囲気』が作品のできに影響を与えます。雰囲気いかんで、焼きぐあいや色など大きく変わってきます。自分の思うような作品ができたときは本当にうれしいですね。会の名前のとおり、これからも陶芸を通じた親睦(ぼく)をさらに深めていきたいと思います」と話してくれました。
●偕楽窯会作陶展
とき 3月14日(水曜日)〜18日(日曜日)
ところ ロゼシアター展示室
※広見荘で行っている墨絵・書道教室の作品展も同時開催。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 作品づくりに熱が入ります
( 写真説明 ) 偕楽窯会の皆さん