【広報ふじ平成13年】第四次富士市総合計画がまとまりました
新世紀を迎え、これまでの富士市の歩みを礎に、新しい視点に基づいた富士市の行財政運営の指針となる第四次富士市総合計画がまとまりました。
私たちが住んでいるまち「富士市」がどのようになっていくのでしょうか。
今回はこの総合計画のあらましについて紹介します。
富士市は、昭和41年の新市誕生に伴い、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、富士市総合開発計画(新都市建設計画)を策定し、その後、昭和46年度から昭和60年度までを計画期間とする第二次富士市総合計画を策定しました。第三次富士市総合計画(ふじ21世紀プラン)は、昭和61年度から平成12年度までを目標年次とし、さまぎまな施策を展開し着実な成果を上げてきました。
新世紀初頭にスタートする第四次富士市総合計画は、基本構想として、目指す富士市の都市像(まちのすがた)を「雄大な富士山のもと 躍動するまちふじ」と定め、5つの基本目標を掲げています。計画期間は平成13年度から平成22年度までとし、基本計画、事業計画、実施計画で構成されています。
また、この策定に当たり、市民懇話会や各地区のまちづくり推進会議などを通じて、広く市民の皆さんの意見を取り入れ、原案づくりを進めてきました。そして、総合計画審議会での審議・答申を経て、平成12年11月定例市議会で議決されました。
第四次富士市総合計画の構成と期間
基本構想
21世紀初頭の、富士市の目指す都市の将来像と、これを達成するための施策の基本的な方向を明らかにしたもの。
目標年次:平成22年度
基本計画
基本構想に掲げた将来像を実現するための具体的な施策の体系を明らかにしたもの。
計画期間:平成13年度〜平成22年度
事業計画
基本計画の施策を具体化するもので、5か年計画とする。
前期:平成13年度〜平成17年度
後期:平成18年度〜平成22年度
実施計画
事業計画で定めた施策の実施に向け、財政的な裏づけがされた年度ごとの計画を示すもの。
富士市の「めざす都市像(まちのすがた)」は 雄大な富士山のもと躍動するまちふじ
まちづくりの目標は、市民一人一人が人間として尊重され、健康で安心して、生活を営むことができる地域社会を形成することです。
富士市は、日本のシンボルとして世界に名立たる霊峰富士を有し、富士山の雄姿は、ふるさとの誇りであり財産であるとともに、私たちの心のよりどころとなっています。まちづくりの目標の実現のためには、この雄大な富士山のもとで、市民、企業、そして行政の連携と協働により、新たなまちづくりを着実に進めていかなければなりません。
また、先人が築き上げた産業・文化などの貴重な財産を継承するとともに、複雑・多様化する社会経済環境の中で、時代に応じた新たな価値を創造し、富士山に象徴される富士市らしさを生かしながら、個性や魅力を実感できるまちとすることが必要です。
このことを念頭に、21世紀初頭の将来展望に立ち、未来に向けて魅力あるまちづくりを総合的に進めていきます。
- 図表あり -
第四次富士市総合計画 基本計画
基本計画は、「めざす都市像」の実現に向け、市民、企業、行政が協働してまちづくりに取り組む計画です。
1.人と自然が調和する環境づくり
●良好な地球環境を保全し、かけがえのない地球を次代へ引き継ぐため、市民、企業、行政が協働し、効率的な環境負荷低減システムの構築を目指すとともに、環境に配慮した生活行動や企業活動などを積極的に進めます。
○環境基本計画の策定と実践
○環境美化事業 など
●富士山によって象徴される郷土の恵まれた自然を市民の心のふるさととして、良好な姿で次代へと継承していくため、富士・愛鷹山ろくの豊かな緑と自然環境を保全します。また、身近な自然と親しみ、ふれあう場の確保など、自然の節度ある利用に努め、自然と共生する社会を確立します。
○自然植生の保護
○ふるさとの自然環境保全事業など
●複雑・多様・広域化する環境問題へ適切に対応し、安全で快適な生活環境を保全するため、公害の未然防止対策を進めるとともに、総合的・効果的な環境施策を展開します。
○大気汚染対策事業
○公害防止対策指導の推進 など
●快適な生活環境の保全と環境への負荷の低減を図るため、市民、企業、行政がお互いに協力支援し、限りある資源を有効利用して、ゼロエミッション(*1)を目指した資源循環型社会の形成を図ります。
○環境クリーンセンター更新事業
○分別収集の推進 など
●良好な水循環を確立するため、市民、企業、行政が共通の認識のもと、森林の水源かん養機能の維持増進や適正な地下水利用を進めるとともに、利用したすべての水を下水道などで適正に処理し、川や海に戻す循環システムの構築を目指します。
○上水道の維持管理事業
○公共下水道施設の整備 など
2.いきいきと働ける仕事づくり
●地場産業をはじめ、工業の安定的発展を支援するため、技術革新及び高度化への援助と異業種交流などの機会の拡充に努めます。また、快適でバランスのとれた産業都市の構築を図るため、住宅地と工業地の混在を解消し、工場の適地への誘導や工業団地などの基盤整備を促進するとともに、優良企業の進出を積極的に誘導します。
○企業誘致の推進
○中小企業経営活性化資金の融資 など
●魅力とにぎわいのある商業を振興するため、商店街の活性化や経営基盤の強化に努めるとともに、商店街が行う商業基盤整備やイベントなどの共同事業を支援します。また、流通拠点整備により物流の効率化を促進するとともに、公的流通機構の機能の見直しと整備、さらに、既存の観光施設の有効活用と整備を進め、観光によるにぎわいの創出に努めます。
○商店街活性化事業
○公的流通施設の活性化 など
●農家の経営安定と農作物の安定的供給を図るため、生産基盤の整備、農業の担い手確保、地域の特性を生かした農業を支援し、農業の健全な発展に努めます。また、林業においては、良質な富士ヒノキを産出するため保育施業を進め、木材の付加価値を高めるとともに、公益的機能を持つ活力ある森林の造成に努めます。
○農地の集約化の推進
○計画生産・計画出荷の推進 など
●市民が生活の安定と生きがいを持って楽しく働くことができるよう、就労機会の拡大や雇用の確保に努めるとともに、労働者を取り巻く環境を整備します。
○勤労者福祉の充実
○シルバー人材センターへの支援など
3.健やかで温もりのある暮らしづくり
●長寿社会を心身ともに、健やかで生き生きと過ごせるよう、市民がみずからの健康に関心を持ち、学び、吸収した知識を日常生活に生かせる健康づくりの推進に努めます。また、医療資源の効率的な活用や医療体制の充実を図るとともに、保健、医療、福祉などの役割分担の明確化や連携を進めます。
○健康づくりの推進
○健康診査事業 など
●すべての市民が地域の連帯に支えられ、安心して暮らすことができるよう市民、行政、社会福祉協議会、民間団体などが一体となり福祉のまちづくりを進めます。
○在宅福祉支援サービス事業
○総合福祉センターの建設 など
●すべての市民が積極的な社会参加ができるようノーマライゼーション(*2)の理念に基づき、出会いとふれあいのあるまちづくりを進めます。
○社会参加支援・推進事業
○ふれあい交流推進事業 など
●夢のある将来生活を具現化するため、乳児期から高齢期に至るまで、充実した制度のもと、生涯にわたり、安全で安心した生活ができるまちづくりを進めます。
○子育て支援施設運営事業
○高齢者生きがい事業 など
4.こころかよいあう豊かな人づくり
●徳・知・体を基本に、「生きる力」をはぐくむため、教育内容の基礎・基本の定着と一人一人を大切にした教育の推進に努めるとともに、家庭・地域との連携を密にし、生き生きと学習に取り組める教育環境の整備に努めます。
○総合的学習の推進
○小中学校の施設整備
○情報教育の推進 など
●市民が生涯にわたって、豊かで特色ある学習機会の創出と多様な文化活動への参加を促進するとともに、スポーツに親しみ、楽しく健康づくりができる環境を整備します。また、青少年の健全な育成を図り、明るく健康な地域社会の実現に努めます。
○公民館活動の推進
○図書館施設の整備
○芸術文化の創造と振興 など
●すべての市民が、性別などにより差別されることなく、お互いを尊重しながら、責任も分かち合い、さまざまな分野でともに個性と能力を発揮できる、明るく住みやすい環境づくりを進めます。
○男女共同参画プラン推進事業
○コミュニティづくりの推進
○国際交流活動の推進 など
5.安全で心地よい快適な街づくり
●人や物の広域交流を促進するための広域幹線道路や、地域内交通の円滑化を図る地域幹線道路の整備を進めます。また、これからの高齢社会に対応する交通体系の整備に努め、公共交通の拡充を図ります。さらに、情報通信基盤や情報通信システムの整備を図り、高度情報化社会を視野に入れた環境づくりに努めます。
○幹線道路の整備
○都市交通システムの構築
○地域情報化の推進 など
●環境と共生し、だれにでも優しいまちづくりを基本に、活力にあふれ、秩序ある市街地の形成を目指し、都市施設の機能の向上と、安心して快適に生活できる市街地の整備を進めます。
○中心市街地活性化事業
○新富士駅北地区の整備促進
○土地区画整理事業 など
●市民の生命と財産を守るため、防災体制の強化や施設の整備を進めるとともに、富士・愛鷹山ろくの森林の保全と、市民生活に潤いを与える緑や水辺の美しさを考慮した治山・治水対策を進めます。また、消防力の充実や救急・救助体制の整備を進めるとともに、火災予防の強化を図ります。
○自主防災組織への支援
〇一級河川改修の促進
○消防・救急施設の整備 など
●快適でゆとりある生活環境の確保を目指し、身近な道路空間の整備をはじめ、良好な居住環境の形成に努めるとともに、市民参画のもと施設整備を進めます。
○市営住宅建設事業
○公園の整備
○生活道路の新設改良 など
*1 生産工程から排出される廃棄物を、別の産業の原料として利用する完全循環型の生産システム。
*2 障害者、高齢者、健常者などすべての人々が社会を構成する一員であり、一緒に生活を営む社会が当然であるという考え方。
- 写真あり -
( 写真説明 ) (仮称)総合福祉センターイメージ図
( 写真説明 ) 富士中央歩行者道
【問い合わせ】 企画課 電話51-0123 内線2836
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
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