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【広報ふじ平成13年】東海道400年祭開催 我が街の東海道

東海道400年祭開催 我が街の東海道

 1601年に東海道へ宿駅が設けられてからことしでちょうど400年。
 これを記念し、県内各地で「東海道400年祭」が開催されています。
 現在の富士市の発展の背景には、東海道沿いという恵まれた立地条件がありました。
 さまざまなイベントに参加して、歴史を運んだ東海道を知り、21世紀のあなたの夢を膨らめてみませんか。

歴史が往来した道・東海道
 関ケ原の戦いの後、徳川家康は、政治の拠点を江戸に置き、江戸と京都など各地を結ぶ街道の整備を行いました。
 中でも江戸日本橋と京都三条大橋を結ぶ東海道は主要街道として西から東へ、東から西へさまぎまな物や文化、また、歴史を動かす出来事が行き来しました。東海道の宿場数は全部で53。参勤交代の大名行列や旅人たちは、宿場以外では宿泊できなかったため、宿場は大勢の人々でにぎわいました。

吉原宿の成立と所がえ
 吉原宿は、慶長六年(1601年)に東海道の宿場として幕府から指定を受けました。江戸から数えて14番目の宿場でした。宿駅として指定された当初の吉原宿は、吉原湊(みなと)の渡船場付近(現在の鈴川・今井地区)に設置されました(元吉原宿)。ところが海岸に近く、高潮や、強風により吹き寄せる砂の被害を受けたため、宿場を依田橋の西に移しました(中吉原宿)。
 しかし、それでも高潮の被害は免れず、延宝8年(1680年)の台風による高潮で人命や家屋などに莫大(ばくだい)な被害を受けたため、再び移転し現在の吉原本町の位置で宿場として発達していきました(新吉原宿)。こうして宿場が移転することにより、道筋も変わり、人家の移動とともに多くの神社・寺院が移転を繰り返しました。

百軒余りの旅籠(はたご)も
 吉原宿は、大宮(富士宮)を通って甲州(山梨県)へ魚や塩などを運ぶ街道と、十里木を通って足柄峠や籠坂(かごさか)峠を越える街道の出発点になっていました。
 宿場には一定の人馬を置き、物資の輸送をすることが課せられていました。この人馬調達を取り仕切るところは問屋場と呼ばれ、元吉原宿では36人36疋(ひき)、新吉原宿では100人100疋を置くように定められていました。
 また、宿泊業務も宿場の重要な機能。大名や幕府の役人など身分の高い人が宿泊する本陣、脇(わき)本陣のほか、一般の旅人が利用する旅籠(はたご)が軒を連ねていました。吉原宿では文化年間(1804〜1818年)には100軒余りも旅籠があったようです。これらに加えて、呉服屋、八百屋、酒屋などさまざまな店があり、ネギ雑炊や肥後ずいき(イモガラ)が名物として知られていました。
 また、原宿と吉原宿、吉原宿と蒲原宿の間にそれぞれ、柏原と本市場の「間宿(あいのしゅく)」が設けられ、旅人は休憩所として疲れをいやすのに立ち寄りました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 東海道五拾三次之内「吉原」(左富士)歌川広重画(市立博物館蔵)
( 写真説明 )  宿場の移転とともに街道が北上したため、富士山が左側に見える名勝・左富士が生まれました。
( 写真説明 ) 右:東海道五拾三次之内「吉原」歌川広重画
( 写真説明 ) 左:葛飾北斎画「吉原」(市立博物館蔵)
- 図表あり -
( 図表説明 ) 富士市の旧東海道
- 写真あり -
( 写真説明 ) ●現在の柏原周辺
( 写真説明 )  間宿(あいのしゅく)「柏原」では、浮島沼でとれたウナギのかば焼きが名物になっていました。
( 写真説明 ) ●現在の左富士
( 写真説明 ) ●現在の吉原本町通り
( 写真説明 ) ●水神付近からの富士川
( 写真説明 ) 江戸時代、富士川には橋がかかっておらず、旅人は渡し船を使っていました。
( 写真説明 ) ●鶴芝の碑
( 写真説明 ) 間宿「本市場」の名物は白酒。この碑は「鶴の茶屋」と呼ばれていたという茶店の跡に建てられています。

東海道400年祭 エントリーイベント

 東海道400年祭は、県内各地から立ち上がったエントリーイベントで構成され、富士市からもお祭り、舞台・展示など多彩なイベントがいくつか開催されます。

○お祭り
吉原宿・宿場まつり
 時代衣装パレード、ステージイベントなどのほか、祇園祭の山車も登場予定。毎月第2土曜日にはナイトバザールと同時にプレイベントも開催中。
とき 10月27日(土曜日)
ところ 吉原本町通り
問い合わせ 富士商工会議所 電話52-0995

吉原宿・宿場まつり実行委員会の皆さん
- 写真あり -
 宿場の郷土資料の展示や紙料をテーマにした催しなどふるさとをPRします。宿場の歴史を子どもたちをはじめ、多くの皆さんに知っていただき、私たちのふるさと・吉原宿の新しい歴史をつくっていくきっかけにしたいと思っています。これから祭りに向け、地区を挙げて盛り上げていきます。ぜひ遊びに来て、祭りに参加してください。
- 写真あり -


ウォーキング・街道案内
「行ってみよ〜よ、なぞなぞオリエンテーリング」
 商店街の周りにあるお地蔵さんと三つの神社にある「なぞの文字」を組み合わせるとある言葉になります。正解した皆さんにはご利益(プレゼント)があります。
とき 毎月2日、12日、22日の三日間
ところ 岳南商店街(吉原宿東入口)
問い合わせ 久保田 方 電話52-0472

岳南商店街会長 久保田保雄さん(吉原1)
- 写真あり -
 岳南商店街では、オリエンテーリングのほか、祇園祭でのゲーム大会や、七月に地蔵寄席などを企画しています。また、県で行っているスタンプラリーとウオーキングのイベントにも参加しています。三世代が仲よく楽しめるにぎやかな街を目指して、400年祭を盛り上げますので、ぜひ遊びに来てください。
- 写真あり -


東海道五十三次「吉原宿」を歩く
 10人程度のグループで市内の旧東海道を3回にわけて歩きます。また、各ポイントで駿河郷土史研究会員が東海道の歴史について説明します。
とき 5月20日(日曜日)、27日(日曜日)、6月3日(日曜日)
ところ 市内柏原から水神の森「富士川渡船」まで
問い合わせ 宮崎 方 電話36-0872

駿河郷土史研究会の皆さん
- 写真あり -
 人々にとって宿場は商売など仕事の場であり生活の場でもありました。また、所がえなど吉原宿に住んでいた人々にとって多くの苦労もありました。こういった吉原宿や東海道にまつわる歴史を市内の旧東海道を歩きながら、紹介していきます。郷土を知るきっかけにぜひ参加してください。


富士ふれあいウォーク
 富士総合運動公園陸上競技場をスタートとして、新緑の富士山南ろくと丸火自然公園を舞台に、10キロメートル、20キロメートル、40キロメートルの各コースを設定。体力づくりと仲間とのふれあいを楽しんでみませんか。
とき 4月15日(日曜日)8時30分〜
ところ 富士総合運動公園陸上競技場
問い合わせ 体育振興課 内線2726
- 写真あり -


旧東海道道標(しるべ)案内板の整備
 市内旧東海道の21か所へ道しるべを設置するほか、吉原商店街の歩道の11か所に誘導サインの埋め込み、街道案内の大型看板の設置、富士公民館を起点とした1万歩コース「加島の旧東海道コース」の設置など、旧東海道の歴史的資源を活用した道しるべや案内板を整備します。
問い合わせ 文化振興課 内線2721
1万歩コースについては 体育振興課 内線2728


○舞台・展示
「東海道芸能今昔物語」時空をこえて今
 弥次・喜多が東海道を旅しながら各地の伝統芸能にふれていくようなステージを上演。富士市民俗芸能連絡協議会に所属する団体のほか、富士市近隣の芸能団体も出演します。
とき 11月25日(日曜日)
ところ ロゼシアター中ホール
問い合わせ 中司 方 電話61-8398

富士市民俗芸能連絡協議会会長 中司博明さん(松岡)
- 写真あり -
 実行委員会を中心に、現在全体のシナリオづくりなどを進めているところです。協議会には十九の団体が加入していますが、これを機会に、それぞれの芸能の継承と市内に眠っている伝統芸能の掘り起こしにつなげていきたいですね。ぜひ多くの皆さんにふるさとの芸能をごらんになっていただきたいと思います。


「広重東海道五十三次」押絵展
 歌川広重が描いた東海道五十三次浮世絵を題材に、日本伝統工芸の押絵で東海道を表現します。
とき 11月中旬
ところ ステーションプラザFUJI
問い合わせ 渡辺 方 電話52−4823

やわらぎ会代表 渡辺和枝さん(伝法)
- 写真あり -
 押絵は、もとになる絵をいくつかの部分に分けて型紙をつくり、その上に綿を乗せ、絹地で包み色をつけて仕上げていく日本の伝統工芸です。展示では広東が描いた県内の宿場の浮世絵を押絵で表現します。押絵独特の質感を皆さんに感じていただける展示にしていきたいですね。


ミュージカル「弥次喜多道中夢枕(まくら)」
 東海道にまつわる逸話や物語をテーマに、企画・運営からの市民参加による富士市ならではのオリジナルミュージカルを上演します。
とき 12月24日(月曜日)、25日(火曜日)
ところ ロゼシアター中ホール
問い合わせ ロゼシアター 電話60-2512

運営委員長 丸茂湛祥(たんしょう)さん(伝法)
- 写真あり -
 公演に向け、継続して行ってきたロゼシアターでの市民ミュージカルの経験を生かしていきたいと思います。郷土色豊かな内容を楽しんでいただけるような公演にしたいですね。今後出演者の募集など参加を呼びかけていきます。ふるさとのミュージカルを一緒につくり上げ、未来に残していきましょう。


新東海道道しるべ人形
 包装紙を使ってつくった、新東海道五十三次道しるべ人形を展示。
 左富士、鶴の茶屋、曽我物語や竹取物語など富士市の史跡、民話などをパズル式に弥次・喜多が紹介します。
とき 12月16日(日曜日)〜25日(火曜日)
ところ ロゼシアター展示室
問い合わせ 入野 方 電話63-3837

多賀紙人形代表 入野多賀(たか)子さん(蓼原)
- 写真あり -
 お菓子の包装紙や新聞紙などをもむと独特の風合いが出ます。その紙を使ってつくった弥次・喜多の人形が、富士市にまつわる民話などを紹介する展示にしていきたいと思います。昔を再現できるような背景や人形も配置していきます。おもしろく、子どもたちにもいろいろな夢を膨らめるきっかけにしてもらえるような展示にしたいですね。
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
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