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【広報ふじ平成12年】特集 考えよう!ごみ減量化

ごみに埋もれる

私たちの暮らしが豊かになればなるほど、ふえるごみ。ごみは私たち人間がつくり出すものです。
ごみをふやさないことや減らすことも、私たちが責任を持ってやらなければいけないことではないでしょうか。今、富士市のごみ処理の状況は、極めて危機的な状態にあります。このままでは、ごみが町中にあふれ、そのまま放置されるという最悪の事態となってしまいます。
今号と次号の特集は「ごみ」。皆さんも一緒に、ごみの減量化を真剣に考えてみませんか。

ふえ続けるごみの量

 市では、昭和56年度から「缶」「金属」「瓶」の分別収集を開始し、現在、「燃えるごみ」「埋立ごみ」「古紙類」(新聞紙、段ボール、雑誌、紙パック)「ペットボトル」「乾電池」を含め、11種類の分別収集を実施しています。私たちの生活は大量生産・大量消費・大量処理のシステムが定着してしまい、その結果、ごみを分別する意識が薄れています。
 ごみの量は年々ふえ続けており、平成11年度には10万トンを超えるごみが出されました。
 これを、市民1人当たり1日に出すごみの量に換算すると1.15キログラムとなり、年間約420キログラムのごみを出したことになります。
 また、ごみ処理経費は、約16億7,000万円で、市民1人当たり7,000円にもなります。

世論調査の結果から
 今年度の世論調査では、「これからの富士市のごみ対策 ごみの減量化とリサイクルの推進について」をテーマに市民の皆さんの意見や要望などを伺いました。
 その結果、市民1人当たり1日に出すごみの量 (1.15キログラム)を「知らない」と答えた人は8割を超えました。
*今年度実施した世論調査の結果は、次号の広報ふじ11月5日号で紹介します。

*10万トン以上のごみの排出量が3〜4年続くと、東京ドーム1杯分に。
*10万トンのごみ処理経費で、2階建ての体育館が二つ建設できることに。
私たちは、こんなにたくさんのごみを出しています
- 写真あり -
( 写真説明 ) 市民1人当たり、1日に出すごみの量 1.15キログラム
( 写真説明 ) 1年間で約420キログラムのごみを排出することになります
- 図表あり -
( 図表説明 ) このごみを焼却すると約50キログラムの灰になります

焼却量は限界、焼却炉は悲鳴を上げる

 市内には燃えるごみの集積場所が2,823か所(約30世帯に1か所)、燃えないごみの集積場所は966か所(約80世帯に1か所)あります。これらの場所から集められたごみは、環境クリーンセンターに運ばれます。
 市のごみ焼却処理施設「環境クリーンセンター」は、昭和61年に64億円余りをかけて新しく建てかえられ、150トンのごみを処理できる焼却炉を2基設置し、1日(24時間)に最大300トンのごみを焼却できます。
 通常、焼却炉の負担を軽減させるために、2基ある焼却炉を交代で使用するのが、より効率的なごみ焼却処理とされてきました。しかし、1日平均230トンのごみが出され、収集の多い月曜日や火曜日には、焼却能力を超えるごみの量が出されています。また、年間のうち焼却炉の定期点検を除いた稼働日数は1基当たり270日に近づいており、老朽化とともに焼却処理能力の限界に近づいています。
 フル稼働している焼却炉2基のうち、どちらかが使用できなくなったとしたら、ごみが行き場所を失ってしまい、処理できないごみが出てしまいます。
 ごみ焼却処理施設の命は焼却炉です。焼却炉の寿命は15年といわれており、寿命が近づいています。炉の寿命をさらに延ばすためには、私たちの正しいごみの出し方が大切です。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 環境クリーンセンター
( 写真説明 ) 燃え上がる焼却炉内

満杯で使用不能となった市の一般廃棄物最終処分場

 ごみの量がふえれば、焼却されて残る焼却灰も大量となります。これらの灰は、一般廃棄物最終処分場に運ばれ、埋め立て処理されます。また、埋立ごみはできるだけ分別処理し、直接埋め立てるものはほとんどありません。
 しかし、市の一般廃棄物最終処分場は、予想を上回る埋め立て量のため、ことしの1月で容量が満杯となり、これ以上は埋め立てることができなくなりました。
 一般廃棄物最終処分場がなくても焼却灰は日々約30トン排出されます。このような状況の中で、市の焼却灰は現在、民間の処分場に処理を委託しているのです。処理にかかる経費も1トン当たり9,500円で、その費用は、市民の皆さんが負担していることになります。また、民間の処分場も容量の限界に近づいており、新しい処分場の建設が急がれています。

市のごみ減量化施策
●生ごみたい肥化推進運動
 花の会など登録した団体に対し、EM菌や糖蜜、容器を提供して、生ごみのたい肥化を進めています。
平成11年度 花の会など18団体、1,400世帯
●ペットボトルの拠点回収
 スーパーや大型店舗などの協力を得て、市内54か所に「ペットボトル回収ボックス」を設置しています。
●集団回収活動助成制度
 繊維類を集団で回収活動を行う団体に、1キログラムにつき10円の報奨金を支払う補助制度を実施しています。
●せん定枝資源化モデル事業
 せん定枝をチップ化し、たい肥の原料などに利用するモデル事業に取り組んでいます。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 集積されたせん定枝

分別されていない集積場所の現実

ある集積場所に埋立ごみとして出されたものを分別してみました
- 写真あり -
( 写真説明 ) 総重量465キログラム
( 写真説明 ) 燃えるごみ
( 写真説明 ) 105キログラム
( 写真説明 ) 資源ごみ(缶・金属)
( 写真説明 ) 80キログラム
( 写真説明 ) 280キログラム
( 写真説明 ) (分別前より40%減)
本来の埋立ごみは約半分となりました
- 写真あり -
( 写真説明 ) 燃えるごみとして出されたごみ袋を開けてみました
( 写真説明 ) 資源ごみ(新聞紙、段ボールなど)が、これだけ含まれていました

ごみを分別する意識を持ち、正しいごみの出し方を
環境クリーンセンター 収集担当主幹 藍川 博男
- 写真あり -
 ごみの減量化とリサイクルの推進を目的に、新聞紙や段ボールなどの資源ごみを、燃えるごみと分別して出すようにお願いしています。しかし、収集した燃えるごみや埋立ごみの中には、まだまだ分別がされていないものがたくさん見られます。
 決められた日に決められたもの以外が混入していると、そのまま収集車に積むことができないため、集積場所で分別しなければならず、作業に時間がかかり、場所によっては交通渋滞を起こしてしまいます。
 地域の環境と美化を守るためにも、ごみの排出者である皆さんが、分別の意識を持って、正しいごみの出し方を実践してほしいと思います。

 今回の特集「考えよう!ごみの減量化」では、ごみ問題に関する富士市の現状をお知らせしました。
 次号の広報ふじ11月5日号でもこの特集を取り上げ、世論調査の結果と家庭でできるごみ減量化などについて紹介します。
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