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【広報ふじ平成12年】活力と安心に満ちた長寿社会をめざして

ふじ生きがいプラン21 

富士市高齢者保健福祉計画・介護保健事業計画
 市ではこれまで「富士市高齢者保健福祉計画」により、安心して暮らせる長寿社会を目指し、高齢化に対応していくための施策を推進してきました。
 「ふじ生きがいプラン21」は、今後高齢化が加速的に進む中、高齢者が生きがいを持って高齢期を過ごすために必要な施策を定めた新たな「高齢者保健福祉計画」と、介護保険法に基づく「介護保険事業計画」を含めた総合計画として、取り組むべき施策を推進するためにまとめられたものです。
 今回はこの計画の概要をお知らせします。

計画目標は平成16年度
 高齢者保健福祉計画は「『自立』と『共生』に支えられた、活力に満ちた長寿社会をめざして」、介護保険事業計画は「誰もが、住み慣れた家庭・地域で介護サービスが利用でき、安心して生活を送ることができるまちの実現」を基本理念に、平成16年度までの5年間で計画を進めていきます。

進む富士市の高齢化
 富士市に限らず、日本の人口の高齢化は、平均寿命の伸びや出生率の低下などにより諸外国が経験したことのない速さで進んでおり、21世紀の半ばには国民の3人に1人が65歳以上という、超高齢社会の到来が予測されています。

 市の人口は、計画の最終年度である平成16年度には24万800人に増加することが見込まれ、65歳以上の高齢者が総人口に占める割合(高齢化率)は17.3%、75歳以上の後期高齢者率は7.0%となり、これまで以上の速さで高齢化が進んでいくことが予測されます。
人口の将来予測の高齢化率
- 図表あり -

高齢者保健福祉計画

「自立」と「共生」に支えられた、活力と安心に満ちた長寿社会をめざして
 だれもが、生涯を通じて「自立した個人」として生活し、「自立」が困難になった場合も、家族・地域・行政・民間事業者などが高齢者を支援し、高齢者とそれを支える人々が「共生」していくことを目指していきます。

元気高齢者づくり対策 ヤング・シルバー(若々しい高齢者)作戦
 「高齢者の世紀」である21世紀を明るく活力ある社会とするため、できる限り多くの高齢者が健康で生きがいを持って社会参加できるよう、「元気高齢者づくり」を進めます。
 高齢者が「若々しい高齢者(ヤング・シルバー)として健康づくり運動やボランティアなどの地域活動に積極的に参加し、社会を支える役割を担うことができるよう、地域における生きがいづくりや社会参加を支援します。

生きがいづくりの推進
 9割近い自立した高齢者が、長期化した高齢期の生活を生きがいを持って豊かに暮らすために、社会参加の促進策や就労対策などの充実を進めます。
 働くことは高齢者の重要な社会参加の一つです。働く意欲と能力のある高齢者の就業を積極的に支援し、自立した生活を過ごせる環境づくりを図ります。
 また、社会環境の変化に対応する能力と生きがいを高めることを目的に、学習や教養を高めるための活動やスポーツ・レクリエーション活動、老人クラブの育成と活動の支援を強化します。

寝たきり予防の推進 寝たきりにしない・させない・ならない作戦
 「年をとっても寝たきりや痴呆にならず、健康で自立した毎日を過ごしたい」という高齢者の願いの実現に向けた取り組みを進めます。
 寝たきりの最大の原因となっている脳血管疾患を予防するために、高血圧症、高脂血症などやその他の生活習慣病対策に加え、危険因子であるストレス・喫煙などの対策の推進を図ります。
 脳卒中の後遺症がある人など、寝たきり予備軍を早期に把握するための、脳卒中情報システムの充実を図るとともに、在宅でのリハビリテーションを、十分に受けられる体制づくりや閉じこもり防止事業、機能訓練教室、言語リハビリ教室を実施します。

痴呆性高齢者支援対策 高齢者が尊厳を保ちながら暮らせる社会
 75歳以上の後期高齢者の増加に伴い、今後の大きな課題は痴呆性高齢者対策です。
 痴呆性高齢者が尊厳を保ちながら穏やかな生活が送ることができ、家族も安心して生活ができるようにするため、痴呆の早期段階からの相談体制の充実を図ります。
 また、家庭的な環境で少人数で共同生活を送る痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)などの整備をはじめとして、痴呆介護の質的な向上を図ります。
 痴呆に対する正しい知識の普及・啓発を図り、日常生活の過ごし方や適切なケアを行うことで、悪化を防止することができる、「ぼけ予防十か条」を広めていきます。

ぼけ予防10か条
1.塩分と動物性脂肪を控えた、バランスのよい食事を
2.適度に運動を行い、足腰を丈夫に
3.深酒とたばこはやめて、規則正しい生活を
4.生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・発見・治療を
5.転倒に気をつけよう、頭の打撲がぼけ招く
6.興味と好奇心を持つように
7.考えをまとめて、表現する習慣を
8.細かい気配りをした、よいつき合いを
9.いつも若々しく、おしゃれ心を忘れずに
10.くよくよしないで、明るい気分で生活を
- 写真あり -
( 写真説明 ) 機能訓練教室

介護予防・生活支援対策〜介護保険給付外サービスの充実〜
 高齢者が寝たきりなどの要介護状態になったり、状態が悪化したりしないよう、介護予防の充実を図ります。また、要援護高齢者やひとり暮らしの高齢者が、住みなれた地域で引き続き生活していくことができるよう、日常生活を支援するサービスを提供します。
「高齢者保健福祉計画」介護予防・生活支援事業の整備目標(概略)
- 図表あり -

介護保険事業計画

誰もが住み慣れた家庭・地域で介護サービスが利用でき、安心して生活を送ることができるまちの実現
 だれもが介護を必要としたときにみずからが選択し、多様な介護サービス提供事業者から良質の介護サービスが受けられ、より自立した生活を送ることができるよう、介護サービスの基盤整備や取り組むべき事業を進めていきます。

介護サービスの確保
●多様な介護サービス提供事業者の参入促進
 介護サービスに対する需要が増大することが予想されることから、十分なサービス量の確保を図ります。
 そのために社会福祉法人、医療法人、民間事業者、NPO法人など多様な介護サービス提供事業者の参入を促進します。
●市民組織の育成と既存社会資源の活用
 今後の高齢社会において活発化が期待されるボランティア組織による介護サービス活動などを、市が基準該当サービスとして認めるなど、市民組織活動の育成を図ります。また、社会福祉センター、余裕教室などの既存社会資源の活用を図ります。
●人材確保と資質の向上
 介護サービスが円滑に供給されるためには、サービス利用者に対して適切な介護を提供できる知識と技術を持った質の高いサービスを提供する人材を育成・確保していく必要があります。そのため、潜在的な人材の掘り起こしや介護サービス提供事業者への働きかけにより、十分な介護サービスの人材確保と資質の向上に努めます。

相談、サービス提供体制の拡充
●相談窓口の拡充
 被保険者である多くの高齢者などが市や在宅介護支援センター、指定居宅介護支援事事業者(*)へ、さまざまな相談や要介護認定申請の代行依頼に来ることが予想されます。そのため、より身近で気軽に相談できるように、指定居宅介護支援事業者などの拡充を進めます。
*県知事からの指定を受け、要介護者(被保険者)からの依頼で、ケアプランの作成やサービス提供事業者などとの連絡調整、要介護認定の申請代行などを行う事業者。
●苦情処理体制の整備
 サービス提供事業者がみずから利用者の立場に立って苦情相談への対応に積極的に取り組んでいくよう働きかけをします。
 介護関連サービスに対する「意見・苦情相談票」を指定居宅介護支援事業者などに置き、苦情に関する情報を収集・分析し、サービスの質の向上に役立てていきます。また、介護サービス提供事業者に対して、必要な調査・報告を求め、苦情への対応を図っていきます。

要介護認定の正確性と公平性の確保
 要介護認定の正確性と公平性を確保するために質の高い調査が行えるよう調査員(原則として市職員)に対する研修を実施します。
 要介護認定の二次判定を行う介護認定審査会については保健・福祉・医療の各分野の専門家五人で構成する合議体を設置し、各委員が常に同じ判定基準で認定が行えるよう委員の研修会を実施します。

第1号被保険者保険料
 第1号被保険者(65歳以上)1人当たりの月額保険料の基準額は2,950円で、平成12年度〜14年度の標準給付費見込額をもとに算出しています。なお、所得段階などに応じて保険料が変わります。
 標準給付費見込額は、施設サービスにかかる費用と居宅サービスにかかる費用とに区分し、それぞれ厚生省が示した介護報酬単価に基づく平均利用金額を基に算出しています。

介護サービスの整理目標
 民間活力の利用による多様な介護サービス提供事業者や施設から総合的、効率的なサービスが提供されるよう目標を定め、在宅サービスや施設サービスの整備を進めます。
標準給付見込額の推計 (単位:円)
- 図表あり -
所得段階第1号被保険者保険料 (単位:円) 
- 図表あり -
主な在宅サービスの整備目標(概略)
- 図表あり -
施設サービスの整備目標(概略)
- 図表あり -

計画の進め方
 高齢者保健福祉計画は、地域住民組織や医療福祉関係者などからなる「富士市福祉計画推進会議」を中心に計画を進めていきます。
 介護保険事業計画は、被保険者である市民と保健医療、福祉サービス関係者などからなる「富士市介護保険運営協議会」を設置し、計画を進めていきます。
 また、これらの計画は、市のまちづくりの方向性を示す「ふじ21世紀プラン」(第三次富士市総合計画)に基づいた、高齢者保健福祉部門の個別計画となることから、平成13年度を初年度とする「第四次富士市総合計画」に反映させていきます。

 問い合わせ
★高齢者保健福祉計画生きがい福祉課 内線2316
★介護保険事業計画介護保険課 内線2304
- 写真あり -
( 写真説明 ) 通所介護(デイサービス)
( 写真説明 ) 訪問介護
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
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