【広報ふじ平成11年】平成11年度世論調査「男女共同参画社会と広報広聴について」
皆さんの声をまちづくりに
市では、市民の皆さんの意見や要望を市政運営の基礎資料とするために、毎年世論調査を実施しています。
ことしで第28回目となる世論調査のテーマは「男女共同参画社会と広報広聴について」。その結果がまとまりましたので、お知らせします。
データ
対象 市内在住の満20歳以上の男女3,000人
抽出方法 住民基本台帳から等間隔無作為抽出
調査期間 平成11年7月15日〜31日
調査方法 郵送調査
有効回収数(率)1,752人(58.4%)
*比率は百分率で表示し、小数点以下第2位を四捨五入していますので、合計が100%にならない場合があります。
テーマ 男女共同参画社会について
男女共同参画社会は、家庭や職場、学校などいろいろな場面で、男女の区別なく自分らしい生き方ができ、その人の個性と能力が発揮できる社会。
その社会の実現を目指して、市ではさまざまな講座や研修会を実施したり、女と男(ひととひと)の情報誌「きらり」の発行や、「富士発・女と男(ひととひと)のフォーラム」を開催したりしています。
また平成12年度からは、「(仮称)男女が共に創(つく)る富士プラン」の策定を始めます。そこで、市民の皆さんと一緒に「男女がともに築き、ともに担う社会」について考え、プラン策定に当たっての基礎資料とするため、皆さんからご意見を伺いました。
Q あなたは現在の自分の性(男性あるいは女性)に生まれてよかったと思いますか。
約7割の人が現在の性で「よかった」と回答
性別に見ると「よかった」との回答は男性の方がやや多く、「よくなかった」との回答は女性の方が多くを占めています。
全体では、現在の自分の性に生まれて「よかった」とする人が69.2%となっており、「よくなかった」と答えた人は3.4%でした。
- 図表あり -
Q あなたは次の場面で、男性と女性が平等に扱われていると思いますか。
男女間で平等感に違いが
学校教育では「男女平等になっている」が76.2%とほぼ4人に3人が答え、職場、家庭生活、政治活動では「男性の方が優遇されている」が最も多くなっています。
性別に見ると、女性では学校教育を除くすべての項目で「男性の方が優遇されている」との回答が最も多くなっており、一方男性では、職場と政治活動で「男性の方が優遇されている」との回答が最も多く、男女間で平等感にかなりの相違が見られます。
- 図表あり -
Q あなたは子供の育て方についてどのように考えますか。
子育ては子供の個性や能力、希望を尊重して
全体では「本人の個性や能力、希望に応じて育てる方がよい」が最も多く51.4%と半数を超えました。次いで、「ある程度は、男の子は男らしく、女の子は女らしく育てる方がよい」が18.7%、「男の子は男らしく、女の子は女らしく育てる方がよい」が16.6%となっており、「らしさ」を肯定する回答は35.3%となっています。
性別に見ると、「男の子は男らしく、女の子は女らしく育てる方がよい」との回答が、男性で22.0%と女性の11.3%を上回っています。
- 図表あり -
Q あなたはふだんの生活の中で次に挙げるもののうち何を大切にしていますか。また、
一緒に生活していく中でパートナー(伴侶(はんりょ))には何を大切にしてほしいですか。
大切さの上位は男女共通
自分が大切にしていることを見ると、男女とも上位3項目は「健康」、「思いやり、優しさ」、「家庭、家族」の順になっています。4位以下では若干の差が見られ、男性では「仕事」や「責任感」、女性では「明るさ」や「向上心」などが上位となっています。
パートナーに大切にしてほしいことでも、上位3項目は共通となっていますが、4位以下は、男性から女性には「明るさ」や「誠実さ」を、女性から男性には「経済力」や「仕事」を求めています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) *複数回答
Q 女性に関する事柄で、人権上問題があると思われるのはどのようなことですか。
夫や恋人からの身体的暴力と経済的暴力が上位に
女性に関する事柄で、人権上問題があると思われることについては、「夫や恋人による殴る、けるなどの暴力」が最も多く63.8%、以下「夫が生活費を渡さないなどの経済的暴力」が52.6%、「職場におけるセクシャル・ハラスメント(性的嫌がらせ)」が52.3%、「女だから、女のくせになどの慣習を押しつけること」が50.6%となっており、この4項目が5割を超えています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) *複数回答
Q 男女がともに生き生きと暮らせる社会を実現するために、重要だと考えることは何ですか。
4割を超える人が施設・制度の整備を挙げる
「高齢者、障害者、子供連れでも利用しやすい施設の整備」、「家事、育児、介護などのための公的な支援制度の整備」を挙げた人が4割を超えました。
20代〜40代の女性では、「公的な支援制度の整備」を、50代以上の女性では「利用しやすい施設の整備」を挙げる人が最も多い結果となり、女性の場合40代と50代を境に最も重要だと考える項目が二つに分かれました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) *複数回答
◆自由意見
この調査では、各設問の回答のほかに、テーマに関する自由意見や要望などを書いていただきました。その中からいくつか要約してお知らせします。
・男女の区別でなく個人差で物事を判断するべき。(男性40代)
・男性にとっても女性にとってもお互いに損をしていると思ったときが差別を感じるときなのではないか。(女性40代)
・子供の教育を学校、家庭で考えたい。(男性60代)
・男女共同参画社会をつくり上げていく上で重要なのは、女性が社会進出するための労働環境の整備では。(男性20代)
・自然に男女が社会活動に参加できるようになるとよい。(女性60代)
・人権上問題があることに対しては法律の整備が必要。(女性30代)
・男女共同参画社会についてわかりにくいのでもっとアピールを。また、言葉自体をもっとわかりやすく。(男性30代)
・男女共同参画社会については、理解できる範囲と、理解できても感情的についていけない点や理解できない点もある。(女性60代)
・簡単と思える質問でも改めて考えると悩んでしまったり、男と女という単純なものであるがゆえの難しさを感じたりした。(女性20代)
テーマ 広報広聴について
市の仕事や催し物などの情報を市民の皆さんにお知らせしたり、市政に対する皆さんの声を伺ったりする仕事が市の「広報広聴」業務です。広報活動として、毎月2回発行する広報ふじや、インターネットホームページ、ケーブルテレビなどでのお知らせがあります。広報無線は東海地震が発生した場合などの災害時に、市民の皆さんに対して情報を提供するために整備されています。また、広聴活動には世論調査、市長への手紙、市政モニター、公共施設見学などがあります。
21世紀に向けて、市民の皆さんの意思を反映したよりよい市政を行うために、ご意見をお聞きしました。
Q あなたは、市の仕事や催し物などを何によって知りますか。
市の情報は89.3%の人が「広報ふじ」から
市の仕事や催し物などを知る手段について尋ねたところ、「広報紙(広報ふじ)」が89.3%と突出して多くなっています。以下、「市政カレンダー」が42.4%、「新聞・テレビ・ラジオ」が38.1%、「チラシ・ポスター」が30.1%などとなっています。
年齢別に見ると、ほとんどの年齢層で「広報紙(広報ふじ)」が最も多く9割を超えていますが、20代では他の年齢層よりも低く73.2%となっているほか、「知人・友人・家族の話から」との回答が35.1%と他の年齢層よりも高くなっています。
また、「市政カレンダー」や「広報無線放送」との回答は、若年層に少ない傾向にあります。
- 図表あり -
( 図表説明 ) *複数回答
Q 広報ふじは、皆さんの家庭へは何日くらいで届いていますか。
広報ふじは10日以内に約6割の家庭へ
広報ふじは、毎月5日と20日に発行しています。広報ふじが5日以内に届いている家庭は、32.1%で全体の約3分の1。
10日以内に広報ふじが届いていると答えた人は約6割いました。
- 図表あり -
Q あなたが広報ふじで関心を持って読むコーナーは、どれですか。
「広報ふじ」では、特集記事と暮らしのたよりがよく読まれています
広報ふじで関心を持って読む記事については、「特集記事(インタビューや写真を交えた特集記事)」が49.8%、「暮らしのたより(募集などのお知らせ記事)」が48.2%、「富士の民話あれこれ」が43.2%で、この3項目が4割を超えています。また、記事の内容として挙げた9項目のうち、最も回答の少ない「こちら編集室」でも14.2%と1割以上の回答がありました。
性別に見ると、男性では「特集記事」が最も多く46.4%、女性では「暮らしのたより」が最も多く59.5%となっています。また、記事の内容として挙げた9項目すべてにおいて、女性の方が男性よりも多く回答しています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) *複数回答
Q あなたの家庭では市政カレンダーを利用していますか。
約7割の人が市政カレンダーを利用
市政カレンダーの利用状況については、「利用している」が72.3%、「利用していない」が26.5%となり、利用している人が7割を超えています。また、市政カレンダーを利用している主な理由の1位は「市や地区の行事がわかるから」で、72.8%を占めています。
前回(平成5年)の調査で、「利用している」と答えた人は46.1%で約26%ふえ、市政カレンダーの利用者が大幅に増加しています。
- 図表あり -
Q あなたは、広聴活動を積極的に進めるためには、今後どのようなことに力を入れたらよいと思いますか。
もっと市民の声を市政に反映させる活動を
今後の広聴活動に必要なことについては、「市民の声を市政に反映させるための活動(市政モニター活動)などをもっと充実させる」が最も多く38.1%となっています。
年齢別に見ると、20代〜60代では「市民の声を市政に…」が最も多く、70代以上では「市民相談をもっと充実させる」が最も多くなっています。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 市政モニターによる公共施設見学
- 図表あり -
Q 「こちらは広報ふじです」で知られる同時通報用無線(広報無線)のお知らせについて、あなたは必要だと思いますか。
多くの人が広報無線のお知らせを「必要」と回答
同時通報用無線(広報無線)の必要性について尋ねたところ、9項目とも「必要」との回答が最も多くなりました。
年齢別に見ると、日曜日17時の音楽では20代〜40代で2割以上が「不要」と回答しており、7時の時報では、20代で17.1%が「不要」と回答しています。
- 図表あり -
◆自由意見
・火災の放送など無線の内容がはっきり聞き取れないので、スピーカーの設置数やボリュームなどについて検討してほしい。
・時報は子供が帰宅する際など時計がわりになっていて助かるので続けてほしい。
・火災・行方不明者の放送は繰り返し行ってほしい。
・夜中に広報無線で起こされることが時々ある。深夜や朝方の放送はやめてほしい。
・各公民館、公共施設などでの行事を広報ふじなどで紹介してほしい。
・広報ふじを楽しく読んでいる。よりよい広報、読んでもらえる広報を目指して頑張ってほしい。
・市役所へ寄せられた苦情などを、広報ふじを通して市民全体へ知らせてほしい。
・必要ある人が広報ふじ、カレンダーを買うべき。
・あまりページ数や文字数をふやさない方が読んでもらえるのではないか。
・市役所からの広報を読む人が少ない。それに対する意見や反応が少ないのではないか。
・さまざまな方法で市民の声を取り上げてほしい。
・市民の意見や考え方を、あくまでも市民のために反映していただきたい。
・世論調査の設問で、市からの情報手段が多いことに気がついた。
・市からのPR情報が市民に伝わりづらい。もっとメディアの利用を。
・広報活動を音声だけでなく文章やメディアを使って早急に知らせてほしい。
・市との親近感を持つためにも、より地域の情報やイベント情報を流したり、意見を募集したりしてみてはどうか。
・子供からお年寄りまで、会話がつくれるような広報であればいいと思う。
・このアンケートによって一つでも多くの意見が生きるようにしてほしい。
お忙しい中、今回の調査にご協力いただきました皆さん、ありがとうございました。
皆さんからいただいた貴重なご意見を今後の市政の参考にし、まちづくりを進めていきます。
◆世論調査に関する問い合わせ 広報広聴課 内線2822
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp