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【広報ふじ平成11年】富士の民話 あれこれ

 富士駅北地区の柚木に天白(てっぱく)神社があります。地域の人たちからは「お天白(てっぱく)さん」と呼ばれています。
 今回は、この柚木の「お天白さん」についてご紹介します。

柚木のお天白さん
 養老年間(奈良時代)のことです。ある年、柚木村の初穂田(はつほだ)という田んぼに、とっても大きな米粒が3粒、天から降ってきました。米粒の大きさは、長さ一寸八分といいますから今でいう約6センチメートルになります。
 村の人たちは、「不思議なことがあるもんだ。きっと、この土地はお米の神様と関係があるに違いない」と米粒の一つを祭って、天白神社と名づけた社(やしろ)を建てたそうです。そして、残りの米粒は、米之宮浅間神社と出雲大社に奉納したということです。
 また、天白神社の横には、昔、大きな池があって、人々は 「天白池(てっぱくいけ)」と呼んでいました。この付近にひでりが続くと、村の人たちは、この池で雨ごいのお祭りを行いました。すると急に天空に黒雲がわいて、雨が降ってきたということです。天白神社は、お米の神様を祭っているということから、ひでりで作物がとれないと、百姓たちがかわいそうだというので、神様が雨を降らせたのでしょう。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 天白神社
- 図表あり -
( 図表説明 ) 地図

柚木にお住まいの小中良一(こなかりょういち)さん
- 写真あり -
 今では米粒は残っていませんが、昔からこの地域ではお米がとれたということから、この話が伝えられているのでしょう。
 天白池の水は、昔飲み水として利用されていたようです。水はいつか乾き、池は杉林にかわってしまったようですが、杉林によく牛がつながれていたのを覚えています。
 また、昭和7年までは境内に飛行機松といって、富士山の頂上からも見えるほどの大きな松が2本ありました。樹齢千年を超す松だったのですが、本殿を修復するのに木を切ってしまおうかと、地域の人たちと相談していたところ、突然枝が折れてしまったのです。とても不思議なことでしたね。
 私が子供のころは、学校の行き帰りにみんなで神社に寄ってよく遊びましたね。地域の人たちもよく集まってきてにぎやかでした。今でも毎年10月17日前後の土曜日または日曜日に、盛大にお祭りを行っています。
- 図表あり -
添付ファイル
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