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【広報ふじ平成11年】ふじし障害者プラン

障害者に優しいまちは、みんなに優しいまち 富士市障害者計画 自立と共生をめざして

障害を持つ人が生活しやすいまち。
それは、子供から高齢者まで、だれもが生活しやすい、人に優しいまちではないでしょうか。市では、そんなまちの実現を目指し、富士市障害者計画「ふじし障害者プラン」を策定しました。障害者の自立と社会、経済、文化、スポーツなど、あらゆる分野への参加を積極的に進め、障害を持つ人と持たない人がともに生きることが自然であるように、まちづくりを推進していこうというものです。今回は、その内容をご紹介します。


ノーマライゼーションとリハビリテーション
 「完全参加と平等」をテーマとした1981年の国際障害者年を契機に、「ノーマライゼーション」の理念が全世界的に広がっています。ノーマライゼーションとは、障害を持つ、持たないにかかわらず、またどのような種類の障害を持とうと、ともに地域社会の中で活動し生きることを普通の社会ととらえる福祉の基本的な理念です。
 このノーマライゼーションを実現するためには、障害者に対して身体的だけでなく、精神的、社会的、経済的、職業的に可能な限り適応・回復ができるよう、支援していくことが必要です。その専門的技術を「リハビリテーション」と言います。
 現在健康な人も、病気や事故などで障害を持つことがあります。また、障害の状態は、それぞれ人によって異なります。どのような障害を持つ人でも自分に合ったリハビリテーションを受けたり、仕事についたり、スポーツをしたり、余暇活動を楽しんだりするなど、だれもが生きがいのある生活ができる社会にしていく必要があります。


富士市の現状
 平成10年3月31日現在、市内における障害者などの状況は次のようになっています(左図参照)。
 市ではこれまでも障害者の自立と共生を目指して、さまざまな施策を行ってきました。補装具・日常生活用具の給付やホームヘルパーなどの派遣、ショートステイ、入浴サービス、タクシー利用料金や福祉電話基本料金などへの助成、自動車運転免許取得費補助や紙おむつの支給といった補助制度、福祉バスの運行などです。
 しかし、ノーマライゼーションの理念のもと、障害者がより積極的な生き方ができるように、市では改めて障害者の現状とこれからを見つめ直し、障害者施策を推進する計画を策定することにしました。
 そこで、計画を策定するため、一般市民から公募したメンバーを含む富士市障害者計画策定市民懇話会をつくり、討議、検討を重ねました。さらに、市内の障害者団体などから意見や要望を伺い、計画の参考とさせていただきました。そして、より多くの障害者自身の意見を聞くため、アンケート調査を実施しました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 障害者などの状況


アンケートに見る障害者の意見
 アンケートは平成10年1月20日現在、市内在住の70歳未満の障害を持つ人を対象に行い、1,214人から回答を得たものです。次の表はそのうちの一部です。
 表1は、外出しない理由を知的障害者に尋ねたものです。障害が重い、人との会話が困難、家族に負担がかかるなど、外出することに対しての不安がうかがえます。また、身体障害者に同じ質問をしたところ、障害が重い、乗り物の利用が困難、道路や階段が不便・危険などの回答が多く寄せられました。
 表2は、外出時に不便に思うことを身体障害者に尋ねたものです。道路の段差、階段など、障害者の自立と共生への壁となっていることが具体的にあらわれていると言えます。知的障害者に同じ質問をしたところ、車の危険を感じる、歩道が移動しにくいなどの回答が多く寄せられました。
 表3は、自宅で日常生活を送るための条件について精神障害者に尋ねたものです。生活のための経済的保障、職場や周囲の理解などが挙げられています。さらに、この回答からは相談ができる専門家、グループホームや生活寮など、障害者の自立のために支援体制が必要であることが示されています。
 市では、アンケートなどの貴重な資料と市民懇話会などからの意見や要望を取り入れ、富士市障害者計画「ふじし障害者プラン〜自立と共生をめざして〜」を策定しました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 平成9年度に実施した障害者に関するアンケート調査より
( 図表説明 ) ●表1外出しない理由(知的障害者)
( 図表説明 ) ●表2外出時に不便に思うこと(身体障害者)
( 図表説明 ) ●表3自宅で日常生活を送るための条件(精神障害者)
( 図表説明 ) *イラストはふじやま学園の園生の皆さんの作品です。
- 写真あり -
( 写真説明 ) ふれあいと交流で理解を深め合います
( 写真説明 ) 仕事をするのは楽しいね(小規模授産所「ひめな」にて)


基本理念
 この計画の基本理念は、「ノーマライゼーション」と「リハビリテーション」です。
 この理念に基づき、施策は大きく四つの柱から成っています。


施策の概要
地域の中でともに生活するために ふれあい・交流の推進
●学校などでの福祉教育の推進
●地域・職場での福祉教育の推進
●ボランティア活動の拡充
●市民の理解と啓発の推進
●障害者団体間の交流・活動への参加を促進
●ふれあい・交流の場づくり

健全な生活を送るために 保健・医療・福祉の連携強化
●健康づくりの推進休制の整備
●リハビリテーション体制の充実
●医療体制の充実
●在宅・施設福祉サービスの充実
●総合的な相談体制の整備
●情報収集・提供の充実

自立と潤いのある生活を送るために 就業の促進、スポーツ・文化活動の振興と教育の充実
●早期教育・療育の充実
●適性就学の推進
●雇用対策の推進
●就労の継続・安定の支援
●福祉的就労の充実
●スポーツ・レクリエーション活動の充実
●文化活動の推進
●社会参加への支援

人に優しいまちづくりのために 生活環境の整備
●公共的建築物のバリアフリー化(*)
●官公庁施設のバリアフリー化
●歩道などの整備
●安全な歩行空間の確保
●障害者に配慮した車両の導入及びバス停の整備
●交通環境の整備
●運転免許取得希望者などに対する利便性の向上
●防災・防犯体制の整備
●防災・防犯の意識の向上
●住宅の確保・改善
*バリアフリー…障害を持つ人が社会生活をしていく上での障壁(バリア)を除去すること


計画の期間
 平成11年度を初年度とし、平成17年までの7年間とします。ただし、当面のサービス量と施設整備の数値目標は、国・県の計画との整合性を図るため、平成14年度までとします。また、必要に応じて見直しをしていきます。


サービス量と施設整備の数値目標
 この数値は、平成14年度までの施策の目標を示すものです。在宅サービスや施設整備計画を具体的にあらわしています。
 また、点訳や手話の奉仕員養成や障害者の移動・スポーツ振興・ボランティア活動の支援事業なども充実させていきます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 日帰り介護・活動(デイサービス)(年間延べ利用人員)
( 図表説明 ) 入所施設
( 図表説明 ) 地域生活の場
( 図表説明 ) 地域生活等支援事業
( 図表説明 ) 訪問看護(ホームヘルプサービス)(年間延べ派遣時間)
( 図表説明 ) 短期入所生活介護(ショートステイ)(年間延べ利用日数)
( 図表説明 ) 通所施設
- 写真あり -
( 写真説明 ) 笑顔を一番
( 写真説明 ) スポーツでさわやかな汗を


障害者の社会参加へ支援と理解を
比奈にお住まいの 金谷(かなや)弥生さん
- 写真あり -
 私の次男は知的障害を持っており、養護学校に通って社会に出る準備をしています。障害者が生きがいを持って生きるには、社会参加が必要です。それには、支援体制と周囲の理解が欠かせません。そのため、ぜひ福祉教育を推進してほしいですね。障害者の教育を受ける権利も重要ですし、障害者もみんなと一緒にいるのが自然な社会となるには、教育が効果的だと思います。
 また、この障害者プランを実行してもらうことで、障害者の社会参加についての問題が少しずつ解消されていくのではと期待しています。
 障害者の中には、自分の意見をうまく表現できない人がいます。日ごろ障害者に接している人は代弁者として彼らの気持ちを声に出してほしいです。そして、その声に行政を含む皆さんが耳を傾けてくれるといいですね。それが障害者の生きる権利を保障することにつながりますから。障害者もその家族も、積極的な人生を送りたいと思っているんです。


一人一人がプランに心を入れて
富士市民生児童委員(富士市障害者計画策定市民懇話会委員) 野邊誠一さん(今井1丁目)
- 写真あり -
 障害者福祉に携わることになったのは、昭和37年。これまでの間、私の支えとなったのは「ともに生きる」という言葉です。例えば赤ちゃんとお母さんを考えたとき、お母さんが赤ちゃんを育てているだけでなく、赤ちゃんもお母さんを母親として育てているのです。すべてはそれと同じことで、障害を持つ人と持たない人もお互いに育てられ、成長し、ともに生きるということです。
 また、もう一つ私の心に強く残っている言葉に「形は心を求める、心は形を求める」という言葉があります。このプランを手にしたとき、ようやく「形」になったな、と感じました。後は「心」が大切ですね。これに心を入れるのは、障害を持つ人、持たない人、行政も含めた市民一人一人です。このプランの基本理念をいかに市民のものにするかが重要です。そして一人の漏れもなく市民全員が明るく生きていける社会の実現を目指し、プランに心を入れて実行していってほしいですね。

 障害はその人の個性の一つとと考えることができます。だから、障害を持つ人、持たない人がいることが普通です。
 市ではこうしたノーマライゼーションの理念を定着させ、障害者を取り巻く環境の改善のために、富士市障害者計画「ふじし障害者プラン」に基づき、総合的、計画的に施策を推進していきます。
 これからも、皆さんのご理解とご協力をお願いします。

問い合わせ 障害福祉課 内線 2323
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