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【広報ふじ平成11年】富士に生きるかぐや姫伝説

 「今は昔、竹取りの翁(おきな)という者ありけり」で始まる竹取物語。一般的には、かぐや姫は月に帰っていくというくだりで終わっていますが、富士市のかぐや姫伝説は、富士山に登っていきます。富士市に伝わるこの物語の一つを紹介します。

 昔々、駿河(するが)の国、大綱(おおづな)の里に竹かごなどをつくって暮らしているおじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日のこと、おじいさんが竹を切っていると、どこからか赤ん坊の泣き声が聞こえてきました。ふと足元に目をやると、光っている切り株に親指ほどの小さな赤ん坊がいました。その赤ん坊はすくすくと大きくなり、おじいさんは「かぐや姫」と名づけました。やがて姫は輝くばかりの美しい女性になり、国中の評判になるほどでした。
 このことを知った国司は、姫を自分の所へ招き入れようと使いの者を送ったり、立派な贈り物を届けたりしましたが姫は応じません。そのため、国司はわざわざ姫に会いに訪れ、一緒に暮らすようになりました。そして、夢のような暮らしが数年間続きました。
 そんなある日のこと、姫は国司に「大変お世話になりました。本当に悲しく思いますが、お別れのときが来ました」と話しました。国司は驚いてわけを尋ねましたが、姫はただただ泣くばかりでした。数日後、姫は一つの箱を残して国司のもとを去ってしまいました。箱の中には不老不死の薬が入っていました。
 国司は姫が自分のもとを去ってしまったことを深く悲しみ、姫が歩いた道を登っていくと、富士山の頂上にたどり着きました。そこには大きな池があり、その中には御殿がありました。しばらくしてかぐや姫がほほえみながら迎え出て、二人で中へ入っていきました。それからというもの二人の姿をだれも見ることはありませんでした。
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( 写真説明 ) 竹採公園(上)と竹採塚(左) 竹採公園には「竹採姫」と刻んだ卵形の小さな塚があります
( 写真説明 ) 林静画 駿河・吉原「竹取ノ古事」(富士市立博物館蔵)

今、富士によみがえるかぐや姫伝説

 富士市のかぐや姫伝説を盛り上げようと市民の皆さんによるさまざまな活動が繰り広げられています。

 日本最古の物語「竹取物語」。私たちのまちがその舞台になっていることは驚きと喜びを感じさせてくれます。
 ことしは「かくや姫サミット」の開催などを通じて全国に富士市のかぐや姫を発進。
 いつまでも変わらないかぐや姫への思いとともに、富士市のかぐや姫を皆さんでさらに温かくはぐくんでいきませんか。

竹採り公園のそばに住む岡田政章さん (中比奈3)
- 写真あり -
 この吉永地区は昔、姫名郷(ひなのごう)と呼ばれていたようです。今でも籠畑(かごはた)、見返し坂など物語に出てくる地名が残っています。竹採塚がある竹林は今では公園として整備されています。そこに入ると何か神秘的なものを感じたものです。
 富士山のご神体はかぐや姫であるとも言われていますが、かぐや姫と富士山との美しいもの同士の関係が物語とうまく合っているように感じます。これからもこのかぐや姫の伝説が富士市のまちおこしにつながっていくといいですね。

- 図表あり -
( 図表説明 ) 竹採公園案内図
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( 写真説明 ) 富士まつり「かぐや姫絵巻」
( 写真説明 ) 市民スタッフがかぐや姫の誕生から昇天までを手づくりの絵巻きで表現
( 写真説明 ) 姫名の里まつり
( 写真説明 ) かぐや姫ゆかりの吉永地区で開かれるお祭りでは、かぐや姫伝説を創作舞踊などで表現しています。

元旦号恒例プレゼントクイズ かぐや姫クイズ

問題
問1 昨年、第4回目のかくや姫サミットが開かれた、サミット参加自治体の中で一番南にあるまちはどこでしょうか?
問2 かぐや姫が誕生した竹採公園は富士市の何地区にあるのでしょうか?
問3 富士市のかぐや姫伝説でかぐや姫が最後に行ってしまった場所は?
1.月 2.富士山 3.龍宮城
●応募方法●
はがきにクイズの答と、住所、氏名、郵便番号、年令、職業、電話番号、広報ふじ・市民暮らしのカレンダーの意見・感想、希望の賞品番号を書いて、〒417-8601 富士市永田町1-100 富士市役所広報公聴課へ(平成11年1月14日必着)
*抽選の結果は広報ふじ2月5日号で発表します
プレゼント賞品
1.ハレー・ストリング・クァルテット(弦楽四重奏)チケット
 篠崎史紀(バイオリン)・豊嶋泰嗣(ビオラ)・漆葉原啓子(バイオリン)向山化佳絵子(チェロ)
 (ロゼシアター 2月12日公演)ペア5組
2.佐藤しのぷ(ソプラノ歌手)リサイタルチケット
 (ロゼシアター 2月21日公演)ペア5組
3.施設利用振興公社花暦シリーズテレホンカード 20人
 中国名産品5人(4.筆1人、5.置物両面ししゅう2人、6.龍船1人、7.扇子1人)
8.オペラグラス(第58回国民体育大会開催準備記念品)10人
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添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
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