平成9年度決算のあらましと9月30日現在の平成10年度一般会計予算の上半期執行状況をお知らせします。
富士市の財政事情と皆さんの税金がどのように使われているのかを確かめてください。
決算のあらまし
平成9年度は、景気回復のおくれにより歳入の大きな伸びが期待できない厳しい状況の中、限られた財源の効率的・重点的配分に努めました。特に、「ふじ21世紀プラン」後期基本計画の第二年次として、新世紀に向けたまちづくりを推進するため、事務事業の見直し、人件費の抑制、事務経費の5%カットなどの徹底した歳出の節減合理化に取り組みました。
◆歳入
トップは市税で全体の6割以上
歳入全体は前年度と比べ約35億円の減となりました。そのような中、歳入で一番多いのは皆さんから直接納めていただく市税。歳入の6割以上を占めます。また、自主財源比率を見てみると79.2%で、前年度の73.0%を上回りました。
市債による借り入れを押さえる
市債の発行額は、前年度より46億200万円減の43億4,130万円に押さえ、起債依存度の引き下げに努めました。その結果、歳入に占める市債の割合も12.3%から6.3%となりました。
◆歳出
歳出のトップは土木費
歳出を見ると、土木費がトップで18.7%を占めています。土木費は都市計画街路や市道の新設・改良、河川の改修、市営住宅の建設などに使われます。平成9年度は快適なまちづくりのため、街路整備に7億7,982万円、市道の道路維持に5億3,034万円、歩道整備に2億6,598万円を使いました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 市営住宅は5か年計画に基づいて建設されています。
教育施設の充実
平成9年度は前年度から継続していた青葉台小学校建設、富士中学校改築、岩松北公民館新築などの事業を行いました。その結果教育費は112億6,150万円となり、土木費に続く歳出となっています。
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( 写真説明 ) 平成10年4月に開校した青葉台小学校。
暮らしやすいまちづくり
そのほかにも厳しい財政状況の中、柏原保育園改築や平成12年一部開園予定の(仮称)森林墓園建設など、だれもが安心して生活できるまちを目指した事業を積極的に行いました。
一般会計
◆歳入
会計年度内に入ってきたお金
科目別 収入済額
総額 690億4,187万円
市税(市民税、固定資産税など) 442億7,067万円
国庫支出金(国からの補助金など) 43億5,393万円
市債(市の借入金) 43億4,130万円
諸収入(貸付金元利収入など) 37億6,735万円
繰越金(前年度からの繰越金) 28億4,060万円
県支出金(県からの補助金など) 25億7,401万円
分担金及び負担金(施設入所者の負担金など) 18億4,776万円
使用料及び手数料(市営住宅使用料など) 15億2,008万円
地方譲与税(国から地方に譲与されるお金) 11億2,575万円
自動車取得税交付金(県から交付される目的税) 6億5,759万円
地方消費税交付金(県から交付される消費税) 5億8,407万円
その他 11億5,876万円
財源別歳入 690億4,187万円
自主財源
市税 64.1%
諸収入 5.5%
繰越金ほか 9.6%
依存財源
市債 6.3%
国庫支出金 6.3%
県支出金ほか 8.2%
市民1人あたりの市税負担額 19万176円
*人口23万2,788人で算出(平成10年3月31日現在)
自主財源
市がみずから収納したり徴収したりできる財源のこと。市民税、固定資産税、使用料や手数料など。
依存財源
自主財源に対して、国や県からの収入のこと。市債、国庫支出金、県支出金、地方譲与税、自動車取得税交付金など。
市債
市が大きな建設事業などを行うため、国や銀行などから長期にわたってお金を借りること。
国・県支出金
特定の目的の財源として国や県から支給されたお金のこと。
地方消費税交付金
地方消費税(消費税5%のうち1%)として、県から交付されるお金のこと。平成9年4月に導入。
◆歳出
会計年度内に使ったお金
科目別 支出済額
総額 660億8,447万円
土木費(道路や公園などの整備に) 123億5,897万円
教育費(学校整備や社会教育に) 112億6,150万円
民生費(社会福祉などに) 110億1,612万円
公債費(借りたお金を返すために) 78億2,536万円
衛生費(ごみ処理や病気の予防に) 73億670万円
総務費(庁舎管理や文化会館管理などに) 68億3,620万円
消防費(消防・水防・防災のために) 33億3,481万円
労働費(働く人のために) 19億1,911万円
農林水産業費(農林業や水産業のために) 18億4,616万円
商工費(商業や工業の発展のために) 16億7,844万円
議会費(議会の運営のために) 5億5,453万円
その他 1億4,657万円
目的別歳出 660億8,447万円
土木費 18.7%
教育費 17.1%
民生費 16.7%
公債費 11.8%
衛生費 11.1%
総務費 10.3%
消防費ほか 14.3%
市民1人あたりに使ったお金 28万3,883円
★道路や公園の整備に 5万3,091円
★学校教育や社会教育に 4万8,377円
★社会福祉などに 4万7,323円
★ごみの処理や病気の予防に 3万1,388円
平成9年度 特別会計決算
歳入 407億160万円
歳出 394億9,815万円
富士市には16の特別会計があります。
ただし、表中では財産管理特別会計(内山、旧吉原、旧島田、旧今泉、旧今泉・一色・神戸・今宮、旧元吉原、旧須津、旧吉永、旧原田)を省略しています。
特別会計区分 歳入 歳出
老人保健医療事業 121億1,016万円 120億7,892万円
国民健康保険事業 118億9,856万円 111億6,316万円
下水道事業 87億4,009万円 87億2,142万円
公共用地先行取得事業 66億2,572万円 66億2,572万円
富士中部土地区画整理事業 6億2,123万円 5億4,100万円
地方卸売市場事業 2億666万円 2億264万円
駐車場事業 7,114万円 6,553万円
平成9年度 企業会計決算
◆病院事業
事業収益合計 117億3,478万円
事業費用合計 115億6,688万円
純利益 1億6,790万円
◆水道事業
事業収益合計 29億8,571万円
事業費用合計 25億7,701万円
純利益 4億870万円
平成10年度一般会計は追加補正して673億4,500万円
●平成10年度一般会計の上位7科目予算と執行状況
歳入
予算総額 673億4,500万円
収入済額 356億6,608万円(53.0%)
科目別 予算額 執行額
市税 425億6,420万円 272億1,703万円(63.9%)
市債 43億8,900万円 0円(0%)
諸収入 41億125万円 3億5,447万円(8.6%)
国庫支出金 40億2,393万円 9億9,268万円(24.7%)
県支出金 26億8,227万円 3億12万円(11.2%)
地方消費税交付金 22億円 15億6,225万円(71.0%)
分担金及び負担金 19億2,810万円 8億5,172万円(44.2%)
歳出
予算総額 673億4,500万円
支出済額 287億6,324万円(42.7%)
科目別 予算額 執行額
土木費 137億6,580万円 43億6,871万円(31.7%)
民生費 116億1,593万円 51億9,361万円(44.7%)
教育費 93億3,684万円 39億4,338万円(42.2%)
公債費 84億2,723万円 40億195万円(47.5%)
衛生費 72億2,624万円 31億9,278万円(44.2%)
総務費 63億6,992万円 26億8,007万円(42.1%)
消防費 36億5,238万円 12億1,299万円(33.2%)