富士市公設地方卸売市場 最高齢の野菜買受人
山口 さいさん(吉原2)
- 写真あり -
山口さんの家は80年以上続く八百屋さん。山口さんはことし80歳になりますが、店の切り盛りに加えて、朝早くから市場に出かけ、競りに参加して野菜の仕入れもしています。競りを始めてから、病気などで休んだことが一度もないのが自慢です。市場の中を歩き回ると顔なじみの仲間に次々と声をかけられます。このときの会話が楽しみで市場に来ることがやめられないそうです。
山口さんは「この八百屋は嫁ぎ先なのですが、諸事情で昭和30年半ばから競りに参加するようになりました。そのころ競りに参加する女性はとても少なくて、最初は不安でしたね。また、同じころ市場に行くために車の免許を取ったのですが、女性の運転者がまだ珍しく、よく振り返られたりしました。でも、運転は2年前から万が一を考えてやめています。
市場の仲間は口が悪く『よくこの夏越えられたね』なんて平気で言う人ばっかり(笑)。でも、そんなせりふは親しみの裏返しで、みんな優しい人たちです。さっぱりしていて、気を使わなくて、刺激的な市場の雰囲気が大好き。市場は私の元気の源です。会社勤めと違い定年がないので、もう競りは無理だなと思うまでやめるつもりはありませんね」と話してくれました。
- 写真あり -