サラリーマンなどにはつきものの定年。皆さんは定年後の人生をどう考えていますか。今まで培ったさまざまな知識や経験、技術は、まだまだ地域社会の役に立つはず。「まだまだ若いもんには負けられないぞ」。シルバー人材センターはそうした皆さんの「やる気」を支援する団体です。今回は、会員の皆さんの働く姿と利用者のお話を御紹介するとともにシルバー人材センターの仕組みをお知らせします。
いつもシルバー人材センターを御利用いただいている皆さんです。会員さんとのふれあいを楽しみにしているようです。
融通がきくシルバーさんが一番ですよ(家の手入れ)
安田利総(としかず)さん 美恵子さん(鈴川中町)
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3年前に、近所の友達にシルバー人材センターのことを聞いてからお願いするようになりました。シルバー人材センターは、ちょっとした修理でも早くて確実に仕事をこなしてくれるので大助かりです。高年齢の人がどれだけやってくれるのか正直心配もありましたが、とても丁寧な仕事をしてなおかつ低料金なので驚かされました。
家を建てて何年かしてからの修理などは絶対にシルバーさんが一番ですよ。
仕事は親切で丁寧。今では皆さんとの雑談も楽しみの一つです(植木の手入れ)
吉井 仁(きみ)さん(西柏原新田)
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シルバー人材センター発足当時から植木の手入れをお願いしています。丁寧にやってくれるし、安いからといって見劣りしないしと大満足です。今では職人さんとお昼のときに昔話や季節の話など、たくさんの情報交換をするのが楽しみです。
前向きな生き方に母も私も勇気づけられます(介護)
渡辺俊昭さん(今泉3丁目)
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母が倒れて4年余り。皆さんのおかげで母もだいぶ元気になりました。いくら好きな仕事とはいえ、介護はとても大変な仕事なのに、皆さん生き生きとしていて母も私も勇気づけられます。
富士市シルバー人材センターで生きがいを見つけた会員の皆さん。年齢を感じさせない皆さんの活躍ぶりを御紹介します
(ふすま・障子)
夫婦で息もぴったり ふすま・障子張りで第二の人生
篠原博文さん(74歳) 愛子さん(70歳)
(博文さん)
「9年くらい前、たまたまシルバー人材センターで自宅のふすまの張り替えをやってもらったとき、自分もやってみたいと思いシルバー人材センターの会員になりました。この仕事が自分に合っていたのかすぐに張れるようになり、今では障子張りと一緒にやっています。雇われていたときと違ってこういう仕事は自由でいいね。障子張りは天気に左右されて不自由だけどね(笑)。体が動くまで働き続けていきたいね」
(愛子さん)
「4年前、夫が病気で手術した後から手伝うようになりました。最初は何もわからないのでかえって足手まといになってしまいよく怒られましたが、最近ようやくなれてきて怒られなくなりました(笑)」
と話すお二人は、仕事の段取りもテキパキとこなして息もぴったり。ちなみに、篠原さんの仕事は好評で年内は予約がいっぱいだとか。頼みたい人は早目に来年の予約を。
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( 写真説明 ) (左)博文さん(右)愛子さん
(介護)
自分が本当にやりたい仕事を見つけました
後藤さつきさん(67歳) 鈴木とく江さん(68歳)
(後藤さん)
「会社を定年してからシルバー人材センターへ軽い気持ちで立ち寄ったところ、いろいろな仕事があるのに感動し入会しました。そのころはまだ介護の仕事がセンターにはありませんでしたが、センターの皆さんの協力でこの仕事が始まりました。若いころから看護について人一倍興味がありましたが生活の流れを変えることができずに60歳を迎えてしまいました。しかし60歳を超えてからは、家族の理解とシルバー人材センターの協力で大好きなこの仕事を始めることができるようになり充実しています。今では伺うお宅の親戚(しんせき)や近所の人まで声をかけてくれるのがとても楽しみです」
(鈴木さん)
「友達に『遊んでいてもしょうがないからシルバー人材センターへ行ってみたら』と言われたのがきっかけで入会しました。
以前、介護の仕事を少しだけした経験があったのでやってみることにしました。介護の仕事で知り合った皆さんや行く先々のおじいさん、おばあさんとの会話や皆さんの笑顔が私の生きがいです」
後藤さんも鈴木さんも介護の仕事を生涯の仕事と決めて生きがいを感じています。
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( 写真説明 ) 鈴木とく江さん
( 写真説明 ) 後藤さつきさん
(植木)
植木の剪定は趣味の延長みたいな仕事で楽しいよ
惟村 九万男(くまお)さん(72歳)
西村 幸男(ゆきお)さん(65歳)
五十川 双八郎(いそがわ そうはちろう)さん(65歳)
「雇われていたときと比べて自由でいいね。もともと好きなことだから苦にならないよ。遊んでいるとぼけちゃうし、外で働いていると健康でいられるし、趣味の延長でやっているようなものだから忙しいことがありがたいよ」
と口をそろえてお話ししてくれる皆さんは、定年後すぐに植木の勢定の勉強をし、シルバー人材センターの会員として活躍しています。
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( 写真説明 ) (左)惟村さん(中央)五十川さん(右)西村さん
仕事をして喜ばれるのが好き。好きなことを仕事にできいるのがうれしい。シルバー人材センターの会員は、それぞれの喜びを仕事を通じて感じています。
さあ、あなたも富士市シルバー人材センターで第二の人生を見つけてみませんか
シルバー人材センターとは
富士市シルバー人材センターは、健康で働く意欲を持つ皆さんの知識や経験、技術を集結し、臨時的・短期的な仕事を企業や家庭、公共団体から有料で引き受けます。これを会員に提供し、仕事の内容と就業の実績に応じて配分金を支払い、高年齢者が再び社会に参加する場を提供するセンターです。
自主自立がモットーです
地域社会のお世話になりがちな高齢者が、就業を通じて地域社会に貢献し、積極的な第二の人生の「生きがい」を見つけていこうという高齢者の自主的な団体です。
安心して就業できます
会員は、シルバー人材センターが保険料を負担し傷害保険及び、損害賠償保険に自動的に加入しますので、安心して働くことができます。
会員になるには
おおむね60歳以上の健康で働く意欲のある人ならだれでも会員になれます。
詳しくは富士市シルバー人材センターに御相談ください。
仕事をするには
会員は、入会のときに希望の仕事、就業場所、働ける日時などをセンターに登録します。条件にあった仕事があれば、センターから連絡がありますので、仕事を引き受けるかどうか決めていただきます。
仕事の種類は
●事務分野 一般事務、毛筆筆耕、あて名書き、受付事務など
●屋内外の一般作業 公園清掃、除草、草刈り、組立・加工、資材管理など
●専門技術分野 経理事務、ワープロ、レタリング、設備の保守・点検など
●サービス分野 家事手伝い、介護、留守番、子供の世話など
●折衝・外交分野 広報紙などの配布、集金、店番など
●技能を必要とする分野 植木手入れ、大工仕事、ペンキ塗り、ふすま張りなど
●管理分野 公民館管理、駐車場管理、駐輪場管理、マンション管理など
会員互助会の活動は
会員の相互扶助、福利厚生、会員の健康及び生きがいに寄与するため互助会を運営しています。主な事業は、会員研修旅行などの福利厚生事業、慶弔事業、健康相談などを行っています。
シルバー人材センターの仕組み
- 図表あり -
富士市シルバー人材センター 馬場壽雄 常務理事
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富士市シルバー人材センターは、発足して早17年目になり、高齢社会が進む現在、登録会員数が1,000人を超え、御利用くださる皆さんからの需要にかなう職種がほぼそろうようになりました。会員の皆さんは、現役時代に培った経験や趣味を生かした仕事をすることで第二の人生を楽しんでくれています。利用される皆さんも、会員が丁寧に仕事をするため継続して御利用いただけるケースが多く、喜んでいただいています。また、会員になられてから技能訓練を受けて手に職を持つ人も多く、目的を持った人生設計を考えられる場がこの富士市シルバー人材センターにあるのだと思います。定年を過ぎてもまた新たな目的を見つけるために、気軽に当センターにお立ち寄りいただきたいと思います。
無料よろず相談
家裁調停委員経験者によるなんでも相談室を開催しています。気軽に御相談ください。毎月第1〜3水曜日 午前10時〜午後3時(祝日は除く)
11月23日(日曜日)は富士市シルバー人材センターの文化祭「ふれあいフェスティバル」です→詳しくは11月5日号の広報ふじをごらんください
問い合わせ (社)富士市シルバー人材センター 電話53-1150