全国身体障害者スポーツ大会で金メダルと銅メダルを獲得
岩辺祐介さん(大渕)
- 写真あり -
市内の食材販売会社での仕事を終えてから、岩辺さんは週2、3回、市立富士体育館へ通い、トレーニングに汗を流します。
岩辺さんは、10月に広島県で開催された「全国身体障害者スポーツ大会」に出場。見事、100メートル走で金、砲丸投げで銅メダルを獲得しました。大会前日、砲丸投げの練習で背筋を痛めてしまったため、車いすで会場入りしたほどでしたが、その逆境を持ち前の負けん気ではねのけ、すばらしい成績をおさめました。
脳性マヒによる体幹機能障害のため「小学生当時、歩行はできたが、すぐにバランスを失い、よく転んだ」と言う岩辺さん。中学入学後、周りの人たちと同じように運動したい、と空手を始めてから、バランス感覚や筋力だけでなく、自分自身にも自信がつき、体を鍛えることが楽しくなりました。
陸上競技を始めたのは1年前。
当時通っていた県立中央養護学校(静岡市)高等部の教師の勧めで、身体障害者の県スポーツ大会に出場し、100メートル走で優勝したことがきっかけでした。ところが、ことしの3月の大会で転倒。それからというもの、不屈の精神力で地道にトレーニングを重ねてきました。
「アトランタのパラリンピック(障害者オリンピック)をテレビ観戦し、自分より障害が重い人たちの頑張りを見て、自分はまだまだ、と感じたのと同時に、自分も世界の大会に出場し、世界中の人たちと出会いたい、と思いました。これまで、いろいろな人たちと出会い、支えられてきたことは、自分にとって大きなプラスです」と力強く話してくれました。
- 写真あり -