多くの皆さんからの「もっと待ち時間を少なくしてほしい」という要望にこたえ、富士市立中央病院は、7月1日に変身します。診療情報システムをコンピューター化することによって、患者さんの待ち時間を短縮するとともに、医療サービスの内容を一層充実していきます。今回は、そのコンピューター化のあらましを紹介します。
診療情報を診察室で入力
中央病院は、7月1日から診療情報システムをコンピューター化し、診療部門、検査部門、会計部門、調剤部門など、各部門を端末機でつないで、診療情報を共有できるようになります。診療情報は、診療現場(診察室)で、医師が、薬の内容や検査・X線などの指示を端末機に入力することから始まります。そして、この情報を各部門が利用していきます。
また、コンピューター化に合わせて、次のことを行っていきます。
・診療予約制を30分単位の時間帯予約制に変更
・自動再診受付機の導入
・再診受付時間を8時30分から八時に変更
・外来診療費の計算は、1階の会計窓口から各診療科の受付(会計計算)窓口へ変更
・自動支払機の導入
こんな効果があります
●診療前の待ち時間が短縮
診療予約は、全科で30分ごとの枠の中に何人かを予約するようになりますから、急患が出るなどの特別な事情がない限り、今までより待ち時間が大幅に短縮されます。
●診療後の待ち時間が短縮
診察時に薬や検査などの内容をコンピューターに入力しますので、即時に各部門で、薬をつくり始めたり、検査の準備や、会計計算をしたりします。ただし、調剤には時間がかかりますので、薬局ではお待たせすることもあります。
●患者さんによる伝票搬送の負担が解消
今まで、患者さんが診療部門から会計部門へ、診療内容が記入された伝票や処方せんなどを運び、医事課で集中処理を行っていましたが、情報は電送されるようになります。そのため、一部の伝票以外は患者さんが選ばなくて済みます。
●医療内容の向上
医師は、画面上で検査結果などの報告が即時にわかったり、患者さんの診療履歴がわかったりするので、それらを医療に生かしていくことができます。
●病棟部門の看護の充実
看護婦が、患者さん一人一人の診療情報を集約した看護ワークシート(情報用紙)を利用して看護に当たるので、作業スケジュールが効率化するとともに、作業の引き継ぎが確実になります。
●病院経営の改善
コンピューター化することによって、診療報酬請求事務が合理化されたり、看護婦や医療補助の職員にとって大きな負担となっている、伝票や各種報告書などの搬送にかかる手間が減少したりするなど、各部門の業務の効率化、省力化が進むので、病院経営の改善にも役立ちます。
それでは、実際にどう変わるのか、まちかどネットワーカーの安田淑子(よしこ)さんに体験していただきました。
受付
再診受付は8時から 初診受付は8時30分から
●再診で予約をしている人
- 写真あり -
( 写真説明 ) 診察券を予約用自動再診受付機に人れると、診察券と受付票が出てきます。
●再診で予約をしていない人
- 写真あり -
( 写真説明 ) 診察券を予約外用自動再診受付機に入れて、受診する科と診療内容を選ぶと診察券と受付票が出てきます。
●初診の人
- 写真あり -
( 写真説明 ) 今までと同様に、新患受付窓口に保険証と診療申込書を出します。患者登録が済むと、診察券とカルテ等をお渡しします。
各診療科受付(会計計算)窓口
- 写真あり -
( 写真説明 ) 次回の診療予約と会計計算を行います。
診察室
- 写真あり -
( 写真説明 ) 医師が薬や検査などの内容をコンピューターに入力します
検査・X線
案内票の指示に従って検査やX線を受けます。
支払い
- 写真あり -
( 写真説明 ) 自動支払機に診察券を入れると、画面に請求金額が表示されます。お金を入れて支払いが済むと、領収書と薬引換券が発行されます。なお、支払いは会計窓口(銀行窓口)で
薬
薬の受け取り方は今までと変わりません。薬引換券の番号が番号表示盤に表示されたら、薬を受け取ります。
体験を終えて(安田淑子さん)
- 写真あり -
診察券ですべてのデータが読み取れるなんてすごいですね。それに、受付カウンターも模様がえしてイメージが変わったし…。この病院は変わっていくんだという姿勢が感じられます。コンピューターが順調に稼動して、待ち時間が短縮されればいいですね。
この新しいシステムを医師等職員が十分使いこなせるようになるまで、少し時間がかかると思いますが、患者の皆さんから信頼される病院にしていくため、一生懸命努力していきますので、ご協力をお願いします。
〈問い合わせ〉市立中央病院庶務課 電話52-1131 内線2214、2215