市内の青少年が集まって、イベントを企画したり、スポーツに汗を流したり、文化活動に熱中したり…。
そんな場所が、広見小学校の西側にあるんです。その名は「青少年センター」。外観は地味だけど、センターの中は若者のパワーで熱気ムンムン。
今回の広報ふじは、富士市の未来を担う青少年の純粋で健全な情熱を発信します。
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( 図表説明 ) 地図
ヤングフェスタ
「ヤングフェスタ」は、市内でさまざまな活動をしている青年の力を結集し、お互いのふれあいを通して青年活動を発表するお祭りです。
また、平成6年度より、開催場所をラ・ホール富士から中央公園に移しました。青空のもとで熱気球やステージ、バザーなど、青年だけでなく、多くの市民が参加するお祭りとしても親しまれています。
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( 写真説明 ) 熱気球の搭乗体験は、ヤングフェスタの一番人気。
( 写真説明 ) ステージでは、大声コンテストやバンド演奏、ダンスなどでパワー爆発。
( 写真説明 ) バザーでは、日用雑貨やリサイクル品などのほか、カレーライスやお菓子も販売。
( 写真説明 ) 昔の遊び体験コーナーでは、けん玉や割りばし鉄砲などの遊び方をスタッフが優しく伝授。
青少年の船
「青少年の船」は、昭和59年に始まりました。平成7年度までの12回で、延べ3,700人ほどの中学生、高校生、青年たちが、洋上研修を体験しました。
洋上研修を通して、研修生はともに学び合いながら、思いやりの心や、郷土愛の心を深めていきます。
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( 写真説明 ) 平成6年度と7年度の青少年の船は、奄美(あまみ)大島へ。青い海と青い空が、研修生を歓迎しました。
( 写真説明 ) 研修生が、手旗信号を懸命に覚える姿は、洋上研修ならではの光景です。
ふれあいの森林(もり)
「青年ふれあいの森林(もり)」は、国際青年年(昭和60年)の記念事業としてスタートしました。
21世紀を担う青年たちに森林の重要性を理解してもらい、枝打ちや下草刈りなどの育林作業の実践を通して、連帯・協同・奉仕の精神を育成することを目的としています。
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青少年センターは、昭和42年に建設された富士勤労青少年会館が前身。この会館は、多くの勤労青少年にとって、教養講座やサークル活動など、健全な仲間づくりの場として親しまれていました。
そして、昭和61年度から「富士市立青少年センター」と改称し、青少年リーダーの育成や青少年の活動拠点として活躍しています。
青少年センターには、体育室、娯楽談話室、研修室、音楽室、調理室など、青少年がさまざまな活動を行うための施設があります。青少年が利用する場合は、宿泊以外は無料。昼間は、一般市民団体の人も安い使用料で会議、研修、レクリエ−ションなどに利用できます。
また、ニユースポーツ用具やテントなどの貸し出しも行っています。
青少年センターでは、華道、茶道、料理、パソコン、エアロビクス、英会話などの青年教養講座(P5に平成八年度の募集記事を掲載)や、硬筆書道郡、ニュースポーツなどのサークル活動も盛んに行われています。
青少年センターを運営しているのは、富士市教育委員会の青少年課。青少年の船や成人式、リーダーセミナー21(青少年指導者の育成を目的とした講座)などの事業は、青少年課によるものです。
また、ヤングフェスタや青年ふれあいの森林(もり)などの事業は、市内の青年団体によって組織されている「富士市青年団体代表者会」が中心となって行われています。事業内容の打ち合わせやイベント準備などのために青少年センターが活用され、“情熱発信基地”となっています。
ヤングフェスタ'96の実行委員長
望月美里(みさと)さん(富士岡)
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青年のパワーを伝えたい
快晴の2月4日(日曜日)、中央公園で「ヤングフェスタ'96」が開催。望月美里さんは、その実行委員長として、当日までの間、忙しくも充実した日々を過ごしました。
「ことしのヤングフェスタは、“情熱発信基地”をテーマに、昨年の秋から50人余りのスタッフで準備を進めてきました。当日は、幸いにも好天に恵まれ、多くの人が中央公園に集まってくれたので、とても感激しています。
各コーナーは、スタッフが工夫と苦労を重ねて準備したものばかり。参加してくれた人たちには、私たち青年のあふれるパワーが十分伝わったはずです」と手ごたえを感じているようです。
人との出会いが私の宝
望月さんが、ヤングフェスタに参加し始めたきっかけは、一昨年の「リーダーセミナー21」でした。
鷹岡病院で医療ソーシャルワーカ−として働いている望月さん。痴呆(ちほう)老人を抱える家族の集いに参加してから、レクリエーションへの興味を強く抱くようになり、ついにはレクリエーション・インストラクターの資格を取得。「リーダーセミナー21」で、有名なレクリエーション・インストラクターによる講義があることを知り、受講を決めました。
そして、セミナーを通じて、ヤングフェスタの実行委員と知り合い、みずからも実行委員に。
「医療ソーシャルワーカーは、病気によって生じる生活上の相談に応じます。さまざまな人の話を聞き、問題を調整していくという仕事は、ヤングフェスタの実行委員長を務めていく上でとても役に立ちました。
青少年センターに集まる青年はみんな、ものすごいパワーです。一人一人考え方や感じ方も違うし、それぞれの意見にも情熱がこもっているので、意見が衝突したときは、その調整に一苦労しましたよ(笑)」
青少年センターの職員に「やってみないか?」と言われ、自分を試してみようと前向きな姿勢で実行委員長を引き受けた望月さん。
「人との出会いが、出会いを生み、今、私はここに生きています。私にいろいろなチャンスを与えてくれる“出会い”は、まさに宝です」と楽しそうに話してくれました。
サークルメンバー大募集!
青少年センターが一段と活気を帯びるのは、夜の7時過ぎ。仕事を終えた青年たちが集まり、青年教養講座やサークル活動に熱中したり、イベントの企画を立てて盛り上がったりして、とてもにぎやかです。
ここで紹介する二つのサークルのほか、「ピンポン部」でもメンバー募集中。さあ、趣味を通じて仲間づくりにチャレンジ!
硬筆書道部
「硬筆書道部」は、毎週木曜日の19時から20時50分が活動時間となっています。
広報ふじを読んで青年教養講座「ペン習字」を受講し、卒業と同時にサークルへ入会した人や、字が下手なので、うまくなりたいと思って入会し、初めて硬筆書道にチャレンジした人など、サークルのメンバーとなったきっかけはさまざま。
メンバーのみんなは、腕の上達(昇級)を楽しみに、毎週の練習を欠かしません。
週に一度ぐらいは、せわしない日常から離れ、心静かに精神統一してみませんか。
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ニュースポーツ
サークル「ニュースポーツ」は、青年教養講座「アクティブ'93」の受講生OBが結成。その講座で“何でもやろう”を合い言葉に、救急法のマスターやキャンプなどの体験を通じて仲間をつくった青年たち。このままで終わらせたくないと、新しいサークルを結成しました。
活動は、毎週木曜日の19時30分から20時50分まで。インディアカやペタボード(標的に円盤をより近づけ、勝負を競う)、ユニホック(陸上ホッケーのようなもの)など、さまざまなニュースポーツにチャレンジして楽しんでいます。
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( 写真説明 ) ペタボード
申し込み 直接青少年センターへ 電話21-6129・21-5436
「今どきの若いもんは何を考えているのか、さっぱりわからん」。いつの時代でも年輩者が口にする言葉です。
人は、いろいろな経験を積んで成長し続けます。若者の考え方が突拍子もない、言葉遣いがなっていない、などというのは、むしろ当たり前のことなのかもしれません。
だけど、多くの若者は、自分の人生を真剣に考えています。
「今どきの若いもんは…」と言う前に、自分の若いころを思い出してください。
限りなく純粋で未熟だった、あの青春時代を。