昭和48年にオープンして以来、富士市民の夏のオアシスとなっている「富士市民プール」が、ことしの9月15日をもって閉鎖。そして、来年の6月には、新しい市民プールがオープンします。
今回は、市民プールの23年間の歴史を振り返るとともに、新しくオープンする市民プールのあらましを紹介します。
周りは田園風景
蓼原にある現在の市民プールがオープンしたのは、昭和48年6月16日。当時は広大な田園地帯に囲まれて、夏のオアシスとしてふさわしい場所でした。また、当時は県東部一の規模を誇っていて、市内からだけでなく、周辺市町からもたくさんの人が訪れました。
流水プールが大人気
市民プールには、一周250メートルの流水プールを初め、長さ25メートルの競泳プール、滑り台のついた子供プール、幼児プールの四つのプールがあります。
その中でも、一番人気があったのは、流水プール。浮き輪や大きいシャチなどの形をしたフロート(浮き袋)に乗り、気持ちよくプカプカ浮かんで流れている姿が多く見られました。また、プール底面にタコや熱帯魚などのかわいい絵がかいてある子供プールと幼児プールは、親子のふれあいの場として親しまれました。
たくさんの思い出を残して
昨年までの22年間の入場者数は、延べ258万6,000人。その約70%は中学生以下の子供たち。夏休みに入ると、子供たちがどっと泳ぎにやってきました。1日の最大入場者数は9,300人余と、休日の暑い日は、芋を洗うような混雑ぶりでした。
こんなに広く市民に親しまれた市民プールも、老朽化が進んでいることや、プール周辺の都市化が進んでいることなどから、9月15日に23年間の歴史を閉じることになりました。来年新しくオープンする市民プールにバトンタッチし、跡地は公園に生まれ変わります。たくさんの笑顔と思い出をありがとう。
- 写真あり -
( 写真説明 ) この光景が見られるのも9月で最後
( 写真説明 ) 昭和48年、オープン記念式典
延べ260万人の笑顔が市民プールに咲きました
- 写真あり -
( 写真説明 ) 富士第一小学校六年の中島明日香さん(左)、橋本佳奈さん(中央)と笹山亜希子さん
「学校のプールよりおもしろいので、週に2、3回は来ています。新しいプールには大きな滑り台ができるそうで、とても楽しみですね」
( 写真説明 ) 滑り台つきの子供用プール
幼児や小学生低学年に人気のあるプール。滑り台では、歓声とともに水しぶきが高く上がり、その中からは飛び切りの笑顔があらわれます。
( 写真説明 ) 渡辺峰男さん(青島)
「このプールができたてのころ、中体連の最後の試合で負けた後、野球部のチームメイト全員でここで泳ぎ、悔しさを取り払ったことがありました。こんな大切な思い出があるプールがなくなるのは、とても残念です」
( 写真説明 ) 小沢やよいさん(吉原)
「子供は流れるプールが大好きで、夏休みに入ってからは、毎日来ています。このプールがなくなってしまうのは寂しいですね」
- 図表あり -
( 図表説明 ) 年別入場者数の推移
( 図表説明 ) ☆昭和55年と平成5年は冷夏で入場者数が減りました。また、平成3年以降入場者が減り、10万人を割っていましたが、昨年は猛暑により4年ぶりに10万人を超えています。
市民プールさよならイベント
9月15日(金曜日)
◇市民プール無料開放
◇魚つかみどり大会
13時〜16時
*入場者全員が参加できます
◇「ありがとう市民プール」作文の最優秀作品を発表
13時〜
*作文募集中 「ありがとう市民プール」の題で、原稿用紙2枚程度に、住所、氏名、年齢、電話番号を記入して、8月31日までに直接市民プールへ
問い合わせ 市民プール 電話63-4542