ヘンゼルとグレーテル
ハンディを持つ子とそうでない子が、地域でともに過ごす。言葉にすれば簡単に聞こえるけれど、実際には多くの壁が存在しています。
壁が邪魔しているなら、一枚一枚それを取り除いていけばいい。そんな願いから「ヘンゼルとグレーテル」のグループは誕生しました。
グループを結成したのは、平成4年10月。それ以来、市内の各公民館を会場にして、約2か月に1回の割合で例会を開催しています。例会では各地域の子供を招き、障害を持つ子と一緒にお菓子をつくったり、人形劇や紙芝居を見たりするなど、壁を取り除くための地道な活動を続けています。「ヘンゼルとグレーテル」という名前は、お菓子と人形劇などの童話のイメージからつけられました。
2月18日、岩松公民館で13回目の例会が開催されました。岩松地区の子供と障害を持つ子供の約60人は、仲よくプリン・ア・ラ・モードをつくり、プリンが焼けるまでの間は、メンバーによる人形劇を楽しみました。
「ヘンゼルとグレーテル」の代表である渡辺美折(みおり)さんは、「ハンディを持つ子とそうでない子が地域でともに育つことが、当たり前のことになってほしい。市内の各地域を回って例会を開催しているのは、多くの人にそれを感じてほしいから。私たちのような活動が通学区単位で広がっていけばいいと思います。でも本当は、このグループを解散できる日が最終的な目標なんです。だって、それは私たちが願う世の中になったということなんだから。でも実際は、一人一人の人間の尊厳が本当に大切にされる世の中になるまでには、まだまだ…。もっと頑張らなきゃだめですね」と話してくれました。
☆第14回例会のお知らせ
とき 4月22日(土曜日)9時〜
ところ 須津公民館
内容 かしわもちづくりと人形劇
問い合わせ 渡辺方 電話21-4558