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【広報ふじ平成7年】特集●ごみ ごみだって泣いている

 僕たちは、嫌われもののごみ。人間様から、山や川、海、道路、その他いろんな所にポイ捨てされてしまう。僕たちは、自分の意志では動けないんだ。川だって、道路だって、みんな僕たちがいると汚れるって、悲鳴を上げているんだよ。僕たちだって、こんな所で、人間様からも、川たちからも迷惑がられて…、悲しくて泣いてしまうよ。だけどね、僕たちだって好きでこんな所にいるんじゃないのに…。
 もともと僕たちは、商品として好まれて人間様のもとに行き、大いに生活の役に立ってきたんだけどな。用がなくなったからといって、ポイ捨てされてしまうなんて、あんまりじゃないか。
 人間様の生活には僕たちごみがつきもの。しかも、最近、人間様がぜいたくで、便利な生活を好んでいるから、僕たちは仲間がいっぱいふえてきたんだよ。だけどね、僕たちの仲間にも、変身してもう一度人間様の役に立てるものがいるんだよ。
 お願いがあるんだ。ポイ捨てなんかしないでよ。僕たちがちゃんと最期を迎えられるよう、決められた場所に僕たちを置いてほしい。そして、変身できるものは、変身できるように。僕たちに責任を持ってよ。

ポイ捨てインタビュー

一斉美化活動を行って…減らないポイ捨て、とても残念

富士市青少年会議パネラー
田子浦中学校2年 早房結香(ゆか)さん
- 写真あり -
 昨年12月に市内の全中学生がごみを拾い集めた「富士市一斉美化活動」は、富士市青少年会議が行ったものです。富士市青少年会議とは、市内14校の中学生が、明日の富士市を考える会議。私は今年度、その会議でパネラーを務めました。
 一斉美化活動は、ごみのないきれいな富士市を目指して行うものだから、中学生だけが拾っているだけじゃ意味がありません。それで、小学生や老人会にも協力を呼びかけました。中学生だけが、市民じゃないですからね。
 ごみ拾いは、校区の海岸から新幹線沿いまで、みんなで分かれて行いました。特にひどかったのは、海岸やどぶ、道路の中央分離帯。空き缶やたばこの吸い殻がいっぱい落ちていました。草むらには、自転車もあったりしてびっくり。いつもはそんなに気づきませんが、拾ってみてこんなにごみが落ちていたなんて…。市民の道徳心が薄れているんじゃないかと思いました。
 ごみの量は前回よりもふえていたんですよ。毎年一斉美化活動を行っているのに減らないなんて、とても残念。それに、2か月たってまたごみが落ち始めているんですよね。拾い終わったときは、きれいになって成功したと思っていたのに…。一斉美化活動をやった意味があったのかなと考えてしまいます。
 ごみのポイ捨てを少しでも減らしていくためにも、この一斉美化活動が、市民全体に広がっていってほしいと思います。それには、中学生たちがもっと呼びかけをしていかなければいけませんね。


外国人の目
ポイ捨てしたら友達に軽べつされる

フジ ロイアル プラザホテル勤務
ハロルド・ホールさん(オーストラリア)(左) デボラ・ガデナーさん(ニュージーランド)
- 写真あり -

ニュージーランドでは
 私の国は、自然が多く、とても美しい国なんですよ。天国に一番近い島だと言ってもいいくらい。そして、みんな自分の国がきれいだということに誇りを持っています。
 ですから、道にごみは落ちていませんよ。ポイ捨ては恥ずかしいことと、子供のころからしつけられています。
もし、私がポイ捨てしたら、たとえ友達からでも、「胸がむかつく」とすごく軽べつされてしまいますよ。

オーストラリアでは
 僕の国でも同じです。ポイ捨てすると罰金を取られてしまうし…。でも、それ以前にポイ捨てしないということは、当たり前のことなんです。
 それに、僕の国では、1年に1回、 「クリーンアップ・オーストラリア・デイ」という日があって、国民全員が家の周りを一斉に掃除をします。国を挙げて、自分の国をきれいにしようっていう気持ちがあるんですよ。

富士市に来て
 私たちは、富士市に来て半年たつんですが、道路に空き缶や、たばこの吸い殻、紙くずが落ちていますよね。私たちには考えられないことです。
 私たちの国では、道路の100メートル置きにごみ箱が置いてあります。でも、ここにはほとんどありません。それなのに、自動販売機はどこにでもあって、買うことだけは便利。だから、ポイ捨てするのでしょうか。
 私たちの国では、たとえ自分の家は汚くても、街はきれいにするという考え方なんです。
日本とは逆かもしれません。ごみをポイ捨てしないということは、私たちの国が自慢できる、一つの「文化」だと思います。

ごみの出し方インタビュー

埋立ごみの中に生ごみが入っているなんて

元吉原小学校PTA 秋山なおみさん〔左〕、野田康世さん〔中央〕、藤田千津子さん〔右〕
- 写真あり -
 ごみ問題と地域美化を考える「親と子の環境展」を昨年とことしの2回開催。昨年、この環境展開催をきっかけとして、第一清掃工場が行った「埋立ごみの実態調査」の体験をしました。

半数以上が埋立ごみでない物
 私たちは、「埋立ごみの実態調査」の体験で、ある地区で収集してきた埋立ごみの中身を調べてきました。袋や箱などをあけてみると、埋立ごみでない物がいっぱい出てきてびっくりしました。紙くず、プラスチック、金属、瓶、缶…。結局、埋立ごみではないごみが50%以上もあったんですよ。ほとんどが燃えるごみでした。とにかく一番びっくりしたのは、生ごみが入っていたことです。もう腐っていて、すごいにおいでした。

見えなければ何でも
 もう一つびっくりしたのは、使いかけの物がたくさんあったことです。瓶には中身が入っていたり、絵の具の使いかけもあったりしました。本当にもったいないですよね。まだ使えるラジカセもありました。型が古いだけなのに…。もったいないから私たちがもらってきちゃいましたよ。(笑)
 ほとんどが、黒いビニール袋に入っていました。これだと中身が見えないから、何が入っているかあけてみなければわかりませんからね。だからこんなに埋立ごみ以外の物が入っているのかもしれませんね。

ごみの分け方は難しい
 しかし、出す人の方もそのごみが埋立ごみなのかどうか、判断がつかないってこともあるのでは…。迷ったら、とにかく埋立ごみに出しておけばいいや、という感じで出しているのかもしれませんね。ごみの分け方ってとても難しい。知ろうという意欲がなければ、細かいところまではわからないもの。

今後も地道な活動を
 私たちも、何げなくごみを出していたけれど、この実態調査を体験して、もっとしっかり分別しなければと反省しました。今では、埋立ごみの分け方もバッチリ。この体験はとても勉強になったので、たくさんの人にも参加してもらいたい。そして、ごみに関心を持ってもらいたいですね。今後も私たちは、ごみ問題について地道な活動を続けていきたいと思っています。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 埋立ごみの中身をチェック
( 写真説明 ) あけてびっくり、生ごみが…


ごみに対する意識をしっかり持ってほしい

第一清掃工場 望月敏夫 場長
- 写真あり -

ごみは朝8時30分までに
 ごみ収集で困っていることですか…。 たくさんありますね。
 まずは、決められた時間までに出してくれないこと。決められた時間というのは、朝8時30分。でも、ごみ収集車が、集積場所に来る時間を決められた時間だと思っている人が多いようです。収集車の回り方は、いつも同じとは限りません。収集後に、一人でもごみを置いていくと、まだ収集車が来ていないと思って、次々に置いていく。これでは次の収集日までごみが残り、汚い状態になってしまいます。ですから、朝8時30分までには、必ず出していただきたいと思います。

ごみはしっかり分別して
 次は、分別がしっかりなされていないことですね。特に埋立ごみは、ごみ袋の中身が見えないこともあり、いろいろな物が混ざっています。間違いやすい主な物としては、プラスチックとビニール類。これらは燃えるごみです。また、家電製品であっても全体の8割以上が金属でできている物(例えば、電子レンジ、トースター、ホットプレートなど)は、金属の扱いになります。
 分別の判断に困ってしまったからといって、埋立ごみに全部出してしまったら、埋立地があふれてしまいます。ちょっと工夫すれば分別できる物もありますから、しっかり分別していただきたいですね。

収集する人の気持ちになって
 また、出し方にお願いがあります。収集車は、ごみを圧縮して積み込みます。そのため、水切りの悪い生ごみや紙おむつなどは、中身が飛び出し、収集員がかぶることもたびたび。生ごみは水切りをしっかりし、紙おむつは新聞紙などでしっかり包み、袋も二重にして出していただけたらと思います。
 それから、竹ぐしやかみそりなどで収集員がけがをすることもしばしば。竹ぐしは、先のとがったほうを短くして、二つに折ってから紙に包んでくれるとありがたいですね。
 このごみを出したら、収集する人がどうなるのか、収集する人の気持ちになって、出し方を工夫していただきたい。そうすれば、収集する人も気持ちよく効率的に収集できますから。

一人一人が意識して
 そのほか、タイヤなど市が収集しない物も出してありますね。ほんの一部の人でしょうけれど、マナーが悪いですよね。ごみに対する意識が低いのではないでしょうか。ごみに対する意識を、一人一人がしっかり持ってほしいものです。
 また、新聞紙や段ボール箱など、資源として生かされる物もありますね。何でもごみに出せばいいという感覚なんでしょうか。ごみの減量化、資源化というのは、行政だけでできるものではありません。皆さんにもご協力をお願いしたい。
 市では、各家庭にごみのカレンダー「ゴミの分け方・出し方」を配布していますので、よく見て決まりを守ってください。
 なお、不明な点がありましたら、第一清掃工場か環境衛生課に問い合わせてください。また、ごみについての勉強会など、要望があれば説明に伺います。


 私たちは、だれもが清潔できれいな街に住みたいと願っています。そのためには、私たち一人一人が、たとえどんな小さなごみでもポイ捨てしないよう心がけ、決められたごみの出し方を守ることが大切です。それが、きれいな富士市をつくるための最低限のマナーです。


注意してください
捨てればごみ生かせば資源
○朝8時30分までに集積場所に出してください
○生ごみは十分水切りをしてください
○古紙は積極的に資源回収へ出してください
○廃油・ボンベ類・タイヤ・劇薬、事業系のごみは、市では収集しません
○河川、空き地、山間地などへごみを捨てると法律で処罰されます
○詳しくは、ごみのカレンダー「ゴミの分け方・出し方」をごらんください
ごみの出し方5原則
決められた曜日の
決められた時間に 
決められた物を
決められた方法で
決められた場所へ

ごみに関する問い合わせは
第一清掃工場 電話35-0081
環境衛生課  電話51-0123 内線2051
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
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