1月17日の未明起きた阪神大震災は、死者5,000人、被災者30万人を超える戦後最大の地震災害となってしまいました。徐々に復興への兆しが見えてきましたが、今もなお被災した人たちは、不自由な生活を続けています。東海地震がいつ起きるかわからないという状況の中で、富士市もこの悲劇は人ごとではありません。市では、救援活動をできる限り行っていくとともに、防災体制を強化していきます。皆さんもこの機会に防災について考えてみませんか。
あまりのひどさに言葉を失った
1月17日から19日まで、富士市交通防災課の加藤典男係長が、兵庫県南部地震に対する静岡県現地調査団の一員として、地震直後の被災状況を調査してきました。
交通機関のストップにより、大渋滞に巻き込まれながら現地入りし、西宮市と神戸市で調査。「高速道路の高架があちこちで落下、古い建物はほとんど全壊し、がれきの山ばかり。ガスのにおいもするし、傾いた建物が今にも崩れそう。どんなに強い地震だったのか、想像もつかない」。あまりの悲惨さに言葉も出なかったそうです。
西宮市の避難所も調査。「まだ救援物資はあまり届いていないようでした。やはり、一番困っていたのは水と食べ物。街角でも水や食料を求めて商店の前に長蛇の列ができているのをよく見ました」。
こんなひどい状況を目の当たりにしてきた加藤係長、「もし、富士市で大地震が起きたら…と想像するとゾッとします。阪神大震災からの教訓を防災対策に生かしていかなければ」と痛切に感じていました。
市長が緊急部長会で指示
1月18日、市長は緊急部長会を開催し、今回の地震を教訓として、次の指示を行いました。
・水、電気、ガスなどのライフラインの再チェック
・自主防災会組織(各家庭の防災の取り組みなど)と防災機関などへ平常時対策の必要性の啓発
・防災対策上、緊急を要する予算の検討
・各課で防災会議を開催、課題と対策の再点検
・災害地への義援金の取り扱いについて、庁舎2階総合案内と市内各公民館へ受付窓口を設置
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