月に1回、大渕で「かみなり族」の集会があるのを知っていますか。
・・・なんて言うと、ちょっと怖そうだけど、実はこの「かみなり族」、ボランティアでヘアカットを行っているグループなんです。ちょっとカッコイイ名前ですね。
ヘアカット・ボランティア 髪鳴族(かみなりぞく)
大渕の特別養護老人ホーム「楽寿園」で生活しているお年寄りは、体の不自由な人が多いので、散髪に出かけるのが困難です。痴ほうや寝たきりなどのお年寄りが生活している特別養護老人ホームや、重度障害者が生活している施設では、入所者の散髪などは深刻な問題になっています。
そんな状況の中、「髪鳴(かみなり)族」 のメンバーは、毎月第2月曜日に楽寿園を訪問しています。髪鳴族は、美容組合富士支部に加入している美容院の若いオーナーたちによって、平成3年に結成されました。結成当初は、ボランティアを目的としていたのではなく、経営上の悩みを相談し合ったり、親ぼくを兼ねてレクリエーションしたりするだけでした。
しかし、このままではいけない、自分たちの専門技術を何かに役立たせたい、社会のために貢献したい、と考え始めたメンバーは、美容組合の紹介で平成4年5月から、楽寿園を訪問して無料でお年寄りのヘアカットをすることにしたのです。
メンバーの中の一人、小池さんは、「初めて老人ホームへ行ったときは、はっきり言ってショックでした。それまでは、自分の老後のことなど考えたこともなかったけれど、家族や健康のこと、福祉などについて考えるようになりました。
楽寿園へ通い続けるうちにお年寄りとも親しくなり、月1回の訪問を休めなくなってきました。ボランティアは続けていかないと意味がないと思います。メンバーの間では『やめたら負け』を合い言葉に頑張っています」と話してくれました。
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