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【広報ふじ平成6年】富士の民話 あれこれ

照天姫(てるてひめ)のかがみ石
 原田妙善寺の西、特別養護老人ホーム鑑石(かんせき)園の庭の中に、今もなおわき続けてている池。この池には、遠く室町(むろまち)時代にまつわる恋物語が伝えられています。
 今回は、この室町時代の恋物語について、鑑石園の庭を大切に管理している鑑石園事務長、首藤(すどう)京子さんに語っていただきました。
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 常陸(ひたち)国(今の茨城県のあたり)小栗(おぐり)城主判官満重(はんがんみつしげ)は、応永30年(1424年)関東管領足利持氏(もちうじ)の大軍に城を囲まれました。
 落城のとき、わずかな家来を連れて城を逃れた満重は途中、相模(さがみ)国(今の駿東郡小山町)の豪族横山大膳(だいぜん)のところへ一時身を寄せました。
 ある晩、大膳の策略によって家来を毒殺され、満重もまた危機を迎えました。しかし、大謄のやかたにいた照天姫(てるてひめ)に助けられ、名馬「鬼鹿毛(おにかげ)」に乗って照天姫とともに逃げることができました。
 そのころ、原田の妙善寺に大空(たいくう)禅師という徳の高い僧がいました。息も絶え絶えの満重と照天姫は、この妙善寺に身を寄せ、禅師の手厚い看護に一命を取りとめることができました。
 絶世の美人照天姫は、この妙善寺に隠れている間、清らかなわき水の中にある石に姿を映して、身なりを整えたということです。
 やがて満重は小栗城を再興し、照天姫とむつまじく暮らしました。


首藤京子さん(鑑石園)
- 写真あり -
 鑑石園の庭にあるわき水の池の中に、黒くて丸い石があります。これが水鏡になっていたんですね。市内の小中学生や老人クラブの人だけでなく、市外や県外からの見学者も訪れます。
 昔は、わき水が池に流れ込む音がうるさいほどでしたが、最近は水の量が減ってきています。特にことしの夏は水位が低くなってしまって、とうとう「かがみ石」が水面から顔を出してしまったんですよ。
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