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【広報ふじ平成6年】富士の民話 あれこれ

雨ふり山
 大渕の大坂に「雨ふり山」と言われているところがあります。この山へ入った者は、雨に降られて逃げ帰ってくることが多く、村の人々からいつからともなく「雨ふり山」と呼ばれるようになったということです。
 今回は、大渕第二小の「富士本(ふじもと)みどりの少年団」に案内してもらいました。

 ある秋の日のこと、一人の若者がまきを取りに山の中へ入っていきました。仕事を始めると間もなく、今まで晴れていた空が急に黒雲に覆われて、雨が降ってきました。若者は仕方なく帰ろうとすると、雨はピタリとやんで青空が見えてきました。そこで再び仕事に取りかかると、また大粒の雨が前より一層ひどく降り出しました。若者は、「変だなあ」と言いながら道具を片づけると、また日が差してきました。
 気味が悪くなりましたが、せっかく来たのだからと、仕事にかかりました。すると、今度は雷と大雨が一緒にやってきました。若者は顔色を変えて村へ逃げ帰りました。
 この話を聞いた村の人たちは、「そんなばかなことが……今まで聞いたこともない」と言って笑いました。
 しかし、その後も村人たちがこの山に来るたびに、大雨に降られて逃げ帰ったので、いつしかここを「雨ふり山」と呼ぶようになりました。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 「富士本みどりの少年団」左から渡辺美幸さん、渡辺ゆかりさん、石川奈々美さん、岩間知恵子さん
 大渕第二小の生徒は、全員が富士本みどりの少年団。10年ほど前の先輩たちが、「雨ふり山」の言い伝えを書いた看板を現地に立てました。
 「雨ふり山の話を知ったのは去年のこと。初めて来たときは、最初から雨が降っていた」「この言い伝えは、やたらに山へ入って木を切ったり、ごみを捨てたりして、緑を大切にしないと山の神様が怒るよ、という意味があるんだと思う」と話していました。
 ちなみに取材のときは、残念ながら(?)雨は降りませんでした。
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