景気対策の一環として、地方税法が一部改正されました。
1年間だけの特別措置として、平成6年度分で市・県民税の特別減税が行われます。
市・県民税は、税金を負担する能力のある人が均等の額によって負担する均等割と、その人の所得金額に応じて負担する所得割とで構成されています。今回の特別減税の対象となるのは、所得割額のみ。
市・県民税の所得割額の20%相当額(20万円を限度)が減税される仕組みについてお知らせします。
手続は必要ありません
特別減税の実施方法
市・県民税を特別徴収(給与天引き)されている人と普通徴収(個人)で納めている人とでは、実施方法が異なります。
●給与所得者などで特別徴収(給与天引き)されている人
平成6年6月・7月分は給与から徴収せず(市・県民税なし)、特別減税額を控除した残りの年税額を8月〜平成7年5月の10か月間で徴収します。
●給与所得者、事業所得者、公的年金受給者などで普通徴収(個人)で納めている人
平成6年第1期分(6月)の税額から特別減税額を控除し、第2期分〜4期分(8月、10月、平成7年1月)は、減税前の年税額の4分の3を割り振りして徴収します。
ひとことメモ
特別徴収って何?
毎月の給料からは、所得税とともに市・県民税も徴収されます。市・県民税は、前年分の課税所得に対して算出された税額を毎月(6月〜翌年5月)の給料から12等分で、徴収されることになっています。
特別減税額の算定方法
◇特別減税額の算定方法
A 特別減税前の県民税所得税額
B 特別減税前の市民税所得税額
(1)県民税の特別減税額
C=県民税の特別減税額の計算式あり
*A〜Dに100円未満の端数がある場合、A・Bはその端数を切り捨て、C・Dは、その端数を切り上げます。
(2)市民税の特別減税額
D=市民税の特別減税額の計算式あり
*{ }の計算で、100円未満の端数がある場合は、その端数を切り上げます。また、{ }の計算で算出された額が20万円を超えるときは、20万円とします。
◇特別減税後の市・県民税所得割額
(1)特別減税後の県民税所得割額
A−C=特別減税前の県民税所得割額(端数未処理)−県民税の特別減税額
(2)特別減税後の市民税所得割額
B−D=特別減税前の市民税所得割額(端数未処理)−市民税の特別減税額
*特別減税後の県民税所得割額・市民税所得割額は、端数処理を行いません。
平成6年度分市・県民税の計算例
源泉徴収票をもとに、あなたの市・県民税を計算してみましょう
- 図表あり -
( 図表説明 ) 平成5年分 給与所得の源泉徴収票(例)
特別徴収(給与天引き)されているサラリーマンで年収400万円、扶養家族は妻と子2人(19歳の大学生と15歳の中学生)の場合
(1)総所得金額(給与所得の計算)
400万円(給与収入金額)×80%−49万5,000円=270万5,000円 …(1)
*総所得金額の計算方法は、給与収入金額によって異なります。
(2)所得控除額
- 図表あり -
(3)課税総所得金額
(1)総所得税金額−(2)所得控除額 270万5,000円−197万5,000円=73万円 …(3)
(4)所得割額
1.特別減税前の所得割額
●県民税
(3)課税総所得金額×税率−速算控除
73万円×2%−0円=1万4,600円 …(A)
- 図表あり -
●市民税
(3)課税総所得金額×税率−速算控除
73万円×3%−0円=2万1,900円 …(B)
- 図表あり -
2.特別減税額【6ページの算定方法をごらんください。】
●県民税の特別減税額
県民税の特別減税額の計算式あり=2,920円
*100円未満の端数切り上げにより、3,000円 …(C)
●市民税の特別減税額
市民税の特別減税額の計算式あり=4,300円 …(D)
★年収400万円・夫婦と子2人の場合
県民税3,000円と市民税4,300円の合計7,300円が減税に!!
3.特別減税額の所得割額
●県民税
(A)1万4,600円−(C)3,000円=1万1,600円 …(E)
●市民税
(B)2万1,900円−(D)4,300円=1万7,600円 …(F)
(5) 特別徴収税額
●年税額(県民税+市民税)*県民税、市民税ともに100円未満の端数切捨て
((E)1万1,600円+(均等割)700円)+((F)1万7,600円+(均等割)2,000円)=3万1,900円
●特別徴収税額[6月・7月分の給料から徴収されず、8月分から徴収されます]
平成6年8月分 4,000円
9月〜平成7年5月の各月 3,100円(9回)
3万1,900円
問い合わせ 市民税課 市民税第1係 内線2351〜2354