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【広報ふじ平成6年】新富士駅周辺地区を岳南地域の玄関口に…21世紀への都市づくり

県東部地方拠点都市地域の整備基本計画が承認されました

 富士市と沼津市、三島市、富士宮市、清水町、長泉町、芝川町の4市3町は、平成5年4月30日つけで、静岡県東部地方拠点都市地域として地域指定を受けました。これは、現在東京に集中している都市機能を地方へ分散し、地方都市を魅力ある街に整備していこうというものです。
 そして去年の12月27日、地域整備のための「整備基本計画」が県知事によって承認されました。これにより、富士市では新幹線新富士駅周辺を、岳南広域都市圏の玄関口にふさわしい地域になるよう、整備を進めていきます。


地方拠点都市地域とは

 地方拠点都市地域は、「地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律」に基づいて指定されます。
 この法律は平成4年に制定され、その目的は大きく分けると二つあります。
 一つは、現在オフィス街や研究所などの都市機能が集中している東京から、地方の都市へと機能を分散すること。もう一つは、地方都市へと都市機能を分散することによる、地方都市の活性化と、魅力あるまちづくりをねらいとしています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 拠点地区位置図


都市機能の整備や居住環境を向上し魅力あるまちづくり

 地方拠点都市では、魅力あるまちづくりを進めるためさまざまな整備を進めていきます。
 道路、住宅、下水道、公園などの都市基盤整備を初め、オフィス街などの産業業務施設やショッピングセンターなどの商業機能、国や企業の研究所や試作品などを開発する研究開発機能などを誘導し、若者にとっても魅力ある都市づくりをしていきます。


『首都圏機能の一翼を担い、豊かな自然と共生する、にぎわいとうるおいの定住・交流都市圏の形成』

 静岡県東部地方拠点都市地域は、富士市、沼津市、三島市、富士宮市、清水町、長泉町、芝川町の4市3町で構成されています。
 この拠点都市地域は去年の4月30日づけで地域指定を受けました。そして去年の12月27日、どのような計画で整備を進めるかをまとめた「整備基本計画」が、静岡県知事によって承認されました。
 この計画は、4市3町が共同して作成したもので、静岡県東部地域全体の発展を導くための拠点都市地域を、バランスよく整備していく計画です。
 基本目標は、「首都圏機能の一翼を担い、豊かな自然環境と共生する、にぎわいとうるおいの定住・交流都市圏の形成」。
 他県、他市からも若者や多くの人が集まるような、地域の特性を最大限に発揮した、個性的な地方拠点都市をつくることを目指しています。


7つの拠点地区を中心にして

 静岡県東部地方拠点都市地域を構成する4市3町では、整備基本計画の中で、重点的に整備を進める7つの拠点地区を決めました。
 その中で富士市においては、市内はもちろんのこと、近隣の市町村や一部山梨県域まで含めた広い地域の玄関口である「新富士駅周辺地区」を拠点地区として設定しました。
 そして7つの拠点地区を中心に道路、河川、公園、下水道、教養・文化施設などの公共施設の整備や、住宅・住宅地といった居住環境の整備、地域間交流や人材育成などの活動を進めるなど、4市3町が一体となって、これからおおむね10年間で地域整備を進めていきます。


大きな役割を担う富士市

 富士市は4市3町の中心都市として、「高次産業・交流都市ゾーン」としての産業・文化機能を担っていきます。
 現在富士市は、新富士駅を持つ立地条件や、工業を中心とする生産機能が集まっていることを背景に、県東部地区の生産中枢都市として、重要な役割を果たしてきています。今後も高等教育機関の誘致、富士山南麓の有効利用など、地域の特性を生かしながら、環境と共生できる魅力ある都市を目指します。そして研究開発機能の導入、生産機能の拡充、産業構造の高度化を進めていきます。
 また、最先端をいく都市機能が集まることが期待されているので、圏域の行政・経済・社会の分野で必要な管理機能と保健、社会福祉、教育文化などの諸機能の整備を進めます。


新富士駅周辺を玄関口にふさわしい夢のある地域に

 「新富士駅周辺地区」のエリアは約88ヘクタール。広域的交通拠点である新富士駅の立地条件を生かし、工業を中心とする生産機能の集積を背景とした産業業務機能を中心に、整備していきます。
 そして新富士駅周辺が、環境に配慮した岳南広域都市圏の玄関口にふさわしい、21世紀の夢のある地域になるよう目指します。
 駅南地区では、土地区画整理を実施。駅前広場、街路、河川・水路、上下水道、公園・緑地などの公共施設の整備を行い、快適な住環境をつくります。また、駅周辺に商業機能を誘導し、都市型居住ゾーンを形成します。
 駅北地区は、駅南地区と同じように公共施設の整備を行うほか、市と企業が協力しあった基盤整備を進めます。交通拠点機能の整備をし、産業業務機能、研究開発機能、商業機能、居住機能、文化機能を誘導します。
 特に駅北広場周辺は、観光客など多くの人が訪れる場所のため、人と人との交流にふさわしい場所に整備します。
 また、将来の課題として、新富士駅からJR東海道線への接続も考えていきます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 新富士駅周辺地区


まずは基本調査

 今後の予定としては、平成6年度から基本調査を開始。基本計画に沿って、具体的にはどのような整備ができるのか、どのような整備をしていくのか、計画の実現化に向けて調査します。
 基本調査が終わると、事業調査へ移行。10年後、新富士駅を中心に富士市全体が大きく飛躍することを目指して、整備を進めていきます。

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