愛鷹山
スケッチ画と文
富士市美術協会
吉村欽吾さん 富士市富士岡161-1
平成2年、静岡県教育委員会の依頼で、愛鷹山を描くことになった。愛鷹山は、何といっても秋の景色が美しい。
作品の添え書きに、次のような言葉を載せた。「愛鷹山は壮年期の連山で、青紫色に輝く秋の山肌は特に美しい。黄金色の稲田と、山の色との対比は見事であり、ふもとから流れくる春山川の流れに写す山容に、秋のすがすがしさを感じる」と。
スケッチの場所は富士市の東端、西船津の南で、農道にかかっている春山川の橋の上であった。
3年後の11月14日、再びこの橋の上に立つ。春山川の川底は、土砂の上に草が一面に茂り、わずかに水の流れの気配がするのみで、愛鷹山の容姿は写っておらず、自然の移り変わりの大きさに、今さらながら驚きを覚えた。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 地図
- 写真あり -