高規格救急自動車ってなあに。
内部は今までの救急車より広く、救急隊員が立ったままで救急処置ができます。また救急救命士用の器材として、心臓のけいれんを取り除く「半自動式除細動器」や、気道を確保するための「ラリンゲアルマスク」、そして、体に水分や栄養分を送り込む「輸液用器材」が備えつけてあります。購入価格は、3,200万円。
救急救命
高規格救急自動車と初めての救急救命士
富士市で、初めての救急救命士が誕生しました。これは、救急救命士法によって制度化された新しい医療職で、救急車に収容した患者を医師の指示によって、救急車の中で救命活動ができる人です。県下では、静岡、清水、沼津に次いで4番目になります。
国家試験に合格したのは、中央消防署の大村高之さん。救急救命士を養成する東京の研修所で、講義と実習を6か月間。試験に合格してからは、中央病院で3か月の院内研修を受けなければなりません。ですから、実際の活動開始は来年3月ころの予定です。
救命士の誕生にあわせて、新しく高規格救急自動車も購入しました。救命活動を行うためには、なくてはならない高規格救急自動車。今までの救急車にはなかった、救命処置のできる器材を取りつけてあります。そのほかにも、自動車電話やファクス、患者の心電図を病院などに送る装置、また、振動を防ぐストレッチャーなど、万全の設備です。
消防本部では、これからも救命士を養成します。救急救命士制度が軌道に乗ると、救急車から病院までの間の救命対策はできます。しかし、救命率をもっと上げるには、救急車が現場に到着するまでの最初の5分間がとても大切です。到着までの手当て次第で、患者の救命率はぐんと上がります。
応急手当てのできる人をふやすため、消防本部ではこれまでに、職場や地域、学校、施設など、グループ単位で講習会を開いてきました。皆さんも、応急手当ての方法を覚えてみませんか。救急車のサイレンを待っている間の5分間を生かすのは、私たち自身です。
救急車は・119番
消防職員は、現在234人。このうち救急隊員は、57人です。
救急車を呼ぶときは、次のことを守ってください。
1.まず、落ちついて。
2.場所・目標物・名前・どんな状態かを、はっきりと詳しく。
3.わかりにくい場所のときには、誘導できる案内人を。
4.救急隊員の指示に従って行動。
出動は・一日12件
救急車の出動は、緊急の事故や病気が発生したときと、火災でも救助活動が必要になる場合です。出動件数は、一日約12件。この件数は昨年に比べると、年間100件近くふえています。
救急車5台に、高規格救急自動車1台がフル稼動。救急車の正しい利用をお願いします。
当直医は・・電話51-9999へ
命を救う応急手当て
だれにも覚えられる、簡単な応急手当ての方法を学んでみませんか。昨年は、約1,000人が講習会に参加しました。
人工呼吸、心臓マッサージ、止血、掃除機を使ってのどに詰まったおもちを取る方法などは、万一のとき心強い味方です。
講習は、消防本部警防課(内線3341)へ申し込んでください。