市では、毎年6月と12月に財政事情を公表しています。
6月にお知らせしたのは、平成5年度の当初予算です。今月号は、平成4年度の決算のあらましと、9月30日現在の平成5年度一般会計予算と、上半期執行状況をあわせてお知らせします。
富士市の財政事情は、どうなっているのでしょうか。税金の使い道は、どうなっているのでしょうか。健全に運営をされているのでしょうか。
街の家計簿を、ぜひごらんください。
決算のあらまし
平成4年度は「ふじ21世紀プラン」に基づき、心豊かな人づくりの街を目指して、限られた財源を有効に使いながら、さまざまな事業を行いました。
一般会計の決算額は、歳入が759億2,556万円、歳出は733億2,384万円でした。このため、次年度への繰越金は26億172万円となります。
歳入で一番多いのは、皆さんから納めていただく市民税や固定資産税などで、全体の57%を占めています。市税の収入済額は、432億5,202万円でした。この額は、市民1人当たり19万円を負担していただいたことになります。また、歳入を財源別に見ると、市税などの自主財源が75%、市の借入金である市債や国からの補助金である国庫支出金など、依存財源は25%です。
歳出を科目別に見ると、トップが教育費で214億472万円。3か年の継続事業であったロゼシアターの建設や吉原商業高校の改築、そして、富士中央小学校の建設など、大きな事業がメジロ押しでした。
このほかにも、高齢者就業センターや看護専門学校の校舎建設、保育園の改築や都市計画街路の新設などの事業がありました。
歳出を計算すると、市民1人あたりに32万円を使ったことになります。
平成4年度一般会計
一般会計とは市税収入を主な財源として、福祉・教育・道路・消防などに使われる会計です。
歳入
会計年度内(4月1日〜翌年3月31日)に入ってきたお金
科目別 収入済額
総額 759億2,556万円
市税(市民税、固定資産税など) 432億5,202万円
市債(市の借入金) 86億2,850万円
国庫支出金(国からの補助金) 42億9,329万円
諸収入(預金利子など) 36億5,935万円
繰入金(基金からの繰入金) 35億6,338万円
繰越金(前年度からの繰越金) 30億9,812万円
県支出金(県からの補助金など) 23億1,326万円
地方譲与税(国から地方に譲与されるお金) 16億9,303万円
分担金及び負担金(施設入所者の負担金など) 16億1,790万円
使用料及び手数料(市営住宅の使用料など) 13億3,930万円
その他 24億6,741万円
財源別歳入 759億2,556万円
自主財源
市税 57%
諸収入 4.8%
繰入金 4.7%
繰越金 8.8%
依存財源
市債 11.4%
国庫支出金 5.7%
県支出金 7.6%
歳出
会計年度内(4月1日〜翌年3月31日)に支出したお金
科目別 支出済額
総額 733億2,384万円
教育費(学校整備や社会教育に) 214億472万円
土木費(道路や河川の整備に) 149億808万円
民生費(社会福祉などに) 82億8,510万円
衛生費(ごみ処理や病気の予防に) 81億6,361万円
総務費(庁舎管理や人件費などに) 64億2,883万円
公債費(借りたお金を返すために) 54億2,676万円
労働費(働く人たちのために) 22億932万円
消防費(消防、水防、防災のために) 21億5,755万円
農林水産業費(農林業や水産業のために) 20億505万円
商工費(商業や工業発展のために) 14億5,964万円
議会費(議会の運営のために) 5億3,693万円
諸支出金(交換用地の購入費に) 3億2,643万円
災害復旧費(災害復旧のために) 1,182万円
目的別歳出 733億2,384万円
教育費 29.2%
土木費 20.3%
民生費 11.3%
衛生費 11.1%
総務費 8.8%
公債費 7.4%
労働費 3%
消防費ほか 8.9%
特別会計
特別会計は、特定の事業ごとに分けて、別個に会計しているものをいいます。
富士市には、16の特別会計があります。左の表は、財産管理特別会計(内山、旧吉原、旧島田、旧今泉・一色・神戸・今宮、旧元吉原、旧須津、旧吉永、旧原田)を省略しました。
特別会計区分 歳入 歳出
国民健康保険事業 88億4,611万円 82億9,037万円
下水道事業 87億3,359万円 87億2,587万円
富士中部土地区画整理事業 17億3,756万円 17億2,917万円
地方卸売市場事業 2億3,768万円 2億3,630万円
駐車場事業 6,471万円 6,240万円
公共用地先行取得事業 6億5,223万円 6億5,223万円
老人保健医療事業 79億290万円 78億8,739万円
市民1人当たり市税負担額 18万8,298円
1.市民税 8万9,152円
2.固定資産税 8万728円
3.都市計画税 1万1,062円
4.市たばこ税 5,424円
5.特別土地保有税 1,087円
6.軽自動車税 845円
市民1人あたりに使うお金 31万9,215円
学校整備や社会教育に 9万3,186円
道路や河川の整備に 6万4,902円
社会福祉などに 3万6,069円
ごみ処理や病気の予防に 3万5,540円
庁舎管理や人件費などに 3万1,747円
働く人たちなどのために 2万4,702円
借りたお金を返すために 2万3,625円
消防、水防、防災などのために 9,444円
平成5年3月31日の人口で算出
平成5年度 一般会計は追加補正で722億円
平成5年度の一般会計は11億円が追加補正されて、総額722億円になりました。
また歳出の執行立は、9月30日現在で47%です。
平成5年度一般会計の上位8科目予算と執行状況
歳入
予算総額 722億4,350万円
収入済額 362億1,947万円
科目別 予算額 執行額
市税 419億4,410万円 256億4,730万円
市債 77億2,560万円 0円
国庫支出金 38億4,978万円 11億1,744万円
諸収入 38億3,424万円 3億4,777万円
繰入金 34億9,479万円 34億3,420万円
繰越金 25億6,656万円 25億6,656万円
県支出金 21億6,596万円 3億1,361万円
地方譲与税 16億8,200万円 4億77万円
歳出
予算総額 722億4,350万円
支出済額 335億7,555万円
科目別 予算額 執行額
教育費 180億2,461万円 100億4,957万円
土木費 168億3,239万円 55億4,856万円
民生費 92億4,704万円 39億4,415万円
衛生費 72億1,122万円 34億8,463万円
公債費 57億7,936万円 27億5,873万円
総務費 54億3,178万円 22億8,268万円
消防費 24億5,368万円 11億7,854万円
労働費 22億360万円 16億9,377万円
平成4年度の企業会計決算
●水道事業
収入合計 31億5,385万4,796円
営業収益 28億7,488万9,596円
営業外収益 2億7,896万5,200円
支出合計 27億4,599万9,007円
営業費用 23億548万7,671円
営業外費用 4億4,051万1,336円
純利益 4億785万5,789円
●病院事業
収入合計 93億7,302万5,542円
医業収益 77億6,463万4,727円
医業外収益 16億839万815円
支出合計 93億6,080万6,432円
医業費用 87億6,781万1,159円
医業外費用 5億9,299万5,273円
純利益 1,221万9,110円
当初予算と追加補正の比較
当初 1,149億8,559万円
追加補正 1,180億7,348万円