【広報ふじ平成5年】特集 この街で安心して老いを迎えたい
かぎを握る高齢者保健福祉計画
高齢化を、自分自身の問題として考えたことがありますか。年をとって、介護が必要になったときのことを考えたことがありますか。だれにも必ずやってくる老い。私たちの街も例外なく、2020年には5人に1人が65歳以上の高齢者となります。
間近に迫りくる高齢化社会に対応するには、「いつでも、どこでも、だれでも」必要とするサービスを利用でき、安心して老いを迎えられるようなシステムを整えることが大切です。この目標に向かい、市では「高齢者保健福祉計画」づくりの真っ最中です。
この計画には、将来必要な施設サービスや在宅サービスなどの内容を具体的に盛り込むことになっています。皆さんの老後のかぎを握る計画づくり。私たちの街に合ったサービスとは何か、さあ、一緒に考えてみましよう。
関口 巌さん・美代子さんご夫妻(広見町)
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あるがままに、そしてこれから……
関口巌さん73歳。大正9年生まれ。趣味は謡(うたい)・ゴルフ・ゲートボール。73歳以上が招待される敬老会に初めて参加。二人暮らし。
「老人クラブの会長を務めていますから、いままでは出席された方に「お元気で」とお世話をする役目。ことしは出席者を代表して、あいさつを致しました。しゃべり始めると長くなる方ですから、ただ「ありがとう」と。
正直言って、外側から見た敬老会と自分自身が参加して見た敬老会とでは随分隔たりがありました。今、「敬老会って何だろう」と、自問自答しています。
僕は、福井で生まれて北海道育ち。横浜で35年を過ごして、59歳のときに富士市に来ました。ここは暖かくて日本一の富士山のあるところ。友達にも恵まれて幸せです。
人生の最終コースは考えていない、考えたくないが本音でしょうか。しかし、もし介護が必要になったら、どちらであっても公的なサービスを利用しながら、お互いに介護し合おうと話してはいます。これからも、地域との交流や健康を維持する趣味を通して、あるがままに自然体でありたいと考えています」
お年寄りの生活実態調査から
「高齢者保健福祉計画」は、市民参加のまちづくりです。
「高齢者保健福祉計画」づくりは、体の不自由な人や、お年寄りの立場に立った考え方を最優先します。ですから、充実した福祉のまちづくりを一段とよい方向に進めるための、絶好の機会でもあるわけです。
また計画は、市民・学識経験者・保健・福祉関係者など、大勢の意見をよく聞くことが大切です。市では、22人にお願いして「市民懇話会」を発足させました。「高齢者保健福祉計画」づくりは、皆さんの声を行政に生かすチャンスでもあるのです。
計画づくりには、まず問題点をしっかり理解しなければなりません。お年寄りがどのような考えを持っているのか、どうしてほしいのか、現状の把握が必要です。
このため昨年7月、この「高齢者保健福祉計画」づくりの基礎資料とするために「お年寄りの生活実態調査」を行いました。
意外に利用されていない在宅福祉サービス
調査は65歳以上で、1ひとり暮らし 2夫婦や兄弟だけの世帯 3寝たきり 4痴呆 5これ以外に分けました。調査の内容は、日常生活・介護者の様子・保健福祉サービスの利用などについてでした。
下のグラフは、寝たきりや痴呆のお年寄りを介護している人が、どれくらい在宅福祉サービスを利用しているかをあらわしたものです。主なサービスでさえも、意外に利用されていません。これからますますふえると言われている、介護の必要なお年寄り。サービスを上手に利用しなければ乗り越えられない、大きな山場に差しかかっています。計画づくりは、現在将来を見込んだサービスの内容と目標量を決める段階です。あなたは、どんなサービスを利用したいと思いますか。
- 図表あり -
お年寄りの生活実態調査票の自由記入欄に書かれた意見
○現在はひとり暮らしでもやっていけますが、寝たきりになったときどうしていいのか迷っています。
○老人ホームへ入りたくないという今までの考えが変わり、行く行くは特別養護でお世話になりたい。
○民生児童委員の方が訪問してくださって、心が和みます。90歳の義母のおむつを送っていただき使用しています。
○歯の治療に行けず、困っています。
○体の続く限り頑張るが、倒れたときはすぐに入れる制度と施設をつくってもらいたい。
○老人二人暮らし。体に次々とぐあいの悪いところが出て困る。
○主人が痴呆老人ですが、一生懸命頑張っています。
○リハビリテーションセンターをつくって、寝たきりにならないようにしてもらいたい。
○しゅうとめの世話をして大変なことがわかっています。将来は施設でお世話になりたいと思います。
○もっと早く、福祉制度の利用方法を知りたかった。人手が足りないときに、あちこちの手続を申請するのは大変。簡略化を望む。
○レンタル用品の、助成金制度があったらよいと思う。
○家族全体が介護に疲れている。
○他人の手を借りずに、家族だけで面倒を見たい。他人が自分の家に入るのは嫌だ。
私の介護体験談
介護は一年中。しかも、女性の頑張りで支えられています。
介護をして感じる、焦り、いら立ち、こうしてほしいという思い。
介護体験はプライベートな問題でもありますから、ほかの人にはなかなか伝わりにくいものです。
しかし、現在介護をしている人にも、これから介護をする人にとっても貴重な体験。
そしてまた、「高齢者保健福祉計画」づくりにも欠かせません。
そこで、4人にお集まりをいただきお話を伺いました。
佐藤紀美子(きみこ)さん・柳島
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糖尿病の義母を6年間在宅介護。脳梗塞、心筋梗塞と進み、心不全で亡くなった。
川嶋徳子(とくこ)さん・鈴川
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脳溢血で倒れた実父を、6年間在宅介護。母親が元気だったため、二人で介護。
武居揖子(ゆうこ)さん・今宮
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脳梗塞の実母を7年間在宅介護。四女でしたが、介護の中心となって最後までみとる。
特別養護老人ホーム鑑石園々長
大林 寛(ひろし)さん
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それぞれの介護の始まり
武居
その日は、突然やって来ました。母が「ぐあいが悪いから来てほしい」と、自分でダイヤルを回して知らせてきました。主治医の先生に診ていただくと「寝たきりになりますから頑張ってください」と言われました。それぞれの家庭で事情があると思いますが、私の場合は行きがかり上、介護が始まってしまったわけです。
体力や精神力が続くかと不安でしたし、「介護は大変だから嫌だな」が本音。でも主人が「僕も協力するから頑張ろう」と言ってくれました。
川嶋
入院中の父は、結構わがままでした。母が周りの人を気遣い、自宅で療養するようになりました。父は体の不自由さでイライラが募り、母は介護疲れでイライラが寄り、夫婦でいつもけんかしてましたね。私も、「こんなに見てもらっているのに、ありがとうの一言があってもいいのに。かわいくないねえ」と。(笑)
佐藤
介護し始めのころはすごいときがあって、私は眠れないし神経はイライラするし。うちの人は協力してくれなかったの。嫁だから介護するのは当たり前だって感じで。(笑)
私、爆発しちゃって。みんなで集まって「施設を利用しようか」ということになったんです。そして、天間荘に入るのに診察が必要で鷹岡病院に行きました。先生に「もし施設へ入ったらこのおばあちゃんはもちませんよ」と言われたんです。そのとき悲しくて。私を頼りにしてくれている義母だったから「もう少し頑張ってみよう」と、家に連れて帰りました。
義母も薬のおかげで落ちつきました。話しかけることって、大切ですね。
話も聞いてやるの。「うん、うん、それからどうした」って。そうすると「紀美子さんはえらい。私を立ててくれるもの。好きだよお」って。かわいいんですよ、本当に。私もキスしてやる。(笑)
助かるのは食事の支度
武居
病院だったら介護を交代するのもいいと思うのですが、在宅介護の場合はお世話に来てくれる人に気を使います。食事の支度や寝具の支度など。また、たまにくると上手な介護の仕方もすぐにはわかりません。母も痛がったりして。介護よりも一番助かるのは、介護する人の食事をつくってきてほしいですね。
一番困ったのは、中央病院へ薬を取りに行くこと。半日仕事でした。家に電話したら「苦しいの」って。で、慌てて帰ったら受話器を待ったままひっくり返っていて「2時間こうしてたの」って言うんです。
川嶋
その点、うちは近所のお医者さんと入院先の先生が往診してくださいました。病状が悪化してからは、朝も夜も点滴に来てくださって。親戚の看護婦さんも応援してくれました。
もう一つありがたいなあと思ったのは、訪問看護婦さん。父は亡くなる3か月前くらいに寝だこができまして、栄養も十分にとれなくて悪くなる一方でした。看護婦さんは週に一度ずつ見えて、とても親身になって看護してくださいました。人間的にも、大変尊敬できる人でした。
大林
皆さんのお話を開きますと、家庭でそこまでおやりになったかと感服致します。お年寄りが「生きていてよかった」と感じながら極楽往生していかれる姿は、家族としては本当に幸せなことです。介護を一生懸命にやったら、悔いはないですね。例えば、施設を利用しようか、家庭で見ようかと悩むとき、お年寄りにとってどちらがより幸せなのかを考えてほしいと思います。どこでも嫁の立場は難しいものですが、佐藤さんは献身的に介護をなさったんですね。
佐藤
主人の姉弟はみんないい人で恵まれていました。義姉妹は、毎日来てくれて掃除とか買い物をしてくれたり、おかずを持って来てくれました。私はそれがすごくうれしくて。気心も知れて今では実の兄弟以上ですよ。「これは義母のおみやげだなあ」と思っています。だから義母のことがありがたく思えるの。
在宅介護はここがコツ
武居
私は介護しながら、介護する人より介護される人の心の持ち方や態度が大事だということを感じました。お互いの思いやりはもちろんですが、母は最後まで介護される側のエチケットを守ってくれました。最初に倒れたときに「これから、どのくらい長くなるのかわからないから、ルールを決めましょう」と言ったわけです。介護や食事のこと、私たち夫婦二人で過ごす時間のことまで。母は「あなた方の邪魔にならないようにしますから、よろしくね」って言ってくれたんです。我が家ではこの取り決めで成功しましたから、当てはまるご家族にお勧めします。母は、ぼけはありませんでした。
びろうな話ですが、母は便器に腰かけていることに耐えられなくなりましたので、私が人さし指と中指を入れてかき出していました。母は「よくやってくれるわねえ、ありがとう」って、そのたびに言ってくれました。
大林
便の始末で苦労している人は大勢います。便秘になると食べられなくなります。電話で「ホームではどうしていますか」と聞かれることもあります。便はおなかの証明書です。色、におい、かたさで健康状態がわかるんですね。
私のところは「特別養護」ですから、慢性でしかも症状の重い人ばかりです。一番大変なのは、ぼけの人が夜中に騒ぐんですよ。ひどいときには5人も6人も。そうして、昼間は静かなんですね。大変ですが、介護職員はお年寄りのお世話をすることを喜びとし、それが自分の社会的使命だと思わなければやれないことです。お年寄りのお世話は、理屈ではできません。
川嶋
母は6年間介護していました。過労がたまると血圧が高くなって、二日から三日寝込むことがありました。母がそばにいないと、気に入らない父だったので、ゆっくり休むこともできませんでした。
大林
よく、おばあちゃんがぎりぎりまでおじいちゃんを介護してるんですよ。もう疲れ果てて、それでホームに来て、「おばあちゃん、もっと早く市役所に申請に行ったら」と言うと、「見えがあるから」って。だから、「恥でも何でもありませんよ。困ったときは、どうぞ来てください」と話すんです。それと、ショートステイや訪問看護をうまく組み入れると、施設や病院に入れなくてもある程度は在宅介護ができます。また、地域で支え合うことも今後は大切ですね。
考えてほしいこんなこと
佐藤
みとって感じたことは、何でもプラス志向に考えること。それが第一だと思いました。介護する人は、毎日を楽しく暮らそうという気持ちを、ぜひ持ってほしい。そして、ちょっとした時間を見つけて趣味を生かすなど、気分転換をしてください。
大林
移送ボランティアがあると、非常に助かります。暮れに20人くらいの入浴サービスをするんですが、50代の介護者は免許証を持っていません。企業が協力してくれるとありがたいですね。介護を女性だけの仕事と考えずに、男性も自分自身の問題として考える時期だと思います。
川嶋
訪問看護を受けられるといいですよ。看護のプロですから学ぶことがいっぱいです。介護のコツも教えてもらえて、次の訪問日が待ち遠しかったですね。
大林
介護のコツを覚えておくのは大切です。40代からは、もう必要だと思いますよ。
武居
在宅の寝たきりのお年寄りに、紙おむつの支給があるのですが、紙だとすぐにただれるんですね。予算の関係もあると思いますが、枚数が少なくてもいいから、ポリマーにしてほしいです。検討してください。
*ポリマー 吸収がよく、サラッとした感じを保つおむつ。現在、市ではこの製品を支給しています。
今のところこんなことを思案中
「高齢者保健福祉計画」に盛り込む、施設サービスや在宅サービスの内容と目標量を決める作業が進んでいます。この作業は、「福祉部会」・「健康部会」・「環境部会」・「生きがい・生活部会」のそれぞれのワーキングが、課題を整理し都合で検討します。そして、策定委員会に諮り、「市民懇話会」に提言を求めます。
それぞれの部会で問題は山積していますが、在宅介護に必要なサービスの提供を課題にしている、「福祉部会」の内容をお知らせします。どうすれば利用しやすいか、どういった方向で進めるのかをごらんください。お年寄りに住みやすい街になると、それは、だれにとっても住みやすい街になるはずです。
★ホームヘルプサービス
ホームヘルパーは、週1回から2回の訪問をしていますが、祝祭日や夜間の訪問希望、また緊急時にどういう対応をしたらいいのかを検討しています。家事・買い物・散歩などは現在ヘルパーの仕事ですが、地域でこれらの援助ができないか、例えば、自分の都合のいい時間帯だけヘルパーとして活躍してもらえる制度づくりを考えています。
★デイサービス(日帰りサービス)
このサービスを行っているのは、岩本と天間の2箇所だけです。市の西部地区に偏っているため、どの地域でも利用できるように、あと10箇所くらいの設置を検討中です。この中には、痴呆専門のデイサービスも考えています。
★ショートステイ(短期入所)
長い間介護している人にとって、頼りになるサービスの一つです。利用期間は原則として7日間ですが、長期の利用を希望する人がふえています。このため、今後の利用者数の予測と必要なベット数を検討しています。また、申請方法が簡単にならないかを考えています。
★高齢者介護ホーム
保育園などと同じように、昼間お年寄りを預かります。家族が送り迎えしなければならないのが、利用したい人にとっては問題になる部分です。人気のあるサービスで、現在でも需要に応じきれなくなっています。ホーム数を検討中です。また、福祉全体についての移送サービスボランティアができないかを考えています。
★日常生活用具の貸し出し
寝たきりのお年寄りなどに、特殊ベットや床ずれ防止マット、車いすを貸し出ししていますが、今後は歩行器・腰かけ便座・体位交換器もふやしたいと考えています。レンタル用品を借りた場合に、何らかの助成ができないかを検討しています。
★特別養護老人ホーム
寝たきりや痴呆で、家庭での介護が困難な場合に利用できますが、希望者が大勢で、現在でも3か月から5か月待ちの状態です。ますますふえてくると予想されるため、あと100床くらいのベットを確保したいと考えています。
★高齢化をみんなで考えるために
お年寄りの生活実態調査によれば、いろいろな福祉サービスを知らない人がいます。パンフレットや広報紙でのお知らせや、サービス利用の偏見をなくすこと。また、一人一人が高齢化社会に向けての人生設計や、お互いに支え合う気持ちを持ってもらうための、地区懇談会やシンポジウム開催が必要になります。皆さんも1年に一度参加する誕生日ボランティアなどを考えてみてください。
(9月27日調べ)空きがあるサービスと人数です
1.ホームヘルプサービス
ひとり暮らしや、十分な介護が受けられないお年寄りのお宅におじゃまします。仕事は、食事の支度・洗濯・掃除など。
利用できるのは、週1回から2回です。いつでも利用できます。
2.デイサービス
日帰りで、動作訓練や入浴サービスが受けられます。送迎つき。利用できるのは、岩本の「ハローホーム」が、火・水曜日に各一人の空き。天間の「てんま」は、火曜日・木曜日・金曜日に各3人の空き。
3.ショートステイ
寝たきりや痴呆のお年寄りを介護している人が、病気や事故などで介護できなくなったとき、原則として7日間、老人ホームでお世話します。
利用できるのは、天間の「天間荘」、大渕の「富士楽寿園」、原田の「鑑石園」、岩本の「岩本園」で、空きペットの状況にもよりますが、随時利用可能です。
4.高齢者介護ホーム
家庭で介護を受けているお年寄りを、昼間ホームでお世話します。家族の送迎が原則です。
利用できるのは、中央町の「やすらぎの家」と元町の「ふれあいの家」。空き人数は変勤しますので、随時お尋ねください。
*問い合わせ 高齢者福祉課
- 写真あり -
( 写真説明 ) 福祉体験講座
( 写真説明 ) きょうは僕も介護人
高齢化社会を自分自身の問題としてとらえ、何ができるか皆で考えてみましょう。
高齢者保健福祉計画づくりの市民懇話会
会長 井上 三郎さん
- 写真あり -
私は、この「高齢者保健福祉計画」づくりの市民懇話会の会長として、高齢化にどう対応したらいいのか、どういう計画づくりをしたら老後が安心できるのかを、皆で考え提言したいと思っています。
富士市でも、寝たきりや痴呆の要介護老人がふえています。いろいろな保健福祉サービスの利用を勧めても、やれ世間体が悪いとか親戚がうるさいとか兄弟が……とか言って、それを拒否する傾向があります。それから、訪問看護でコツを教えてもらえば何でもないことが、力ばかり入れて、かえって腰を痛めてしまう人もいます。現に、介護者の3人に1人は腰痛で苦しんでいます。もう一つは、寝たきりにさせてしまうということがあります。視察に行ったときのことですが、北欧では朝の洗面から女の人は化粧をして、男の人もきちんと服を着がえて車いすで食堂へと、痛いながらも身の回りのことはやっていました。とてもいいことです。
これからは核家族化して、夫婦だけで片一方の介護をする、いわゆる年寄りが年寄りを見るということです。心配なのは、通常はおばあちゃんがおじいちゃんの面倒を見ているのですが、逆の場合はこれは非常に大変です。男の人は、普段何もやっていませんから。高齢化社会に向かって、男性の意識改革も必要です。
また、地域福祉と言われていますが、隣近所で支え合うということ。ちょっとした励ましの声かけも、介護者には随分助かります。こうしたことが、地域福祉の原点だと思います。家庭の中に入って手伝うとなると拒否反応がありますが、励ましの声にだれも抵抗はありません。
計画づくりのポイントは、サービス提供の目標量をどうするか、現状から予測して、どの程度にするかといったことです。懇話会で慎重に検討中ですが、具体的には、ショートステイを介護者の休養にも利用できるようにすること、常時、大勢の待機者がいる特別養護老人ホームのベット数をふやすこと、特別養護をカバーする在宅介護の応援体制として、介護支援センターの増設、訪問看護婦やホームヘルパーなどの人的配慮といったことが必要になります。お医者さんの往診があれば、なお助かります。
口でいくら「お年寄りを大切に」と言っても、それを実行に移さなければ何にもなりません。しかも、それぞれの家庭で事情が異なるわけですから、それに対応できる計画づくり、そして、計画倒れにならないようにすることは、最も大事です。高齢化社会を自分自身の問題としてとらえ、自分に何ができるかを皆で考えてみましょう。
【市民懇話会メンバー】
民生児童委員 井上 三郎・松岡
民生児童委員 西尾 智子・本市場
老人クラブ 水野信一郎・松岡
社会福祉協議会 斉藤 保春・五貫島
福祉を進めるみんなのつどい 松本 玲子・今泉
地区福祉推進会 増田 時夫・江尾
食事サービスボランティア 小林 糸子・今泉
特別養護「富士楽寿園」 豊田 修二・大渕
富士市連合町内会 佐藤 清吾・桑崎
富士市連合婦人会 諏訪部重治・比奈
社会教育推進会連合会 遠藤 肇 ・下横割
医師会 清水 怜 ・比奈
歯科医師会 金刺 佳博・平垣本町
鷹岡病院 梶原 晃 ・横浜市
富士市福祉保健部長 広瀬 巌 ・永田町
寝たきり介護者 佐藤紀美子・柳島
痴呆介護者 浅見千鶴子・大渕
健康づくり推進員 佐藤 弘子・富士見台
看護婦 川江 妙子・松本
青年会議所 中沢 洋子・天間
富士地区労働者福祉協議会 高柳 進 ・大渕
シルバー人材センター 加藤 勝治・柚木
薬剤師会(オブサーバー) 平野 欽也・中央町
お知らせ
1.民生児童委員は、皆さんと市役所を結ぶ、かけ橋の役目を担っています。お気軽にご相談ください。秘密は守ります。また、保健福祉サービスの申請手続を代行することもあります。近所の民生児童委員を知りたいときは、社会福祉課へお尋ねください。
2.すぎなの会は、痴呆のお年寄りを介護している家族が、お互いに介護の方法を教え合ったり悩みごとを打ち明けたりしながら励まし合っている会です。痴呆のお年寄りのお世話で困っている人は、電話してみませんか。
電話−すぎなの会事務局(毎週金曜日) 62-9970
3.広報広聴課は、高齢化社会を考える施設見学を計画しました。
デイサービス・ホームヘルプサービス・ショートステイなど、なじみのない言葉とサービスについて、実際に見学しながら理解していただきます。今月号の13ページをごらんください。
4.高齢者福祉課は、「高齢者保健福祉計画」を、今年度中にまとめます。ご意見やご要望がありましたらお寄せください。
電話−高齢者福祉内線 2318・2319
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
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