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立ちくらみ

　立ちくらみは、いろいろな原因で起こりますが、中でも起立性低血圧は最も頻度の高いものです。これは、血圧を調節する自律神経の働きが乱れたために起こるものです。
　起立すると重力の働きで血液は下肢にたまり、心臓に帰る血液は少なくなります。そのため一時的に血圧は下がりますが、健康な人はすぐに末梢血管が収縮し、血圧はもとに戻ります。中学生を中心に思春期の人が、朝礼のとき気分が悪くなったり、倒れたりするのは、多くが起立性低血圧のためです。体の発達が急速に進むのに、自律神経の発達が追いつけないために起こります。また大人では、脳血管障害、糖尿病といった病気や、高血圧の薬が原因で起こることもあります。
　血圧は季節によって変動します。特に暑い夏は血管が開き、また汁をかくため、体の中のナトリウムや水分が失われ、血圧は下がりやすくなります。したがって、起立性低血圧の人は、炎天下の運動を避けたり、塩分を少し多めに取るといった工夫が必要です。また、自律神経の働きが悪いために起こるので、規則正しい生活をし、皮膚を鍛えることも予防法の一つです。
　このほか、起立性低血庄以外に、貧血やメニエール病などで起こることがあります。血液検査や耳鼻科の検査で分かりますので、内科や耳鼻科に受診するようにしましょう。　〈富士市医師会〉

レーダー通信
　現代の最先端をいく宇宙飛行士も、栄養はとれていても筋肉を使わないので、狭い宇宙船にいると足腰が弱ってしまいます。スポーツの秋です。大いに体を動かしましょう。