紙の違いのわかる本『紙のおはなし』を出版した
原 啓志さん(はら ひろし)さん (富士見台・42歳)
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紙のおはなしの本。
富士市は、全国にその名を知られた紙の街。そしてことしは、機械すきが始まってから100年。7月には、「紙の国100祭」がにぎやかに行われました。この節目の年に、『紙のおはなし』の本を出版したのが、原啓志さん。現在、三島製紙の原田工場で、紙の品質管理や開発部門を手がけています。
4年ほど前までは、研究所の主任研究員として活躍。この間に、「製紙用麻類の構造について」や「紙の表面マイクロトポグラフィー」の研究で、紙パルプ技術協会賞を受賞するという、そうそうたる経歴の持ち主なのです。
原さんは、趣味もまた多才。特に、淡い優しい色使いの魚や植物の絵は、個展を開くほど。だから、本の中のイラストはすべて自前。一味違った親しみやすさが感じられるのは、そのせいかもしれません。
わかりやすくまとめて。
この本について、原さんはこんな風に話しています。「紙について書かれたものには、2通りの分野があるようです。一つは、製紙技術者のための本。もう一つは、書道や染色といった紙の使い方や文化にまつわるもの。この二つを結んで、紙の世界を少しでも理解していただこうと、できるだけわかりやすくまとめました」。『紙のおはなし』の本は、日本規格協会から出版されています。