もう一つの生き方 仕事人間やめて
村山尚秋(むらやまなおあき)さん(富士見台・51歳〉
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肩の力を抜いて。
まきストーブの燃えている部屋。ストーブの上にはやかん。時々、まきのはぜる音。時がゆっくり流れて行くよう。この部屋で村山尚秋さんは、昼間はもっぱら読書と塾の資料づくり。また、合間には絵を習ったり、英会話の勉強をしたり。夜は、数学の塾講師。
今でこそ、「出世したいとか、名声を上げようとか、そんな気持ちはさらさらないから、肩の力を抜くことを覚えた」と話す村山さんですが、一昔前までは猛烈な仕事人間。組織の一員として、工場長や総務部長代理などの要職を歴任してきました。しかし、41歳で退職。
「だれもが、同じように言いますよ。もう少し金がたまってからとか、暇になったらとか、退職してからと−。しかし、今やりたいし、やろうと思うことを、やろうと思ったときにやらなきゃあと思います。実際にすべての条件が満たされたとしても、案外やらないみたいな気がしますね」。
自由な行動。
村山さんは、「あくせくせずに、自由な発想で行動できる今の生活で十分満足だ」と言い切っています。「もちろん、女房の理解があったればこそですが」とも。
自分のつくった野菜を食べ、テントを持っての気ままな旅行。そして、手づくり小屋で仲間とバーベキュー。かつての生活から180度転換した、もう一つの生き方を実行しています。