「花づくりを通して明るい家庭を築き、緑化運動を推進し、美しい町づくりに貢献しよう」と活動しているのが、富士市花の会。昭和41年に誕生し、会員数5,000人。街角や道端を彩る花壇180か所をつくり、人々の目を楽しませてくれます。
種まき、植えかえ、植えつけなど、きれいな花を咲かせるにはそれなりの苦労が必要。花の会技術指導員3人に、地区での花づくりなどについて話していただきました。
大門町通りは花通り
佐野千鶴子さん(岩松)
「岩本山のふもとの実相寺、その門前の通りを大門町通りと言います。そして別名を花通りとも言うんです。7年から8年前から近所の仲間も花の苗づくりを始めて、いい苗ができると交換し合ったりして。それをみんなに見てもらおうとプランターなどに植え、道から見える場所に置いたのが、花通りの始まり。『きれいね』って褒めてもらうとうれしくて、100メートルぐらいの長さですけど、いつも花が絶えないんです。
私たち岩松地区花の会花壇は25か所。各地区ごとの責任者を中心に、花壇の色彩デザインを考え、種まき、植えつけなどの年間計画を立てます。真冬でも、葉ボタン以外に花を咲かせたいのですが、ことしは高校総体用の花の準備が忙しかったので、苗の準備ができませんでした。
草花とのつき合いで一番楽しいのは、種が発芽したときと最初の花が咲いたとき。自分でつくった苗は、一本一本みんなかわいいし、だんだん大きくなって考えていた色の花が咲く。生命の神秘を感じますね」
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( 写真説明 ) 電柱に花が咲く
( 写真説明 ) 苗の水やりは毎日欠かせない
私のお薦めはパンジー
清水靖子さん(吉永第一)
「吉永地区花の会の会員は210人。5地区に分かれ、13の花壇をつくっています。昨年から、すべての花壇用の苗を育てようと、種まきを始めましてね。ことしの花壇コンクールでは、5地区とも入賞したんです。種をまいて苗を育てるって、子供を育てるのと似てますよね。花壇に植えた後もきれいに咲いてほしいって、今まで以上に手をかける。そんな花への愛情が、入賞へ結びついたんだと思います。
月1回の役員会は、土づくりや予防など花づくりについての勉強会が中心。20人ぐらい集まるので、おしゃべりも盛んですが話の中身は『上手に咲かせるコツは』なんて花のことばっかりです。
私の薦める花はパンジー。花の色が多く、花期が長い。春風にそよぐ様は風情がありますよね」
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( 写真説明 ) 一本一本丁寧に移植
( 写真説明 ) 近くの花壇へ苗運び
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( 写真説明 ) 花の会のシンボル 富士美花壇
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( 図表説明 ) 場所はここ(地図)
家庭にも花を
内田冬子さん(今泉)
「今泉地区は、坂が多く空き地が少ないんです。それで、日当たりの悪い場所やごみ置き場の隣りにも花壇をつくったりして…。
でも昨年の県花壇コンクールで、県知事賞をもらったんですよ。写真審査なので、花壇の写真と一緒に敬老会の会場を飾った花や、駅伝、体育祭に店を出した写真などもたくさん展示しました。そんな幅の広い活動が認められての受賞だったんです。地域の行事に顔を出すと、仲間もふえるし花壇もかわいがってもらえるし、一石二鳥ですよね。
これからは花壇だけでなく家庭にも花をと、種から育てた苗を花の好きな人に分けたいなって思っています」
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( 写真説明 ) 家の周りも花でいっぱい
( 写真説明 ) キンギョソウ、余ったら分けますよ
花咲かウーマンお薦めの チューリップとパンジーの混植
チューリップ、アネモネ、スイセンなど、秋植えの球根は遅くとも12月末までに植え、春に花を咲かせます。同時にパンジーなど背丈の低い草花を植えておくと、チューリップなどが咲くまでの間も花を楽しめます。また球根への水やりも忘れないで済むでしょう。
(土は庭土6に腐葉土4を混ぜ、化成肥料を適量入れる。)
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( 図表説明 ) ◎球根がかくれるていどに土をかぶせる
( 図表説明 ) ◎戸外に出して寒さにあてる
( 図表説明 ) ◎水やりは午前中
( 図表説明 ) ◎球根と球根の間隔は12センチ〜14センチ
ことしの花壇コンクール
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( 写真説明 ) 下中区花壇 リビングストンデージー、チューリップなど
( 写真説明 ) ふれあい花壇 赤・白・ピンクなどのハナスベリヒユ
( 写真説明 ) 中比奈ほのぼの花壇 テランセラ、トレニア、サルビアなど
花や緑化の問い合わせはみどりの課 内線2667