健康も美しさだと思う。たっぷり水を吸い込んだ花が美しいように、体の隅々まで健康な人は、いつだって美しい。健康は、一番の財産。化粧より、ブランドのスーツより、健康なライフサイクルに、私は、情熱を傾けたい。
健康づくり 広げたい。
県内の市町村に先駆け、富士市が健康づくり推進員制度を取り入れたのは、今から10年前。今回は10周年を記念して、健康づくり推進員さんにスポットを当ててみました。
推進員さんは、現在400人。地味な活動ですが、すっかり定着して、「推進員なくしては、富士市の保健予防活動はありえない」とまで言われるほどです。
今、さまざまな健康問題が山積しています。市内では、高齢化が急激な早さで進み、かつ介護を必要とするお年寄りがふえていること。成人病による死亡者が全体の6割を占めているのに、成人病健診の受診者がとても少ないこと。虫歯の患者が多いことなど。
家庭で家族の健康を支えるのは、お母さん。地域で健康づくりを広めるのは推進員の皆さん。健康づくりの輪を、みんなで広げましょう。
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( 写真説明 ) 豊かになれそな、お菓子づくり。
( 写真説明 ) 歩くのは、健康づくりの第一歩。
( 写真説明 ) みそおでんだって、減塩よ。
( 写真説明 ) 育ち方は十人十色。あせらずに。
★二人の健康づくり推進員さんに、実際の活動についてお話を伺いました。一人は、この制度の発足当時から活動している、駅北第1地区の矢部恭子さん。もう一人は、元吉原地区の中村鈴枝さんです。二人とも、学習意欲は満々。健康づくりに、情熱を傾けていらっしやいます。
駅北第1地区健康づくり推進員 矢部恭子さん
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−やっぱり、健康が一番大事。
元吉原地区健康づくり推進員 中村鈴枝さん
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−先細りするより、息の長い活動を。
矢部さん
「区長さんから、推進員制度ができるから、ボランティア精神でやってくれないかとお話がありましてね。市と地域の皆さんとのパイプ役になって、健康づくりを進めるのが役目だと。自分の勉強にもなると思って、簡単に引き受けちゃったんです。
1年間の養成講座が終ったとき、老人会でちょっとしゃべってくれないかと依頼され、ことわるわけにもいきませんからね。もう一度ノートを調べ直して、バランスのとれた食事やお年寄りの運動についてお話ししました。『足が痛いけれど、どんなものを食べたらいいのか』なんて質問があって、私、わからなかったものですから、保健婦さんに聞いてお答えしました。これがご縁で、『またやってください』と」
中村さん
「元吉原は、元気なお年寄りが多いんです。65歳以上のお年寄りが占める人口割合は、市内平均10%に対して元吉原は14%。ですから、ことしの健康テーマを皆さんと話し合って、『老いても健康、安心して暮らせる元吉原に』と決めました。ひとり暮らしのお年寄りに、健康相談やレクリエーションを盛り込んだ食事会を、民生委員さんと一緒に開いたり、若いお母さんたちの情報交換の場として、乳児対象のゆりかご学級を開いています。お母さんと赤ちゃんの20組くらいが、必ず来てくれます。
また、虫歯の予防は小さいときからと、幼稚園で虫歯予防教室を開きました。私たちは、ブラッシング指導のお手伝い。少しずつ、実績を積み上げていこうと思って」
矢部さん
「やっぱり、健康が一番大事ですよね。自分が学んだ正しい知識を、もっと広めたいと思います。成人病健診の受診率が、ちっとも上がらないのも悩みですが。
区長さんや老人会の会長さんとも連携でき、今まで知らなかった町内の人とも交流が始まりました。町で会ったお年寄りが、『こんにちわ』と声をかけてくれる。うれしいですよ」
中村さん
「私のところも、町内会長さんがとても協力的で助かっています。推進員の仕事も、頑張り過ぎて先細りするよりも、息の長い活動を続けたいと考えています。
私の健康法ですか? 週1回の、ママさんバレーかな。おしゃべりの方が多いけれど。それと減塩。みそ汁や煮物は、なるべく薄味にしています。やっぱり、自分の体は自分で守るって気持ち、大切ですよね」