第二東名自動車道は、これに接続するアクセス道路3本とあわせ、都市計画決定が9月中(予定)に行われ正式にルートが決まります。
昨年8月に5万分の1、そして11月には2,500分の1に詳細なルートが示された第二東名自動車道。14回の地元説明会、計画案の公告・縦覧、3回にわたる市都市計画審議会の審議、県都市計画審議会の審議を経て、建設大臣に認可申請が出されていました。
都市計画決定されると、国が工事を担当する日本道路公団へ施行命令を出しますが、今回はいよいよ具体的になってきた第二東名自動車道についてお知らせします。
都市計画決定されると
第二東名自動車道など都市計画決定されたルート内の土地は、次のような利用制限があります。
〈住宅などの建築〉
・2階建て以下で、地下室はつくれません。
・主要構造部が木造、鉄骨造、その他これに類する構造は、県知事の許可があれば認められます。しかし鉄筋コンクリート造はつくれません。
*都市計画決定後、早い時期に工事が始まる場合、新築が認められないこともあります。
〈土地の売買〉
・200平方メートル以上の土地を売買するときは、届け出が必要です。届け出のあった土地は、県や市が買い取りの協議をさせていただきます。
・県や市などの公的機関に土地を提供してくれる人は申し出てください。
移転対象となる見込みの建物数は
道路をつくるとき、避けて通れないのが土地等の買収。第二東名自動車道は延長14キロメートル、幅70から140メートルでルート内に232戸の移転対象見込み建物があります。またアクセス道路3路線の合計延長は約7キロメートルで、幅は25メートルです。このルート内にほ、112戸の建物があり、今後買収が進められることになります。
生活を支えている農地・店舗・工場、そして家族の生活基盤となる住宅。対象となる見込みの皆さんは、どうなることかと心配のことでしょうが、市も全力をあげて代替地の確保等に努めます。
また代替地を提供していただける人は、市へご連結ください。
賛成・反対意見や要望が
昨年の11月から行われた第二東名自動車道とアクセス道路の地元説明会。14会場に、1,929人の皆さんが参加しました。
説明の後、参加者から切実な意見がたくさん出されましたが、その一部を紹介します。
〈賛成意見〉
・労働時間の短縮や流通コストの削減に効果がある。またトラック輸送が活発化することにより、地域経済への波及効果もあるので、早期に実現してほしい。
〈反対意見〉
・車社会においてこの計画が必要なことは理解できるが、住民の犠牲の上に建設されることは許されることではない。
・地域分断、日照・騒音・大気汚染など生活環境の破壊、土地利用価値の低減など問題が多い。
〈要望など〉
・土盛りを風通しのよい高架にし、農作物の凍霜害を最少限に食いとめられるようにしてほしい。
・今住んでいる町内に近い場所に、移転先を確保してもらいたい。
・建物は、現状のものが新築できるよう補償してほしい。
市は、これらの意見を元に、県へ要望書(左記)を提出しました。
今後のスケジュールはこんな予定
第二東名自動車道の完成は、日本道路公団が建設省の施行命令を受けてから、おおむね10年後の予定です。
〈建設省は〉
1、国土開発幹線自動車道建設審議会で、工事着手の決定…平成3年度中
2、日本道路公団へ施行命令…平成4年度ごろ
〈日本道路公団は〉
1、施行命令を受けた後に、測量に関する説明会
2、中心杭を打つための測量
3、側道の幅、道路の交差方法など、地元の要望を聞きながら設計協議
4、買収する土地を測量
5、用地買収、補償など
6、工事着手
7、完成…平成13年ごろ
市の調査などにご協力を
市は今年度中に、第二東名自動車道のルート上にあると思われる住宅の所有者や利用者、また移転対象となった場合の考え方などを調査します。この結果は、代替用地調査などの参考資料となります。
今後ともご協力をお願いします。
県都市計画審議会に提出した市の要望(概要)
1.第二東名自動車道の道路施設等について
(1)側道は途中で切らないで、連続性のあるものにしてほしい。
(2)地域分断、茶畑などへの影響が大きいと思われる盛土区間を、高架にしてほしい。
(3)盛土区間の法面は、緑化などの環境整備や維持管理のしやすい構造にしてほしい。
(4)道路、河川、水路のつけかえについては、市や市民と十分協議してほしい。
など、6項目について要望しました。
2.第二東名自動車道の沿線環境について
(1)第一種住居専用地域については、排ガス、騒音、日照について万全の対策をお願いしたい。
(2)地形の関係で排ガスのよどむ地域については、特段の配慮をお願いしたい。
(3)工事中の騒音、振動などの環境対策に、十分配慮してほしい。
など8項目について要望しました。
3.補償及び代替地の確保について
補償や代替地の確保については、不安という意見が多いため対象者の立場を考え、特別な配慮をしてほしい。
このほか、インターチェンジ西側地域からの乗り入れ、土地利用の用途地域の見直し、アクセス道路の早期整備についても要望しました。
問い合わせ
第二東名対策室 内線2415
都市計画課 内線2412
- 図表あり -
( 図表説明 ) 第二東名自動車道・アクセス道路計画路線概要図
- 写真あり -
( 写真説明 ) この付近を第二東名自動車道が通ります
( 写真説明 ) 第二東名自動車道インターチェンジ完成予想図