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【広報ふじ平成3年】ふるさとの昔話

頭のくぼんだ道祖神
太田はるゑさん
- 写真あり -

 古い道の片隅に静かにたたずむ道祖神。市内に幾つもみられますが、中でも須津や浮島、元吉原地区には頭のくぼんだ道祖神が見られます。さて、頭のくぽんだわけは…。

しゃーはらさん

 「みっちゃん遊ぼ」「うん、さっちゃん何して遊ぶ?」みっちゃんとさっちゃんは大の仲良し。二人は道祖神の前を通ってお寺の広場に行きました。「そうだ、しゃーはらさんをつくろう」しゃーはらさんとは、新しい竹でつくる人形のことです 早速みっちゃんは竹を切って来ました。さっちゃんは竹をたたく石を探し、二人で道祖神のところに走って行きました。そして、みっちゃんは道祖神の頭に竹を乗せ、石でたたき始めます。隣では、さっちゃんが、“一つ石屋のいっちゃんが”なんて歌っています。しばらくすると、みっちゃんの竹はたたいたところが糸のようにばらばらになりました。「はい、交代。今度はさっちゃんの番」
 こうして二人は竹の上半分を髪の毛にした人形づくりを始めました。顔をかき、髪に花をさして、家で紙や布の着物を作ると完成です。その日は、みっちゃんもさっちゃんも大変上手にできました。
 また、男の子は、よもぎの葉を取ってきては、やはり道祖神の頭に乗せ、たたきました。すると、緑の汁が出てくるので、それでいたずらがきをするのです。こうして、道祖神の頭はだんだんくぼんでいきました。これは、みんなのおじいちゃんやおばあちゃんが、子供のころのお話です。今は、こんな遊びはなくなってしまいました。

 塞(さい)の神とも呼ぶ

 近くの道祖神を毎日お参りしているという船津の太田はるゑさんは「ここの道祖神は塞の神と呼ばれています。家族が健康に暮らせますようにとお願いしているよ」と話してくれました
- 写真あり -
( 写真説明 ) 頭のくぼんだ道祖神(中里)
添付ファイル
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