秋が深まってくると、何となく音楽を楽しんでみたくなりませんか。
「楽器を演奏できることは、ひとつの財産である」の言葉もあります。今回は、楽器の女王とも呼ばれる、オルガンのお話です。
オルガン
伝法の佐野玉江さんのお宅から、立派なオルガンを、市立博物館に寄贈していただきました。昭和29年ころ、上和田町にお住いだった音楽の岡田香積先生が、娘さん用にとあっせんしてくださったそうです。
「当時のお金で、4万円だったと記憶してますけれど――。古いのを直しての中古品だったんですよ。私の家で買わなければ、教会で欲しいと言っていたそうです」
このオルガンには、鍵盤の上に10個のストップ装置が取りつけてあります。ストップ装置は、引っ張り出すと作動し、押し込むと鳴らなくなる“ノブ”型で、音色や音質を選ぶことができます。
「私は、オルガンを弾けないんですけれど、いつだったか片手で童謡を弾いてましたら、外を通りかかった人がとてもいい音色だから一度弾かせてほしい。と、言って来たこともあります」
寄贈していただく少し前から、オルガンの音が出なくなってしまいました。博物館では、何とか音を再現しようと、今修理を始めています。直れば、クリスマスコンサート用に貸し出しできるかもしれません。
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( 写真説明 ) いい音色でしたと、佐野玉江さん