日は昇り、日は沈む。
人はだれでも、いつかは土に帰りますが、都市化が進むにつれ、墓地の確保は難しくなりつつあります。こうした中で、市民の皆さんから墓地の建設を求める声が、市に寄せられています。そこで、市は本年4月、墓地建設に関する市民意識調査を行いました。今回は、その結果をお知らせします。
調査は、住民基本台帳から無作為抽出した30歳から70歳までの世帯主男女2,000人にお願いし、回収率は56.8%でした。
Q墓地を取得する必要がありますか
必要があると答えた人は、485人で、回答者全体の約二分の一弱となっています。
必要があると答えた人のうち、30〜50歳代の人が概ね81%を占めました。逆に必要がないと答えた人は、60代・70代で高く、これは、既に墓地を取得しているためと思われます。
- 図表あり -
Q墓地を取得する必要がある理由は
「今、お骨はないが先行き不安なため、取得しておきたい」と答えた人が348人で、必要がある人の72%を占めました。
以下、「肉親のお骨があるので取得したい」が46人、「市外から墓地を移転するため取得したい」が19人でした。
- 図表あり -
Q墓地をいつごろ取得する予定ですか
「今すぐ」「2年以内」「5年以内」「近い将来」に取得したいという人は、全体で273人で、24%を占めました。これは「墓地を必要とする」人の56%が近い将来のうちに取得を望んでいることになります。
- 図表あり -
- 写真あり -
( 写真説明 ) 富士宮市の朝霧霊園
Q取得する場合どの地域を望みますか
「富士市がよい」とする人が、412人で、必要とする人の約85%を占め、圧倒的でした。
- 図表あり -
Q取得したいと思う墓地の形態は
「公営墓地」が208人で、約43%、「寺院墓地」が184人で、約38%でした。「公営墓地」を望む人が若干上回っています。「民営の霊園墓地」を望む人は、26人でした。
- 図表あり -
Q墓地はどのような環境に
「丘陵地の緑に囲まれた所」を望む人が277人で、半数以上を占めました。イメージとしては、背景に富士山を仰ぐ丘陵地になるのでしょうか。「寺院の周辺」とする人も183人におり、約38%を占めました。
Q墓地購入費用はどれくらいまで
「50万円まで」が、132人で一番多く、27%を占めました。
全体的には、「20万円まで」「30万円まで」「50万円まで」で、三分の二を占めました。
- 図表あり -
公園風の墓地ができないかな
高田経嗣(つねじ)さん(百合ヶ丘・61歳)
- 写真あり -
私は23年前に秋田から引っ越してきました。自宅の近くに墓地を求めたいと思っています。お墓はだれでも必要なもの。今はある人でも、子孫の時代には必要になるかもしれません。公営の墓地をつくっていただけたら、とてもありがたいです。そして、墓地というと暗いイメージがありますが、明るく四季の花が咲く公園のようなところにしたらどうでしょうか。
まとめ 近い将来の完成を目指す
市内の墓地の現状は、寺院墓地が83寺院・約1万9,000基、地元の人たちで管理する市有墓地が46か所・約2,000基、計2万2,000基の墓地があります。
これは、各世帯に対する所有基数として、3戸に1基の割合になります。
また、寺院墓地の余地面積は、約1万4,700平方メートルあり、これを1基あたり5平方メートル程度とすると、約3,000基分の余裕があることになります。
しかし、都市化が進むにつれ、市内の寺院墓地の拡張は難しくなってきています。さらに、市民の皆さんから「市営の墓地を」という要望も強くなってきています。
こうしたことから、市は市営墓地の建設について庁内に建設検討委員会を設置し、近い将来の完成を目標に作業を進めていきます。
なお、建設場所や墓地の規模、永代使用の条件、価格などについては、今回の調査を参考にさせていただきます。
調査に御協力くださった皆さんありがとうございました。
○問い合わせ先
環境衛生課 内線2431へ