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【広報ふじ平成2年】ふるさとの昔話

かっけを治す八木久成(やぎひさなり)

 柚木の蓮盛寺(れんじょうじ)には備中(びっちゅう)(岡山県)の武士のお墓があります。今回は、この武士に関するお話を、前回に引き続き柚木の福島清二さん(63歳)に伺いました。

福島さん
- 写真あり -
( 写真説明 ) 八木久成の墓
( 写真説明 ) 福島さん

柚木で倒れた武士

 江戸時代の終わりごろ、嘉永(かえい)3年のことです。
 備中松山藩の八木久成という武士が、江戸から国元へ帰る途中、柚木まで来ると病に伏せてしまいました。やむなく、柚木の吉沢さんという篤農家に身を寄させてもらい、病気を治すことにしました。
 しかし、「国元へ早く帰りたい」という気持ちとは逆に、病は重くなるばかりで、とうとう息を引き取ってしまいました。
 人々は近くの蓮盛寺にお墓を建て、ねんごろに葬りました。


おちょこにお茶を

 ところが、時が過ぎると、お墓は無縁仏として忘れ去られてしまいました。
 ある日のこと、柚木の福島きんさんという信心深いおばあさんが夢を見ました。夢には武士があらわれ、「私は八木久成です。ここで、かつて皆さんのお世話になりましたが、このごろは祭ってくれる人がいません。かっけに困っている人なら治しますので、どうぞ祭ってください。そして治ったらおちょこにお茶を入れて置いてください」と言いました。
 おばあさんは、早速お墓を掃除し、お茶を上げました。そして周りの人にこの話を伝えました。


人知れず祭られる

 福島きんさんは、福島清二さんのおばあさんです。今では、おちょこを上げる人は少なくなりましたが、人知れずおさい銭や花を上げる人がおり、人々の信仰を集めています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 地図
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