私、カルガモのカル子です。富士川河口鳥獣保護区に住んでいます。
ここには、たくさんの仲間が住んでいるけど、「最近周りが騒がしくなって住みにくくなったなあ」という仲間がふえてきました。
そこで、富士川河口のことを市民の皆さんに知ってもらい、なんとか住みよい環境を取り戻したくて、私が代表して手紙を書きました。
800年も暮らしてきました
おじいちゃんから聞いた話ですが、800年ぐらい前に、ここで源氏と平氏の「富士川の合戦」があったそうです。そのとき平氏は、私たち水鳥の飛び立つ音にびっくりして逃げ出したのですが、そんな昔から私たちの祖先がたくさん住んでいたのです。
ここはえさがあるし、広いので大勢の仲間が休めます。お父さんとお母さんが結婚して、私が生まれたのもこの富士川河口なんです。
捕まる心配はありません
私の住んでいる富士川河口は、私たちを鉄砲やわなから守り、家族をふやすため、昭和54年に鳥獣保護地区になりました。区域は、国一富士川橋から下流の堤防の内側全部です。
狩猟の始まる11月15日には浮島ヶ原の友達もやってきます。
みんな集まる富士川河口
日本には、私たち野鳥の仲間が500種ぐらいいますが、富士川河口には、166種の皆さんが来たって聞いてます。
ここは日本列島のほぼ真ん中にあるから、北へ南へと旅をするシギさんやチドリさんが春と秋に寄っていきます。冬には、たくさんのカモさんやカモメさんがやって来て、春まで私たちと暮らします。だから冬が一番にぎやかです。
ツクシガモさんとか、珍しいお客さんが来たときは、遠い国の話を聞くことができます。
心臓がどきどきしちゃいます
私たち水鳥は、一番河口の湖のような所や中洲で、休んだりえさを食べていることが多いんですが。時々ウインドサーフィンやジェットスキーが入って来て驚かされます。みんなびっくりして一斉に飛び立ちますが、心臓がどきどきして寿命が縮んでしまいます。
草原に住んでいるキジさんたちは、モトクロスのオートバイが走り回って怖いって言ってました。
それから、ごみの不法投棄、ラジコン飛行機、グライダーとか、私たちもストレスがたまってしまいます。
遊びに来て仲よしになろう
私たち、はずかしがりやだけど、仲よしになってほしいんです。仲よくなれば、きっと私たちの気待ちをわかってもらえると思います。
冬は寒いから厚着をして、10倍ぐらいの双眼鏡でのぞいてください。名前も調べてもらいたいので、図鑑があると便利です。
よく目につく仲間を、下の写真で紹介します。
ぜひ遊びに来てください。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 富士川河口鳥獣保護区
- 写真あり -
( 写真説明 ) 鳥さんたちと仲よしになりたいな
カル子の仲間たち
- 写真あり -
( 写真説明 ) カルガモ
( 写真説明 ) マガモ
( 写真説明 ) ヒドリガモ
( 写真説明 ) ハシビロガモ
( 写真説明 ) カワアイサ
( 写真説明 ) オナガガモ
( 写真説明 ) ユリカモメ
( 写真説明 ) コサギ
鳥好きおじさん
日曜日はほとんど、富士川河口などへ野鳥を見に行きます。
いつも見える鳥がいると安心するし、珍しい鳥を見つけるとうれしいし、富士川では、ワシタカの仲間のミサゴが、50センチメートルぐらいの魚をつかまえるのを見たこともあります。富士川にも大井川にあるような、野鳥を見る施設がほしいですね。
- 写真あり -
問い合わせ みどりの課 内線2417