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【広報ふじ平成2年】ふるさとの昔話

初午(はつうま)
 2月の初めての午(うま)の日を初午と言い、お稲荷さんの縁日です。ことしは2月10日に当たり、幾つかの稲荷神社でお祭りが行われます。
 今回は広見東本町の草間勝さん(72歳)にお稲荷さんのことを伺いました。

草間勝さん
- 写真あり -

 お稲荷さんは、招福・除災・財福の神として知られていますが、昔は開墾地の守り神として盛んに祭られていました。

苦難続きの開墾

 産業といえは農業くらいしかなかった昔々のことです。
 私たちの先祖は穀類や野菜の生産を高めるために農地の開墾に精を出していました。
 富士市は今でこそ豊かな土地ですが、昔は必ずしもそうではありませんでした。
 市の北部は水がなく、畑につくられるものは限られていました東部は、浮島沼が一面に広がってはいましたが、田んぼは逆潮の被害などに幾度となく遭い、満足に収穫でさませんでした。そして南部は高波、西部は富士川の洪水に見舞われ、開墾作業は自然との闘いでもありました。
 ましてや、昔は、今のようにブルトーザーやトラックはありません。人間が牛馬などを使って少しずつ切り開くしかなかったのです。
 ですから開墾地を守り、豊作を祈る稲荷さんが広まったのは、当然のことかもしれません。


農業の始まりの日

 また、昔の人々の生活には干支(えと)が深くかかわっていましたので、農事暦は干支で決められることが通例でした。2月の初午は、本格的な春の農業の始まりの日と言うことができます。
 現在の初午は、「正一位稲荷大明神」と書かれたのぼりが立てられたりはしますか、祭りそのものは、にぎやかな催しはあまり行われていません。お稲荷さんと言えば商売繁盛のイメージが強くなってきたのは、時代の流れでしょうか。
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