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【広報ふじ平成元年】火災・救急まかせとけ!

でもお呼びは少ないほうが

 「ピン・ピン・ピン・ピン、ただ今火災が〇〇町××付近に発生しました……」 これは、広報無線による火災発生のお知らせの出だしです。財産ばかりでなく、時には人命をも奪ってしまう火災。皆さんはこの放送を、どのような気持ちでお聞きでしょうか。
 また救急車も、急病人やけが人を乗せて、毎日走り回っています。
 今号は、生命財産を守るため、昼夜活動する消防についてお知らせします。


冬に多い火災

 昨年の火災発生件数は、137件。季節では火を使う冬が55件と最も多く、次いで春、秋、夏の順でした。また曜日では土曜日・日曜日に多く発生しています。
 火災は建物、山林など発生場所によって種別されますが、建物火災が66件と最も多く、内、一般住宅が29件、損害額は1億2,100万円でした。家も思い出も、さらにはとうとい生命さえも一瞬のうちに失ってしまいます。


てんぷら火災に御注意

 一般住宅火災の3分の1、9件がてんぷら火災でした。また、飲食店等でも3件発生しています。
 発生の原因は、電話、来客、家事などの用事で、こんろに火をつけたままてんぷらなべから離れたためでした。
 油は360度C前後で発火しますが、発火するまでの時間は油の量、ガスのカロリーなどで差があり、量が少ないほど、またカロリーが高いほど早く発火します。その間、多量の煙とにおいが出ます。
 てんぷら油が発火したときは、ぴったり閉まるふたで空気を遮断し、ぬれたタオルなどで上から覆い温度を下げるなどの方法で消火します。また最近神戸市で、マヨネーズによる消火実験が行われ、市消防署でもその効果を確認しました。
 消防署では婦人会等のグループから要望があれば、てんぷら火災を防ぐ実技指導を行います。消火するより出さないことが大切です。


○マヨネーズによるてんぷら火災の消火実験中 
○180℃… てんぷらを揚げる適温
〇200℃… 白い煙が出始める
〇250〜300℃… 白い煙がもくもく出てにおいが強い
〇360℃… 油に火がつく

- 写真あり -
( 写真説明 ) マヨネーズ(500グラム)を静かに入れる
( 写真説明 ) 火の勢いが弱まる
( 写真説明 ) 火が消える(約40秒後)
( 写真説明 ) ぬらしたシーツによる消化


主な消防機材

消防署(2署・6分署)
○消防ポンプ車 11台
○はしご車 2台
○科学消防車 3台
○救助工作車 2台
○水槽車 1台
○救急車 4台

消防団(26個分団)
○消防ポンプ車 29台
○小型動力ポンプ 58台


119番あわてずに

 火災、救急の119番は、すべて消防本部警防課の通信指令室につながります。慌てないで火事、救急の別と町名、番地、目標物、また救急の場介は負傷者の数なども知らせてください。
 119番は1年間に1万5,000通話以上ありますが、そのうち2,000通話は「間違い」と「いたずら」です。簡単に逆探知できるので、間違った場合は「間違い」と言ってください。
 一刻を争う緊急時、素早い対応が求められますが、来年4月には火災、救急現場の地図を瞬時にテレビ画面に表示できる「地図検索システム」を整備します。目標物がない場合は119番を受けてから出勤指令を出すまでの時間を、20〜30秒短縮することができます。


消防隊・消防団の出動

 通信指令室に入った火災通報は、場所を確認後直ちに一斉指令装置で消防署、分署、消防団に伝えられ、同時に広報無線で放送されます。
 第一出動は、最寄りの署から消防車3台と救急車、救助工作車、消防団の消防車各1台が駆けつけます。また第二出動になると、署から5台、消防団から6台の消防車が出動します。
 炎上中の建物に人が残されている場合は、救助隊が活躍します。仏祥庵の火災でも多くの人命を救いました。
 「現場に急ぐ消防車、これを追い抜くやじ車」、最近はそんな光景も見られます。火災現場の近くや狭い道への駐車などは、消火作業の妨げになるのでやめてください。


救急隊の出動

 昨年救急車は1日平均約10回、年間では3,800回余り出勤しました。急病が最も多く1,630回、次いで車社会を反映する交通事故が1,040回でした。
 車内では熟練した隊員が必要に応じ、酸素吸入や人工呼吸をしながら病院に運びますが、救急車が到着する前の応急手当も大切です。


あなたのまちの消防団

 消防団は現在26個分団、855人で組織されています。団員は非常勤の特別職地方公務員で、消防団長が市長の承認を得て、市内に居住する18歳以上の人を対象に任命します。
 団員の職業は、自営とサラリーマンがほほ半分。昼夜を問わず発生する火災に備えています。
 消防車の更新、詰所の新築などにより全国的にも誇れる装備の消防団ですが、最近若い団員が少ないという悩みもあります。
 「市民の生命財産を守る消防団」にあなたも入ってみませんか。

●問い合わせ
 ◎当直病院 電話番号 51-9999
 ◎火事  電話番号 52-1180
 ◎その他は消防本部管理課へ 
 ●平日の昼間 電話番号 51-0123 内線3334
 ●休日及び夜間 電話番号 51-0119

消防団第三分団班長 加藤良孝さん(吉原)
- 写真あり -

 第三分団は団員51人。日吉町と吉原上中町に詰所があります。受け持ち区域は伝法、国久保、日吉町、瓜島で、区域外も含めて年に10回ぐらいは出勤します。延焼を食いとめたときはほっとしますが、焼け出された人を見るたびに胸が痛みます。
 これからも「まちの消防団」としての誇りを持って頑張ります。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 高層ビル火災に備えます
( 写真説明 ) 常に訓練怠りなく(救助隊)
( 写真説明 ) 新車が入ってやる気十分
( 写真説明 ) 消防団の訓練大会
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
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