【広報ふじ平成元年】第17回 世論調査結果 都市の景観 私たちは緑と水を求めています
昨年11月に実施した「第17回世論調査」の結果がまとまりましたので、その概要をお知らせします。今回のテーマは「都市の景観について」です。
今、美しく潤いのある文化的なまちづくりが求められています。すぐれた都市の景観はまちの個性を生み、住む人々が誇りと愛着をもって暮らすことができます。そこで市民の皆さんが景観についてどのような考えをお持ちか調査を行いました。
調査は、住民基本台帳から無作為抽出した3,000人の市民の皆さんにお願いしました。
*「回答者の声」は、調査回答を寄せていただいた際の皆さんからのご意見です。
●回答結果●
◇調査対象者 3,000人
◇回答者 1,558人
◇回収率 51.9%
*結果は百分率で表示しました。表示した百分率は小数点以下2位を四捨五入してありますので、合計が100にならないことがあります
質問と回答
都市のイメージは緑と水辺 Q−1
問1では市民が「都市の美しさ」に対して、どのようなイメージを持っているか尋ねてみました。最も多い回答は「街路樹や歩道の美しい通り」で22.1%、続いて「木や花園、噴水のある公園」18.1%、「湧水、池、川などの水辺」9.4%の順になっています。
この上位3位までで全体の約半数を占めています。このことから、「都市の美」として市民が共通して思い浮かべる情景は身近に感じることのできる「緑と水辺」であるといえそうです。
Q−1
「都市の美しさ」と言われたとき、あなたは何を思い浮かべますか。富士市に限りません。
- 図表あり -
回答者の声
・人は歴史的に水(河川)のある場所から繁栄していった事実がある。都市の水辺の整備を!!
・新幹線の乗客が、雄大な富士山のふもとに広がる緑豊かな富士市を見て、思わず途中下車してしまうような親しみがある景観にしたいですね。
感じています 私たちのまち Q−2
Q−2
あなたは、富士のまちに「自分のまち」として愛着を感じていますか。
- 図表あり -
問2で、富士のまちに対する愛着度を尋ねたところ、「感じている」が全体の71.1%でした。「感じていない」は全体では五・五%に過ぎませんでしたが、20代では7.9%、30代で10.4%と平均を上回り、特に居住年数3年末満の人の場合は、「感じていない」(33.3%)が「感じている」(20.8%)を上回っています。
このことから、若者や転入者などが抵抗なく集えるような都市景観づくりが必要と思われます。
回答者の声
・私たち一家は8年前に富土市に転入しました。富士山を間近に見て暮らす幸せを大切にしています。
・富士山があることで最高。裾野が広がり、緑の山々が続く景観を生かしてほしいと思います。
日当たり良好・南風 Q−2 補助質問
富士のまちに愛着を感じている人たちにその理由を尋ねてみると、第1位が「気候が温暖である」(28.5%)で第2位が「自然に恵まれている」(22.5%)でした。
このことから、地形や気候などの自然条件が備わっていることが最大の理由であると言えます。また「交通の便がよい」「10.6%)については、他市、他県出身者や富士駅北、富士駅南、伝法地区が高く、一方「都市の景観がすぐれている」は2.3%にとどまりました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 自然に恵まれ気候が温暖な私たちのまち
Q−2 補助質問
質問2で「感じている」と答えた人は、どのような理由からですか。
- 図表あり -
回答者の声
・富士市は自然環境に恵まれ、交通の便利な都市である。これらの条件を生かした学園都市を建設すればすばらしいと思う。
・市民憲章に「富士山のように…」とあるが、市内どこにいても富士山が見え、それにふさわしいまちなみがあれば最高。
美しくなってきたまちなみ Q−3 Q−4
富士市は美しいまちですか…結果は「美しい」「まあ美しい」の計が41.9%、「美しくない」「あまり美しくない」の計が32.4%で、全体として美しい都市のイメージはもう一つ感じられませんでした。(質問3)
そこで質問4で、最近4・5年の景観を尋ねたところ「非常に美しくなった」「いくらか美しくなった」の計が62.2%、「悪くなった」「いくらか悪くなった」の計が3.8%となり、都市の景観がよくなってきていることがはっきりと読み取れます。
Q−3
あなたは、富士市が美しい都市(まち)だと思いますか。
Q−4
それでは、4・5年前と比べたらどうでしょうか。
- 図表あり -
自然とまちなみのハーモニーが大切 Q−4補助質問1・2
質問四で「美しくなった」と答えた62.2%の人にその理由を尋ねたところ、「道路や橋が整備されたから」34.8%、「海や川の水がきれいになったから」「公園や公共施設が整備されたから」の順となり、全体では道路、橋を含めた公共施設の整備が過半数を占めています。一方、「悪くなった」と答えた3.8%の人は、「自然が少なくなった」24.8%、「ごみが多くなった」「緑が少なくなった」の順であげており、自然とまちなみの調和した景観づくりが必要だと言えます。
補助質問1
質問4で「非常に美しくなった」、「いくらか美しくなった」と答えた人はどのような理由からですか。
- 図表あり -
回答者の声
・駅前や商店街は、住んでいる人にも市外から来た人にも富士市の顔となるので美しく整備してほしい。
・工場の煙突から出る煙で、遠方より見ると町全体がかすんで見える日が多いが、これも都市の景観を考える上で一つのポイントになるのでは。
補助質問2
質問4で「悪くなった」、「いくらか悪くなった」と答えた人は、どのような理由からですか。
- 図表あり -
私たちの自慢→新幹線新富士駅前・青葉通り・高台からの夜景 Q−5
あなたの好ましいと思う場所は…。回答で最も多かったのは「新幹線新富士駅前」で13.8%、続いて「青葉通り」「岩本山公園」「高台からの夜景」の順となっています。
これを地区別でみると、「新幹線新富士駅前」と「青葉通り」は各地区で平均的に高い回答率を得ており、富士市の新しい景観拠点として市民の中に定着しつつあると言えそうです。一方、他の景観場所については、例えば、「須津川渓谷」−須津地区(21.6%)「広見公園」−広見地区(19.8%)のように、自分の居住地区への愛着度がはっきりと出る結果になりました。
Q−5
まちの景観で好ましいと思うところをあげてください。
- 図表あり -
回答者の声
・普に比べると、青葉通りと富士インターチェンジ−新富士駅間はとてもすばらしくなったと思います。でも、富士市では車がないとほとんど生活できません。
・私の友だち(福島・栃木)が訪ねて来た時、富士市の夜景を見て感激していました。
まちの見出しなみには敏感です Q−6
まちの美しさを損ねているものとしては、「汚れた溝や河川」12.5%、「捨てられた空き缶やごみ」「ごみごみした商店街や住宅」の順であげており、このことから、市民は身近な生活圏の中での景観のあり方に対して、非常に敏感であり、かつ強い関心を示していることがうかがわれます。
Q−6
まちの美しさを損ねていると思うものは
- 図表あり -
こんなまちなみにしたいね Q−7
まちを美しく潤いのあるものとするには、「街路樹など公共施設の緑をふやす」15.4%、「河川など親しみある水辺を整備する」14.2%の順となっており、やはり「緑と水」を基本にした景観づくりを示唆しています。
「電線を地中化する」については、吉原商店街の地中化実施に影響されたせいか、富士駅北地区(13.9%)今泉地区(12.7%)で関心度が高くなっています。
Q−7
町を美しく、潤いのある物とするためには何が必要だと思いますか。
- 図表あり -
回答者の声
・駅前などの自転車の放置は大きな問題である。盗難も多いと聞く。市条例で規制はできないのか。
・市の花がバラですから、まちの一角にバラ園を設けてはどうでしょうか。
私たちは知っています まちの景観ポイント Q−8
好ましい景観をつくり守っていく必要がある場所をあげてもらいました。これを質問五と比較すると、「新幹線新富士駅前」を除き、「景観が好ましいところ」としては回答率の低かった「田子の浦港」や 「吉原本町商店街」、「海岸線」などが軒並み高い回答を得ています。特に「田子の浦港」については歴史的背景もあることからか、各地区で平均した回答率を得ており、今後、富士市の景観を考える上で重要な拠点の一つになると思われます。
Q−8
好ましい景観をつくり守っていく必要があるところは
- 図表あり -
回答者の声
・もっと港や海岸を市民から愛される場所に、例えばマリンポートの設置や横浜の山下公園のようにしてほしい。
・私たち若者は、しゃれた商店街の出現を望んでいます。
市民と企業と行政が一つになって景観づくり Q−9 Q−10
Q−9
まちの景観をよくするには、どのように進めたらよいと思いますか。
- 図表あり -
まちの景観をよくする方法としては、「市民、企業、行政が協力して進める」 が80.6%を占め、「行政(市役所)などが中心となって進める」は14%、「市民と企業が中心となって進める」は2.1%であることから、官民一体となった都市景観づくりが望ましいとの認識で、ほぼ市民が一致していると考えられます。
Q−10
まちの景観をよくするため、例えばあなたの地区が協力を求められたら、あなたはどうしますか。
- 図表あり -
質問10は、回答者自身が景観づくりに協力を求められたらどうするかとの質問でしたが、「ある程度協力する」が60%。また、「積極的に協力する」が23%もあり、「協力する」が合計で83%となり、富士市を美しく潤いのある都市にしようという市民の熱意や意識の高さを示す結果となりました。
回答をお寄せいただき御協力ありがとうございました。
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp