市民文芸第25号小説の部で市民文芸賞を受賞
和田濱雄(わだはまお)さん (今泉9・66歳)
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時は移り、日本が戦争をしていた時代があったとは信じがたくなってきた平和な現代。和田さんは「かわいい孫たちには、自分の様な思いをさせたくない」と、時間をつくっては戦争の悲惨さをつづり始めました。
そして、3部作ともいえる「出陣の記」て一昨年は奨励賞、昨年は「初陣の記」で努力賞を受賞し、ことしは「帰国の記」で見事市民文芸賞に輝きました。
作品では、白分の戦争体験と戦死した兄や友人の思い出などを表現しました。「戦争は醜悪のるつぼで、狂気の世界」と語る言葉には重みがあります。
もともとは、製紙の排水処理技術者だったせいか、データを蓄積し、時間をかけてこつこつ書くタイプ。また、書き出すと熱中し、夜中に寝言で戦争体験をどなり、奥さんのかおりさんか飛び起きたという逸話も。スピードを競う時代に、みずからを「重戦車」と言う個性派です。