富士市 FUJI CITY Official Site

　1月13日、富士市と中国浙江省嘉興市は富士文化センターで、友好都市提携の調印を行い友好交流が正式にスタートしました。
　交流のきっかけは、富士市と嘉興市が日中両国の紙の都であったため。昭和59年9月に、浙江省中日対外友好協会の代表団が県を訪れた際に話題となってからです。以後、長江の流れのように、ゆったりとおおらかな交流を続け、この日の調印となりました。
　今回は、調印の内容や友好訪問団の交流の様子をお知らせします。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 調印をすませ、握手を交わす両市長


両市の発展を促進
　1月13日、富士文化センター大ホールに集まった約1,000人の市民の皆さんが見守る中で、渡辺彦太郎市長と周洪昌（しゅうこうしょう）嘉興市長は、日本語と中国語で作成された友好都市提携の協定書に毛筆でサインをし、かたい握手を交わしました。
　協定書は、「平和友好」「平等互恵」「相互信頼」「長期安定」の四原則にのっとって、子々孫々まで友好的につき合うことや、両市間の産業・教育・文化・体育と人的往来などによって、両市の繁栄と発展を促進することを内容としています。


各種の交流を望む
　嘉興市友好訪問団は、1月9日に来日し、中国大使館を表敬訪問したあと、10日から16日まで富士市に滞在しました。
　10日は、歓迎式などの後、市並びに市議会幹部との友好会議が市役所で行われました。
　ここでは、友好提携に先立って具体的な交流分野について意見交換が行われ、次の希望が双方から出されました。
　工業関係では、富士市で嘉興市産業展（見本市）の開催や嘉興市から産業、工業、製紙技術者視察団の派遣、富士市から技術者の派遣など。
　農業関係では、優良品種の交流など。
　教育・文化・スポーツ関係では、研修や兢技、講演など。
　人的往来関係では、富士市の各界、実業界の嘉興市訪問や青少年の相互訪問交流など。
　以上の交流を具体化するため、毎年定期的に両市幹部による交流会議を開き、交流計画等を協議することにしました。


人的交流を中心に
　なお、当面の交流としては次の事項を確認しました。
●富士市・嘉興市両市は、研修生・実習生の相互派遣など人的交流を促進する。
　また、技術専門家や学者を派遣し、コンサルタント・講演・企業診断やそのほかの短期的交流を行う。
●両市中小企業間の交流を中心に経済技術交流を推進する。進んだ科学研究成果の交流や優良品種の交換を初め、企業の管理向上や技術革新を進め、企業間の経済技術の合併、合作及び補助貿易などの経済協力を促進する。
●双方の書画の展覧・体育・文芸・商品の展覧会開催などの活動を条件の整ったときに相互で行い、文化、科学、貿易住来を発展させる。
●青少年交流は、21世紀に向けて大きな責任を担う壮代であるので重点的に進める。


友好の大きな花を
　こうして、富士市と嘉興市の友好交流は正式に始まりました。
　友好提携までの約5年にわたる交流で、互いに土をよく耕し、今回、友好という名の種がまかれたといえます。
　これからは、両市の皆さんの相互理解が、水となり肥料となって友好という大きな花や実をつけることになるでしょう。
日本国静岡県富士市・中華人民共和国浙江省嘉興市　友好都市提携締結

1.日本国静岡県富士市と中華人民共和国浙江省嘉興市は、日中両国政府共同声明と日中平和友好条約の原則にのっとり友好都市提携を締結する。
2.双方は、「平和友好」「平和互恵」「相互信頼」「長期安定」の四原則にのっとり両市間の友好交流を増進し、日中両国人民が子々孫々まで友好的につきあっていくよう努力します。
3.双方は、友好都市提携の締結を新たな起点とし、両市間の工業、農業、科学技術、教育、文化、体育、医学と人的往来の分野において広範な交流と協力を展開し両市の繁栄と発展を促進します。
4.本協定書は、日本語と中国語で作成し、どちらも同等の効力を持ち、調印の日から発効する。　
1989年1月13日
日本国静岡県　富士市長　渡辺彦太郎
中華人民共和国浙江省　嘉興市長　周　洪昌　　

高田真理子さん　（今泉1・学生・20歳）
- 写真あり -

　嘉興市のことは、つい最近知りました。私は短大で食物のことを勉強しているので、中国というと、すぐ中華料理が思い浮かびます。将来、料理のことで交流できるチャンスが生まれないかしらと思います。
　また、青少年の交流は大切です。手始めにスポーツなどの交流を始めたらと思います。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 友好旗を交換
( 写真説明 ) 渡辺市長と前田議員を表敬訪問
( 写真説明 ) 富士市・嘉興市友好会議

　嘉興市友好訪問団の一行は、団長の周洪昌市長を初め総勢8人。10日から16日までの滞在中、積極的に友好活動を行いました。
　訪問団一行の友好交流意欲は積極的で、公共施設の訪問のみならす、市内のスーパーにも出かけるなど、幅広く交流しました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 元吉原中の英語の授業を視察
( 写真説明 ) 「3回回して...　」と渡辺市長が臨時に先生役
( 写真説明 ) ユニーの時計売り場では豊富な商品にびっくり
( 写真説明 ) 中国料理教室には、やはり親しみが
( 写真説明 ) 生け花も体験

たばこの違い
　友好訪問団の一行は、いずれも劣らぬヘビースモーカー。それもそのはず、中国ではたばこを勧めるのは、もてなしの一つとなっているぐらいですから。
　さて、健康づくりのやかた保健婦人センターを訪れたときのこと。ふだんは禁煙のセンターですが、この日ばかりはお客様の立場を尊重して禁煙マークを降ろしました。それゆえ、一行は見るからにおいしそうに煙をくゆらせました。ところが、一服した後、ある婦人がこんな質問をしました。
　「皆様方はよくたばこを吸われますが、中国では女性もよく吸いますか？」　これには一同マイッタという顔で顔を見合わせ「女性はあまり吸いません」と答えました。たばこ一つとっても生活の違いのでた場面でした。



友好交流の足跡
- 写真あり -
( 写真説明 ) 11日　保健婦人センター視察
( 写真説明 ) 12日　斎藤県知事を表敬訪問
( 写真説明 ) 12日　地元経済界代表と友好会議
( 写真説明 ) 13日　ジャンボエンチョー視察
( 写真説明 ) 14日　公共施設見学
( 写真説明 ) 15日　成人式に来賓として参加
( 写真説明 ) 同日　友好提携記念植樹
( 写真説明 ) 同日　市民ふれあい交流