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【広報ふじ平成元年】健康コーナー

閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)

 血液内に胆汁の主成分であるビリルビンが増加し、皮膚が黄染した状態を黄疸といいます。発症の原因の中で、肝臓でつくられる胆汁の通路(肝臓から総胆管を経て十二脂腸に至る間)が圧迫されたり詰まったりして起こるものを閉塞性黄疸と呼び、肝炎等による内科的黄疸とは区別されています。この様な状態を起こす病気には、胆石が総胆管の出口に詰まる総疸管結石、胆管の炎症や慢性膵炎などによる胆管狭窄等の良性病変と胆のうがん、胆管がん、膵頭部がん等の悪性腫瘍があります。
 閉塞性黄疸の診断には、腹部超音波検査や腹部CT(コンピューター断層撮影)検査が主に用いられています。
 閉塞性黄疸は放置すると進行し、やがて肝障害、出血傾向、腎障害、消化管出血等の重篤(じゅうとく)な合併症を引き起こします。それゆえ、この病態の治療は、できるだけ早く外科的手技によって閉塞状態を解除することが必要で、外科的黄疸ともいわれます。しかし、黄疸時の手術は大変危険で、長時間の手術は死亡率も高く不可能です。そこで、現在は、まず超音波検査法を応用し詰まって胆汁がたまっている胆管や胆のうに直接針を刺し、胆汁を外に出す方法が一般的に用いられています。そして、黄疸が軽快した段階で本格的な手術をするという、2段階治療法が行われています。
  く富士市医師会>


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